ボリビア大統領に現職4選 選管発表、不正と対抗馬 - 日本経済新聞 (original) (raw)

【ブエノスアイレス=共同】南米ボリビアの選挙管理当局は25日、今月20日実施の大統領選で現職の左派モラレス氏(60)が当選したと発表した。4期目となる。2位の中道メサ元大統領は「不正があった」として結果を認めず、支持者らが抗議デモを実施。米州機構(OAS)選挙監視団も透明性に疑問を呈し、両者による決選投票実施を勧告している。

2006年から長期政権を率いるモラレス氏は現在3期目。来年1月22日に就任し任期は5年。内外から選挙結果に疑問の声が上がっており、今後に禍根を残しそうだ。

当選には過半数を得票するか、40%以上を得票した上で2位と10ポイント以上の差をつける必要がある。地元メディアによると、開票率100%の得票率はモラレス氏が47.08%、メサ氏が36.51%だった。

選管の今月20日夜の集計速報(開票率約83%)では、2人の票差は約8ポイントで決選投票が確実視されていた。その後速報が止まり、21日夜に再開するとモラレス氏がリードを広げているという不自然な展開をたどった。

モラレス氏は16年、4選を可能にするため、大統領の再選回数を制限した憲法の改正の是非を問う国民投票を実施。否決されたが、憲法裁がこの制限を無効と判断したことで出馬した。国内には、国民投票での民意を尊重していないとの批判も強かった。