ロンドン外為12日 ユーロ、対ドルで一時1年ぶり安値 米金利上昇でドル買い - 日本経済新聞 (original) (raw)

【NQNロンドン=蔭山道子】12日のロンドン外国為替市場でユーロは対ドルで下落し、英国時間16時時点は前日の同時点に比べると0.0040ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0600〜10ドルで推移している。英国時間17時前には一時1.06ドルを割り込み昨年11月上旬以来、1年ぶりの安値を付けた。

12日の取引で米長期金利が4.4%台へ水準を切り上げ、ユーロや円などに対するドル買いが優勢となった。欧州経済研究センター(ZEW)が12日発表した11月のドイツ景気予測指数が前月から悪化するなど欧州経済には不透明感がくすぶるのも、ユーロ売り・ドル買いを促した。

米国の次期政権下での減税や規制緩和などの経済政策を受けて米景気は底堅く推移し、米金利の水準は下がりにくくなるとの予想が市場では多い。対照的に欧州経済については25年以降に逆風が強まり、欧州中央銀行(ECB)が追加利下げを進めるとの見方が優勢だ。将来的な米国とユーロ圏の金利差拡大を意識したユーロ売り・ドル買いが出やすくなっている。

円は対ドルで下落し、英国時間17時すぎには1ドル=154円92銭近辺と7月下旬以来の安値をつけた。同16時時点では1ドル=154円50〜60銭と前日の同時点と比べて70銭の円安・ドル高で推移していた。

円は対ユーロでは小幅に下落し、英国時間16時時点は1ユーロ=163円90銭〜164円00銭と前日同時点に比べ10銭の円安・ユーロ高で推移していた。対ドルで円とユーロがともに売られるなか、円への売りが相対的に目立つ。

英ポンドは対ドルで下落し1ポンド=1.2760〜70ドルと、同0.0100ドルのポンド安・ドル高で推移している。