「しやすい」の作りかた【大人の読書感想文】 (original) (raw)

1.書籍紹介

書籍概要

「しやすい」の作りかた【大人の読書感想文】

著者略歴

コクヨ株式会社ワークスタイルコンサルタント。エスケイブレイン代表。1969年神戸市生まれ。1992年文房具・オフィス家具メーカーのコクヨに入社。オフィス設計者になるが顧客対応が下手すぎて、上司や営業に怒られる日々が続く。つねに辞めたいと思いながら働いていたが、5年後、コクヨがフリーアドレスを導入したことをきっかけに「働き方とオフィスのあり方」を提案する業務に従事し、ワークスタイルを調査、研究する面白さに取りつかれる。

デスクや会議室の配置などの「分け方」を研究したことをきっかけに、社会のさまざまなコト、モノ、サービスの「使いにくい」「わかりにくい」といった問題点は「分け方」で「しやすい」に変えることができるという提案をするようになった。

コクヨにおいては、顧客む向け研修サービス、働き方改革コンサルティングサービスの企画など数多くのプロジェクトマネジメント業務に従事。未来の働き方を研究するワークスタイル研究所の所長などを経て、現在はコーポレートコミュニケーション室の室長としてコクヨグループのブランド戦略や組織風土改革の推進に取り組んでいる。

書籍帯・表紙コメント

「しにくい」を「しやすい」に変える技術

わかりにくい説明、使いにくい道具、見にくいデザイン、読みにくい文章。巷に溢れるこれらの「しにくい」は、たったひとつの技術を身につけることですべて「しやすい」に変えることができます。それこそが「分ける技術」です。

どのような人におすすめ?

かなり細かくハウツーが記載されてるのが特徴です。特に著者の実体験(私生活を含む)をもとに記載されているため、親近感と共に、納得感を得られる内容です。物理的な整理整頓だけでなく、ものごとの整理整頓にも役立ちます。

また、自己啓発本の類ではないため、この書籍から自らの考え方や行動を変えようと思う場合には、深く読むこと、つまり、自分の仕事や生活と可能な限り重ねながら読むことをおすすめします。サラッと読む場合にはハウツー本と割り切る必要があります。

私自身はのんびりと、深く読ませていただいたので、率直に、仕事に役立てられそうだなあと感じた次第。自分の読書方法によって得られるものが変わります。そのため、一度通読した後、少し時間をおいて読み返すことで、新たな発見があるかもしれません

今回のフレーズピックアップでは、ハウツーの部分は極力引用しません。この書籍のキモだから。手にとって読むことで、新鮮な思考法が得られると思います。

2.読書感想文

目的

分けるのは物理的なモノだけではない。人間関係もそのひとつ。

この書籍を通して、私自身が学ぶことができたことを「5つの学びフレーズ」としてお伝えします。読了することで、どのような姿に自分が成長できるかをイメージしてもらい、この書籍を手に取ってもらえたら幸いです。

5つの学びフレーズ

いきなり結論を出さずに、可能性のある方法をできるだけ多く考えてみる

普段の仕事、プロジェクト、人間関係などすべてに当てはまることだな~と思いを巡らせたフレーズ。書籍内では、「しやすい」を作るステップとして紹介されているのですが、受け取り方によって大きく変わるものだなあと、改めて表現の大切さを感じた、そんな秋の夜長。

さて、特に人間関係においては「この人は○○だ」と決めつけてはいけませんね。なぜなら、人間は変わることができる生き物だから。もちろん、一時の過ちなどで迷惑をかけることもあるでしょう。しかし、本人がそれを認め、反省し、変わろうと思って行動すると、ひと回りもふた回りも大きく成長するものです。

ただし!変わろうと思わず、仮に思ったとしても行動しない人は、結局変わらないんですよね、悲しいけど。

普段から「人の動き」を注意深く観察する

組織におけるマネジメントをする際に、このことは大切だなあと、またまた頭の中を拡張してみた次第。注意深く観察するということは、相手に興味を持つということに似ている気がするのです。

書籍内では「既成概念にとらわれない」ようにするために必要なこととして記載されています。思い込みってのは良くないもので、歳を重ねれば重ねるほど、この部分が凝り固まってくるんですよね。40代になって、改めてこの点は注意しなければと思ったものです。

対人関係においても、相手に興味を持って観察することは大切なこと。誰しも、自分に興味を持ってもらいたいのです。表立ってそれを表現する人はむしろ少ないので、意外と見過ごされてしまいがちです。まあ、自分に興味を持ってもらいたければ、相手に興味を持たなきゃいけませんよね。

お客さんの立場に立って、どう分かれていると「うれしい」のかを考える

本書では「分け方」の視点について記載されているのですが、そもそも、ビジネスにおいては「お客さんの立場」に立つことは、当然であると同時に、とても難しいことだと実感しています。

新人営業マンだったころ、必死に「お客さんのために役に立つことをやろう」と、キレイな心で仕事をしていたことを思い出しますね~。どこかのタイミングから、売上、利益を徹底して応用になってしまい・・・。当然必要なことなのですが、そのバランスが崩れたまま仕事をしてたなと反省しました。それでも温かく見守っていただいたお客さんや会社の上司先輩方々に感謝しなきゃなと振り返る秋の夜長。

人は理屈では動かない。感情で動く。

この言葉、実は別の書籍でも目にしました。そして、ビジネスパーソンとして成功している人は、このことを心底理解して行動をしているということ。感情で訴えかけることは「理屈」の上でも必要だとも記載されています。なるほどな~と。状況を理解して、その時に応じた対応を取る。

注意しなければいけないのは、自分が感情的になってはいけないということ。これが難しいんだよな~。ついつい感情的になってしまうのですよ。特に思い入れのあるプロジェクトの時などは、もう感情のぶつかり合いというか、成功させるために引いてはいけないという意地というか。ただ、冷静に眺めると、感情のぶつかり合いをしている両社ともに「成功を目指している」ということ。ちょっとした掛け違いなんですよね~。常に冷静沈着に状況を眺める習慣を身につけなきゃいけないな。

相手が「何を大切にしているか」が見えてきて、コミュニケーションの糸口が見つかる

相手のことを良く観察して、相手の立場になって考えて、相手の望むものを理解して・・・。本当に社会で生きていくときに、相手とのコミュニケーションって難しいなあと感じる今日この頃。自然とできる人、そういう才能を持ち合わせている人もいるかもしれませんが、そうではない自分は、40代になって逆に悩み始めましたね。というのも、20代30代は、ある意味自由に、勢いよく仕事に取組み、勢いだけで生きてきたのかもしれません。そして、それを支えてくれていた人が、仕事でもプライベートでも居たわけです。しかしながら、当時はそれに気づかない。40代になって気づき、そして悩み、正解が見えない日々。でもこれが人生なんだよね、きっと。

3.お知らせ

筆者はリタイア60の名前でSNSをはじめとした発信活動を行っています。ご興味がある方は是非ご覧ください。

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