善通寺市にある偕行社 (original) (raw)
はじめに
善通寺市には、「偕行社カフェ」というおしゃれなカフェと続きになっている偕行社の建物があります。
見るからに歴史があり風格漂う立派な建物で、重要文化財になっています。
善通寺市には戦前、旧陸軍第11師団があったことから、この建物も旧陸軍関係のものです。
偕行社とは
偕行社というのは、明治初期に創立された陸軍将校の団体で、社交場として建設した建物にもその名が用いられていました。
師団が開設された場所に偕行社の建物はありましたが、現存するのは、旭川市・弘前市・金沢市・京都市・岡山市・善通寺市と台湾にある7カ所になっているようです。
善通寺市の偕行社は1903(明治36)年に建設されています。
旧善通寺偕行社の歴史
明治時代には、のちの大正天皇が休憩所としてご利用になり、大正時代には、この地で実施された陸軍軍事大演習を参観されるために、のちの昭和天皇がご宿泊されました。
戦後は一時期、アメリカ軍の社交場となりましたが、以後は公共の施設として利用されています。
廊下
貴賓室
大広間
復元工事・附属棟建設
「旧善通寺偕行社」は、2001(平成13)年に国の重要文化財となったことから保存修理工事が行われ、創建当時の状態に復元されました。
また、重要文化財ですが、偕行社が社交場として使用していたことから、各種団体の会合、コンサート、展示会といった一般の人も広く利用することができます。
さらに利便性を高める目的で附属棟には「偕行社カフェ」もオープンしています。
左:偕行社、右:カフェ
偕行社カフェ
レトロでモダンで、おしゃれなカフェです。
広くて大きな窓からは、偕行社の建物と芝生の庭が見渡せ、開放感いっぱいの店内です。
隣に続いている偕行社を貸切にして、結婚式をすることもできるそうです。
重要文化財で結婚式ができるなんて素敵ですね。
偕行社カフェへ
入口
ランチ
窓際の席で満開の桜を見ながらランチをいただき、優雅な一時を過ごすことができました
おわりに
重要文化財である建物を保全するために、カフェを併設し、多くの人にそのすばらしさを体感してもらえるように工夫されていると感じました。
桜が満開の時に訪れたので、カフェから窓越しに見える桜を堪能しながら、ゆっくりとした一時を過ごすことができました。
カフェから見えた満開の桜