211系霜取り車をE231系/E233系付属編成に置き換えは可能なのか?運用面から考える (original) (raw)


こんにちは!
今回は211系霜取運用に関する記事を書いていきたいと思います。
以前、211系A32編成が大宮総合車両センターを延命工事未施工で出場した際、211系霜取り車が延命の対象外になったのではないか?という噂が流れました。その際以下の記事を書き、その可能性は低いのではないか?と思う理由を並べました。
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要するに、今回の入場はあくまでも臨時入場出会った可能性があり、今回の延命工事未施工であることが、霜取り編成が延命対象かた外されたと考えるのは時期早々なのではないかというのが私の持論です。このようにそもそも霜取り編成が延命対象外ということ自体懐疑的な立場ですが、仮にこの噂が本当であったとして、新車を導入せずに置き換える方法として考えうる、余剰となっているE231系/E233系付属編成を活用して、霜取り編成の置き換えが可能なのかどうか、このことを考えてみたいと思います。当時の記事でも散々運用面の記事を書くと書いておきながら書いていなかったことを今更ながら思い出しましたので、ちゃんと書きます(笑)

E231系/E233系付属編成の余剰数

まずはE231系/E233系付属編成の余剰数を見ていきたいと思います。国府津/小山それぞれの余剰数についてはこのようになっています。
【国府津】運用数:51運用、所属数:55編成、余剰:4編成
【小山】運用数:50運用、所属数:53運用、余剰:3編成
それぞれの通常予備を2編成とすると、小山は1編成、国府津は2編成の余剰ということになるのだろうと思います。

211系霜取り運用の数と運用範囲

続いて211系霜取り運用を見ていきます。211系の霜取り運用は4運用設定されています。運行範囲については、基本的に高崎の211系が走行している路線すべての区間となっています。霜取りの役割はありますので、基本的に211系が活躍する区間広範囲に渡って運用が設定されます。

付属編成で211系を置き換えることは可能?

それでは付属編成だけで211系を置き換えることは可能なのでしょうか?現実的に、現在の運用を維持するならば、付属編成だけではなかなか難しい部分があるのではないか?と思いますが、運用整理をするならば不可能とも言えない数字なのかなと思います。まず運用数の面ですが、付属編成に関しては、現状の運用を維持するならば、高崎地区に回すことが出来るほど余剰が出ているわけでもないと思われます。ただし、あと1~2編成程度が必要という状況ですので、運用整理をして何とか捻出をしようとすれば出来ないこともない運用数だとは思います。ただし、これはE231系/E233系を共通で回す場合の想定です。ところが、置き換えるのは霜取り編成です。この辺りがどう作用するのか、ということです。
霜取り編成はWパンタの車両となっており、一基のパンタは通電機能が無い状態で、霜を取るために上げています。霜取り編成が運用が分かれて、各路線満遍なく運用に就くのには理由があり、その理由は各路線の霜取りをしなければならないからです。これが必要であることは、置き換え後も変わらないと思われます。そうなると、置き換え車両もWパンタが必要でしょうけれども、E231系/E233系でWパンタなのはE233系だけです。更にE233系のWパンタはあくまでも予備パンタで通電するパンタであり、このパンタを霜取りパンタとして使えるのかどうかは不明です。仮に使えるとして、予備パンタを使う想定で置き換えるとしても、この運用にはWパンタのE233系専属運用となるはずです。UTL/SSL運用も多数抱え、これらの運用はE231系,E233系共通の中、高崎地区でE233系専属運用を作るのか?と考えると、微妙なのかなと思います。UTLやSSLの片手間で済ませる中、E233系の固定運用を作るハードルは、かなり高い物のように思えますけれどもね。
更に吾妻線のホーム長の問題もあります。大前駅は7両対応となっており、踏切等が7両編成分の距離は設定されていませんが、ホームは4両分しか設置されていません。そうなると、5両編成を止めるためにはホームの延長工事をしなければならないということになると思われます。果たして数運用の為にそこまでするのか?ということですね。これもかなり微妙なのかなと思われます。
仮に本当に211系霜取り運用を置き換えるならば、余剰のある小山や国府津のE233系を短編成化(4両)するというのが現実的なラインで、付属編成で片手間で211系霜取り車を置き換えるのか?と考えると、かなり微妙な点があるのではないかと思います。ただ、基本編成を短編成化するとしても、編成中から抜かなければならない車両が6両も発生する上、霜取りも必要となる4両霜取り運用よりも、6両編成運用を置き換える方が効率が良いはずです。わざわざ4両霜取りを狙い撃ちする理由は少数運用グループという理由しか無いように見えます。このように、運用面で見てもE231系やE233系で霜取り編成を置き換える可能性は相当に低いのではないか?と思います。
仮に211系霜取り編成が延命対象外ならば、それは新車が導入されるという可能性が高いのではないかと思います。房総地区で209系一部がE131系に置き換えられたように、霜取りパンタ付新型車両を導入して、霜取りパンタ編成のみを置き換えるというシナリオです。そう思うほどには、霜取り編成を狙い撃ちでE231系やE233系で置き換えるのは効率が悪いような気がします。仮に置き換えるならば6両編成の方だと思いますし、6両編成が延命工事を施工している以上、高崎地区は全車両が近々の置き換えはないのではないか?と私は見ています。
今回は211系霜取り編成の置き換えの可能性について考えてみました。私は置き換えられる可能性は限りなく低いと思っています。今後、霜取り編成のOM入場が続きますので、その際に答え合わせは出来るでしょう。今後の動向は注目でしょうね。
最後までご覧いただきありがとうございました!