先生のお庭番 - 徳間書店 (original) (raw)
先生のお庭番
著者 | 朝井まかて 著 |
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ジャンル | 文庫文庫 > 徳間文庫 |
シリーズ | 徳間文庫 |
出版年月日 | 2014/06/06 |
ISBN | 9784198938383 |
判型・ページ数 | 文庫・320ページ |
定価 | 693円(税込) |
舞台は長崎の出島。15歳で修行中の庭師・熊吉はオランダ商館への奉公を命じられた。仕える相手はシーボルト。なんと更地に薬草園を作れという。熊吉はそれでも工夫を重ねて見事な薬草園を仕上げ、シーボルトと妻のお滝の信頼を得てゆく。四季折々の草花に魅入られたシーボルトは、熊吉に日本の自然の豊かさについて説き、どこの国でも同じだと思っていた熊吉は驚かされる。土と草花を通して人のぬくもりを描いた、感動の職人小説にして成長小説。
- 朝井まかて
1959年大阪府生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し『実さえ花さえ』でデビュー。(受賞作は文庫化され『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』と改題) 2014年『恋歌』で直木賞受賞。同年『阿蘭陀西鶴』で織田作之助賞、2015年『すかたん』で大阪ほんま本大賞、2016年『眩』で中山義秀文学賞、2017年『福袋』で舟橋聖一文学賞、2018年『雲上雲下』で中央公論文芸賞、2019年『悪玉伝』で司馬遼太郎賞、同年大阪文化賞、2020年『グッドバイ』で親鸞賞受賞。21年『類』で芸術選奨文部科学大臣賞と柴田錬三郎賞を受賞。そのほかの著書に 著書に『先生のお庭番』『御松茸騒動』『落陽』『白光』『ボタニカ』『朝星夜星』などがある。
ピラミッド
庭師とシーボルト。 長崎のオランダ商館医として著名なシーボルトが草花に対してこんなに情熱を持っていたということを初めて知った。熊吉から見て、最後までシーボルトの本当の真意みたいなものは計り知れないけど、愛情は確かにあったのだと思いたい。 小説としては情報の取捨選択が巧みで流石だなぁと感嘆しきり。有名な事件のことで悲劇的になりがちなシーボルト関連でここまで爽やかな読み応えにできてるのもすごいと思う。 朝井先生の作風的におイネさんを題材にしても書けそう。そっちも読みたくなった。
りりぃママ
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