「化石賞」日本また受賞 化石燃料への公的拠出「世界最大」理由 COP27で環境団体が改善促す (original) (raw)

シャルムエルシェイクで9日、「化石賞」を受け取る環境団体メンバー(左)=蜘手美鶴撮影

シャルムエルシェイクで9日、「化石賞」を受け取る環境団体メンバー(左)=蜘手美鶴撮影

【シャルムエルシェイク=蜘手美鶴】エジプト東部シャルムエルシェイクで開かれている国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で、世界の環境団体でつくる「気候行動ネットワーク」(CAN)は9日、地球温暖化対策に消極的な国に贈る「化石賞」に日本を選んだ。化石燃料への公的資金の拠出額が世界最大であることが主な理由という。

CANには約130カ国から1800団体が参加し、COP期間中はほぼ毎日、テーマを変えながら各国に「本日の化石賞」を贈っている。温暖化対策に消極的な国に改善を促すのが狙いで、日本は毎回のように何らかの理由で「受賞」している。

環境団体の調べでは、日本は2019〜21年、年平均で106億ドル(約1兆5000億円)の公的資金を石油や天然ガスなどの化石燃料に拠出したという。カナダ(85億ドル)、韓国(73億ドル)、中国(67億ドル)も多額の公的資金を投入したが、CANは「日本が断トツ」とした。

9日の授賞式では、CANジャパンの代表者に恐竜の頭骨をモチーフにしたトロフィーが授与された。CANの化石賞担当ムハメド・サイディハン氏は「日本は化石燃料から再生可能エネルギーに資金の拠出先を変えてほしい」と語った。