「私はCEOじゃないから…」 COP27会場で高校生に詰め寄られた銀行担当者の答え 東京などで報告会 (original) (raw)

「加害者である企業と闘っていく必要がある」と話す足立心愛さん=14日、東京都千代田区で

「加害者である企業と闘っていく必要がある」と話す足立心愛さん=14日、東京都千代田区で

昨年11月にエジプトで開かれた地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)に参加した若者たちが14日、報告会を開いた。発展途上国で弾圧を受けながらも活動する若者とともに現地で日本企業に抗議した経験を語り、温室効果ガスの大量排出につながる事業と関わっている企業とは「交渉やお願いではなく、闘わないといけない」と訴えた。 (小川慎一)

「気候危機は命の問題というスローガンでは、企業は痛くもかゆくもない」

高校2年の足立心愛(ここあ)さん(17)=愛知県愛西市=は強調した。COPの会場で、ウガンダなどの若者と一緒に、温室効果ガスの排出源となる東アフリカの原油パイプライン事業に融資する三菱UFJフィナンシャル・グループの担当者に詰め寄った。回答は「私はCEO(最高経営責任者)じゃないから、何をやっているか分からない」だった。

そのやりとりの動画を紹介しながら、足立さんは「怒りが湧いてくる」と言った。温暖化を食い止めなければ自然災害が激化し、被害を最も受けるのは温室効果ガスを排出していない途上国の人々だ。「企業は利益に反する限り、お願いや交渉は通じない。闘う必要があります」と訴えた。