杉田水脈氏、アイヌ民族への差別との認識「全くない」 ブログが人権侵犯と認定 記者に囲まれ「びっくり」 (original) (raw)

ネット上にアイヌ民族を侮辱する内容の投稿をした問題で、9月に札幌法務局から人権侵犯の事実があったと認定された自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(比例中国)は11日、アイヌ民族に対する侮辱や差別をしたとの認識は「全くない」と述べた。議員辞職も否定した。党本部で記者団の取材に答えた。9月末に党環境部会長代理に就任した杉田氏は、同日の環境部会などの合同会議に出席後、党本部を出るまでの約2分間、時折苦笑いを浮かべつつ、歩きながら質問に応じた。(大野暢子、中根政人)

自民党の環境部会などの合同会議に出席する杉田水脈衆院議員

自民党の環境部会などの合同会議に出席する杉田水脈衆院議員

◆すでに謝罪してブログも撤回、話すことない

杉田氏は、2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会の参加者について「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」とブログなどに投稿し、掲載し続けていた。昨年8月に岸田文雄首相から総務政務官に任命されたが、雑誌の寄稿でLGBTQ(性的少数者)などを「生産性がない」と表現した問題と併せて国会で追及され、12月に更迭された。

10月11日の杉田氏と記者団のやりとりは次の通り。

記者 人権侵犯と認定されたことの受け止めを。

杉田氏 もう既に過去に撤回して謝罪しているお話なので、コメントすることはない。

記者 誰に謝罪したのか。

杉田氏 (総務)政務官の時に、答弁の中で謝罪している。撤回し、ブログも削除しているので、それについてのコメントはもうない。

記者 人権侵犯と認定された事実は重いが、議員辞職などをする考えはあるか。

合同会議が終了し、自民党本部を出る杉田水脈衆院議員

合同会議が終了し、自民党本部を出る杉田水脈衆院議員

杉田氏 全くない。

記者 アイヌの方を侮辱したとか、差別したという認識はあるか。

杉田氏 全くない。

記者 自分は(環境部会長)代理の任に値すると思うか。

杉田氏 はい?

記者 差別をしたという認識がないにもかかわらず、こうしてマスコミに追いかけられることについては。

杉田氏 びっくりする。

記者 アイヌ民族への差別ではないということか。

杉田氏 もうコメントは全くない。すでにブログは撤回して謝罪を申し上げていることなので、削除したブログに対してこのようなことになっていることに非常に驚きを感じている。