ガーシーこと東谷義和氏の気になる今後 トランプ式で政財界も「めくる!」【参院選】 | 東スポWEB (original) (raw)

10日投開票された参院選は、自民党が改選過半数(63議席)を確保する大勝で岸田文雄首相は政権基盤を固めた。投票率は前回を超える52・05%だった。日本維新の会が比例代表で立憲民主党を上回るなど勢力図に動きも見られる中、比例代表にNHK党から立候補した暴露系ユーチューバーのガーシーこと東谷義和氏(50)が当選した。その過激さからSNSでの発信にも制限がかかる包囲網が敷かれる中、東谷氏は、トランプ前米大統領を参考に芸能界だけでなく政財界も「めくる」気満々だ。

BTS詐欺で日本からドバイに脱出し、芸能界の裏側を暴露するユーチューバーとなった東谷氏は「もっと影響力をつけたい」とNHK党の立花孝志党首の誘いに乗り、参院選に立候補した。同党は比例で1議席を獲得し、最多得票の東谷氏が議員の座をつかんだ。

爆弾ネタが東谷氏の元に次々と直接提供される事態で、「ウソの正義よりも真実の悪」と選挙中は俳優・綾野剛の疑惑にとどまらず、政財界の爆弾ネタも投下。ネット上で話題をさらい続け、NHK党内でトップ当選を果たした。

気になるのは東谷氏の今後だ。不当逮捕の恐れを訴え、「日本に帰りたいが、正直怖いです。様子見してから」と当面、帰国する予定はない。

閣議決定で答弁義務がある質問主意書を中心に岸田政権に揺さぶりをかける考えだが、国会法では「正当な理由なく欠席した場合は懲罰委員会に付す」とあり、まずは欠席理由が正当かどうかで紛糾するのは確実。最終的には戦後、2例しかない「除名」処分が検討される事態もあり得るが、すぐに議員バッジをはがされることはなさそうだ。

一方で、主戦場であるネットでは異変が起きつつある。既にツイッターが凍結され、ユーチューブの動画が2本削除されたことで、他の動画の大半を自ら非公開とした。現在は生配信のみで、ユーチューブもいずれBAN(アカウント停止)される事態を覚悟している。

ただ、全く動じる気配はない。立花氏は「ガーシーは独自のサーバーをつくっている最中」と明かす。海外にサーバーを置き、情報発信することで、妨害を受けないという計算だ。米の機密情報を暴露したウィキリークスやツイッターにフェイスブック、ユーチューブを凍結されたトランプ氏が独自のSNS「トゥルース・ソーシャル」をつくった手法を参考にしている。

既存のプラットフォームを使えなくなることでの発信・影響力の低下は免れないが、トランプ氏のようにコアな支持は維持しつつ、現職の国会議員という肩書を生かせば、爆弾ネタの内容次第では国内のみならず海外メディアも無視できない存在になる計算だ。

「俺が当選して、歯ぎしりしているやつはいっぱいおるなと。こんな議員おらんぞというぐらいやったる。起業家や芸能人の方、覚悟しといてください」と不敵な笑みを浮かべた東谷氏。ネットにとどまっていたモンスターが野に解き放たれたともいえ、眠れぬ夜を迎える人も多く出てきそうだ。