「かいせき」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

読み方:かいせき

「懐石」とは、本来は茶席において前に出される簡素な料理のことを意味する表現である。「懐石料理」とも「茶懐石」ともいう。今日では「会席料理」と混同もしくは同一視されることもある。

「懐石(懐石料理)」は、主に「本膳料理」および「会席料理」との対比において理解される

現代における「懐石料理」は、本来的な懐石(茶懐石)を現代風に発展させた料理とも捉えられるし、あるいは、実態は「会席料理」であるが敢えて「懐石」と名乗っている料理とも捉えられる実際どちらの場合もあるであろう
京懐石」は、懐石(茶懐石)を土台京料理趣向工夫加わって発展した料理という趣が色濃い

「懐石」の本来的な意味

「懐石」とは、そもそもは「茶席を飲む前に提供される簡素な食事」を指す表現である。濃茶を飲む前に腹の調子整える等の役割がある。

懐石は引き立て役であり、基本的に少量シンプルな献立である。一汁三菜基本形式として出される順番などの形式決まっている。

「懐石」の語源

「懐石」という言葉本来の意味は、「懐に抱いて体を温めるために用いた温石おんじゃく)」のことである。とりわけ禅僧修行中に空腹寒さをしのぐために用いたとされる。懐に入れたとされている。

茶の湯禅宗からさまざまな影響受けている。「懐石」もそのひとつであるといえる

茶の湯出される料理当初会席」と呼ばれており、禅の「懐石」の影響受けて「懐石」と表記されるようになったらしい。

「懐石」と「会席」の違い

「懐石」は本来、茶席出される食事である。他方会席」は、宴席出される食餌である。

つまり「懐石」はを伴う食事であり、「会席」は酒を伴う食事である。

「懐石」は基本的に飯や汁物最初に出すが、「会席」では飯や汁物は(食事締めとして)最後に出すことが多い。

「懐石」の源流一汁三菜簡素な構成の膳である。現代では品数増やされるが、それでも品数相対的に少なめである。その代わり趣向凝らされることは多い。

会席」は酒宴酒の肴として出される膳という性質もあり、料理点数多くなりがちである。「一の膳」「二の膳」と膳ごと入れ替える機会設けられる場合もある。

2023年3月8日更新