アブロ_アンソンとは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

アブロ アンソン(Avro Anson)は、イギリス空軍海軍で使用されたアブロ社製の航空機である。イギリス空軍が採用した最初の単葉・引込脚の飛行機で、第二次世界大戦中は輸送、偵察、哨戒、爆撃、練習などの幅広い用途に使用され、「忠実なアニー」のニックネームで親しまれた。大戦終戦後も生産は続き、最後の機体が引き渡されたのは1952年5月であった。

概要

アンソンは、1935年に初飛行した民間向けの輸送機であるアブロ652を発展させた機体で、試作機は1935年3月24日に初飛行した。1936年に空軍に採用され、第二次世界大戦開戦時には沿岸防衛隊で偵察や哨戒任務に就いた。実用性、信頼性に優れていたため部隊では好評だったが、前線で運用するには性能不足となっていたためブリストル ブレニムロッキード ハドソンと交替して引き上げられ、戦争中盤以降は主に練習機として利用されるようになった。機上操作を学ぶには機体の大きさが手ごろで操縦もしやすかったため愛用され、練習機としてだけでなく軽輸送機や連絡機としても多数利用された。終戦後ジェット機の時代になってからも多くの訓練部隊で引き続き使用され、空軍では1968年まで現役であった。

生産は、イギリスとカナダで行われ、総生産機数は11,020機にのぼった。生産は1952年まで続けられ、ピークの1943年1944年には、月産130機のペースで生産が行なわれていた。

事故

1940年のブロクルズビー空中衝突事故に巻き込まれた2機のアンソン

2機のアンソンの前部及びエンジン

両機の航法士と下側のアンソンの操縦士は脱出したが、上側のアンソンの操縦士はエルロンとフラップで操縦可能なことに気付き、約8キロメートルを操縦して、着陸場所を探し、牧草地への緊急胴体着陸を成功させた。この結果4名の乗員は全員生存した。事故後、両機とも修理され、下側のL9162は地上訓練機として、上側のN4876は運用に復帰した。 (参照 ブロックルズビー空中衝突事故en:1940 Brocklesby mid-air collision).

スペック(アンソン1)

登場作品

R.U.S.E.

イギリスの偵察機として登場。

関連項目

外部リンク