スペシャルグレードとは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

スペシャルグレード(Special Grade)は、ボートレースの競走格付けの中で、最高峰のクラスに位置するレースのことをいう。通称SGエスジー)。通算最多優勝は、野中和夫の17回である。

解説

現在SGは全部で9つあり、原則としてそれぞれ各ボートレース場の持ち回りで開催される。

しかしながら、グランプリ(グランプリシリーズ)は、過去31回の開催のうち26回がボートレース住之江で開催されている。

開催期間は6日間で行われる。開催日程・開催ボートレース場は、毎年6月或いは7月頃の日本モーターボート競走会理事会にて決定される。

開催日程は初日から4日間が予選・5日目に準優勝戦そして6日目(最終日)に優勝戦が行われる(グランプリは、変則的なスケジュールとなる)。

優勝戦(最終日)は日曜日か祝日となるように日程が組まれているが、悪天候などにより中止順延となった場合には優勝戦(最終日)は平日に開催される。

SGの場外発売は開催ボートレース場以外のレース場・場外発売場で発売される。

2014年度からは、通称を「競艇」から「BOAT RACE」を使用したものに変更した。また、それぞれにSGマークと(年号)シリーズ戦の表記が添えられているが、賞金王決定戦のみ、GPマークと(年号)FINALの表記になっている[1]

SGでは、出場するレーサー全員にSG専用デザインのレーシングウェア(通称「SGカッパ」)が支給され、開催期間中のレース出走時にはそのSGカッパを着用することになっている[2]。支給されたSGカッパは持ち帰って着用することもでき、多くのレーサーにとって「SGカッパを着用できるようになる」ことは一流レーサーの証と認識されており、SGカッパを将来の目標に掲げる若手レーサーも少なくない[3][4]

SG一覧

出典[5]

順番 開催 競走名(下は下付賞) 英語名称(下はアルファベット表記)[1] 優勝賞金 出場資格
1 3月 鳳凰賞内閣総理大臣杯 ボートレースクラシックBOATRACE CLASSIC 4200万円 (1)前年度優勝者(2)前年のグランプリファイナル出場者(3)前年のSG、GI、GII優勝者及び優勝回数上位者[注 1](4)前年の優勝回数上位選手※A1級でなくても出場可
2 5月 笹川賞笹川杯・日本モーターボート競走会会長杯 ボートレース オールスターBOATRACE ALLSTARS 4200万円 (1)前年度優勝者(2)前年のグランプリファイナル出場者(3)当年のボートレースクラシック優勝者(4)ファン投票上位者(5)選考委員会選出者
3 6月 グランドチャンピオン決定戦日本モーターボート競走会会長杯 グランドチャンピオンGRAND CHAMPIONSHIP 3600万円 (1)前年度優勝者(2)前年のグランプリファイナル出場者(3)当年のボートレースオールスター優勝者(4)前年4月1日から当年3月31日までのSG優勝戦完走者・予選得点上位者
4 7月 オーシャンカップ日本モーターボート競走会会長杯 オーシャンカップOCEAN CUP 3600万円 (1)前年度優勝者(2)前年のグランプリファイナル出場者(3)当年のグランドチャンピオン優勝者(4)前年の5月1日から当年の4月30日までのGIGII優勝戦出場上位者※A1級でなくても出場可
5 8月 モーターボート記念総務大臣杯 ボートレース メモリアルBOATRACE MEMORIAL 4200万円 (1)前年度優勝者(2)前年のグランプリファイナル出場者(3)当年のオーシャンカップの優勝者(4)開催競走場以外のレース場の施行者推薦者(各2人)と開催施行者の推薦者
6 10月 全日本選手権国土交通大臣旗 ボートレース ダービーBOATRACE DERBY 4200万円 (1)前年度優勝者(2)前年のグランプリファイナル出場者(3)当年のボートレースメモリアル優勝者(4)前年8月1日から当年7月31日までの勝率上位者
7 11月 チャレンジカップ(競艇王チャレンジカップ)日本モーターボート競走会会長杯 チャレンジカップCHALLENGE CUP 3600万円 当年1月1日から10月31日までの年間獲得賞金ランキングの上位32名[注 2]※A1級でなくても出場可
8-1 12月 グランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦)日本モーターボート競走会会長杯 グランプリシリーズGRANDPRIX SERIES 2000万円 当年1月1日からチャレンジカップ優勝戦終了日までの年間獲得賞金ランキングの19位から60位[注 3]までの者+グランプリ1stステージ敗退6選手(大会3日目以後出場)※A1級でなくても出場可
8-2 12月 グランプリ(賞金王決定戦)日本モーターボート競走会会長杯 ボートレースグランプリTHE GRANDPRIX 1億1000万円 当年1月1日からチャレンジカップの優勝戦終了日までの年間獲得賞金ランキングの上位18名[注 4]※A1級でなくても出場可

ナイターレース

2002年の第48回モーターボート記念(当時)よりナイターレースでの開催が初めて行われた[6]。 ボートレースクラシックが2022年3月に第57回大会をボートレース大村にて初のナイター開催が行われたことにより、2002年8月に開催されたモーターボート記念(当時)から19年7か月の時を経て全SGがナイターレースの開催を行った。

優勝戦出場選手選抜方法

この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)出典検索?: "スペシャルグレード"ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2015年8月)

グランプリ以外のSGの場合

グランプリの場合

表彰式

全てのSGにおいて優勝戦終了後にセレモニーがある。 日本モーターボート競走会会長から優勝カップが(ボートレースダービーではダービージャケットと認証状と優勝旗、グランプリでは黄金のヘルメット)、そして開催主催者の代表者から賞金の目録が贈られ、報道用の写真撮影後に優勝選手インタビューがある。

2019年からの優勝者特典として優勝するとボートレースバトルチャンピオントーナメントへの優先出場権の証し、エントリーフラッグが贈呈される。

GRANDE5

2014年より「GRANDE5」(グランデファイブ)と呼ばれる、SGの中でも歴史と格式の高い5つのレース[注 11]において、優勝戦上位3選手に対し、順位に応じ金・銀・銅(グランプリのみプラチナ・金・銀)のメダルを贈呈する制度が新設された(2015年度からは下位3人のボートレーサーに対しても、記念品が贈呈されている)。メダル贈呈者には有名芸能人やスポーツ選手等が担当する。

さらに、制度創設後にGRANDE5全てで優勝したボートレーサーには、グランドスラム達成として、3億円相当のインゴットが贈呈される[8][注 12]。また金・銀・銅メダルの獲得数はゴールデンレーサー賞の表彰基準の一つとしても使用されている。

過去のグランドスラム達成者(グランドスラマー)

競艇は最高峰のレースが時代と共に増えている為、全冠制覇達成→新レースの設立が繰り返されている。ここではその時代における全冠制覇を達成した者を取り上げる。

3冠時代

全国地区対抗モーターボート記念(ボートレースメモリアル)全日本選手権(ボートレースダービー)

4冠時代

1966年総理大臣杯が新設され、四大特別競走となる(総理大臣杯(ボートレースクラシック)笹川賞(ボートレースオールスター)、メモリアル、ダービー)。

5冠時代

1986年賞金王決定戦(ボートレースグランプリ)が新設され、五大特別競走となる(クラシック、オールスター、メモリアル、ダービー、グランプリ)。

6冠時代

1991年、グランドチャンピオン決定戦競走がSGとして新設される(クラシック、オールスター、メモリアル、ダービー、グランプリ、グランドチャンピオン。

7冠時代

1996年オーシャンカップがSGとして新設される(クラシック、オールスター、メモリアル、ダービー、グランプリ、グランドチャンピオン、オーシャンカップ)。

8冠時代

1998年チャレンジカップがSGとして新設される(クラシック、オールスター、メモリアル、ダービー、グランプリ、グランドチャンピオン、オーシャンカップ、チャレンジカップ)。

女性優勝者

脚注

  1. ^ a bSG競走等に使用する通称名称の使用及びSGコミュニケーションロゴのリニューアルについて”. BOAT RACE official web (2013年10月22日). 2013年10月27日閲覧。
  2. ^ ボートレース広報のfacebook(2019年3月15日)
  3. ^ 「青色のカッパ」目指す仲谷颯仁選手 - 日刊スポーツ・2018年3月26日
  4. ^ 武富智亮、当地周年優勝戦の悔しさを晴らす/からつ - 日刊スポーツ・2018年4月2日
  5. ^ SG競走開催要綱
  6. ^ SG初のナイター開催
  7. ^ 来年度のSG、G1“大改革”発表 「賞金王決定戦」18人に出場権 スポーツニッポン 2013年7月1日
  8. ^5つのSG競走にてメダル表彰制度を開始』(プレスリリース)競艇振興会、2014年5月20日。http://www.boatrace-pr.jp/release/2014/05/201405200327.html。2014年6月10日閲覧。

注釈

  1. ^ 2012年まで新鋭王座決定戦女子王座決定戦、2013年から地区選手権は当年の優勝者
  2. ^ 2013年までは上位52名
  3. ^ 2013年までは13位から60位
  4. ^ 2013年までは上位12名
  5. ^ ボートレースクラシック・ボートレースオールスター・グランドチャンピオン・オーシャンカップ・ボートレースメモリアル・ボートレースダービー・チャレンジカップ・グランプリシリーズの8SG
  6. ^ ボートレースオールスターのドリーム戦はファン投票上位レーサーで競われる。1〜5号艇はファン投票1位〜5位、6号艇は施行者で決定となる
  7. ^ a b 待機行動違反や不良航法など、賞典除外となった場合は、上位2着以内の場合でも優勝戦に進出することはできない
  8. ^ a b 6日目
  9. ^ 2009年までは第10R
  10. ^ 2006年の第21回賞金王決定戦(当時)から。それまでは賞金王決定戦出場全12選手が翌年のボートレースダービーまでのSG優先出場権が与えられていた
  11. ^ ボートレースクラシックボートレースオールスターボートレースメモリアルボートレースダービーグランプリ
  12. ^ この制度が始まった2013年度以前の成績は考慮されない。また、過去のグランドスラマーについてもインゴッド贈呈の対象外である

関連項目

ボートレースの主な競走
SG ボートレースクラシック(鳳凰賞・総理大臣杯) ボートレースオールスター(笹川賞) グランドチャンピオン オーシャンカップ ボートレースメモリアル(モーターボート記念) ボートレースダービー(全日本選手権) チャレンジカップ グランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦) グランプリ(賞金王決定戦) 全国地区対抗
PGI BBCトーナメント スピードクイーンメモリアル(2025年開始予定) マスターズチャンピオン(名人戦) レディースチャンピオン(女子王座決定戦) ヤングダービー クイーンズクライマックス(賞金女王決定戦) 新鋭王座決定戦
GI 周年記念 高松宮記念 ダイヤモンドカップ 地区選手権
GII レディースオールスター モーターボート誕生祭 秩父宮妃記念杯 モーターボート大賞 全国ボートレース甲子園 レディースチャレンジカップ ランナー王座決定戦
GIII クイーンズクライマックスシリーズ(賞金女王シリーズ戦) オールレディース マスターズリーグ 企業杯 イースタンヤング・ウエスタンヤング 新鋭リーグ戦 女子リーグ戦 モーターボート大賞トライアル
一般戦 ファン感謝3days レディースvsルーキーズバトル ルーキーシリーズ ヴィーナスシリーズ
※取り消し線は廃止された大会。