「ホワイトノイズ」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

カラードノイズ(有色雑音)
ホワイト
ピンク
ブラウニアン/レッド
グレイノイズ

ホワイトノイズに近似させて生成したノイズのパワースペクトル

ホワイトノイズの例

ホワイトノイズ: white noise)とは、ノイズの分類で、パワースペクトルにおいて広い範囲[注釈 1]で同程度の強度となっているノイズを指す。「ホワイト」とは、可視領域の広い範囲の周波数成分をまんべんなく含んだ光が白色であることから来ている形容である[注釈 2]のノイズ(雑音)については、白色雑音(はくしょくざつおん)とも呼ばれる[注釈 3]。派生語のようなものにピンクノイズがあり、周波数成分が右下がりの光がピンク色であることによる。音のノイズの例で擬音語により表現すると、「ザー」という音に聞こえる雑音がピンクノイズで、「シャー」と聞こえる音がホワイトノイズである。

特徴

ホワイトノイズは全ての周波数で同じ強度となるノイズである。これはWiener-Khintchineの定理から、自己相関関数がデルタ関数となることと同じである。統計学の言葉で言うと、定常独立であることを意味していて、簡単にいえば非常に不規則なノイズということである。

なお厳密には自己相関関数にデルタ関数といった無限を含むものは実在し得ないので、理想的なホワイトノイズは実在しない。しかし、実用上には有限値の十分理想ホワイトノイズに近いものをホワイトノイズとして扱う。また、近年のオーディオ機器のそれなど、パルス符号変調(PCM)が途中に入っている場合は、0付近〜ナイキスト周波数まで同じ強度となる。

ホワイトノイズならばガウスノイズ正規分布のノイズ)であるとしばしば誤解されるが、白色という概念とガウス性という概念は異なるものである。しかし、系のモデルで白色とガウス性の2つを同時に仮定することは多い。ホワイトガウスノイズ(白色ガウス雑音)は実世界のノイズとしてよい近似であるからである(中心極限定理)。これらのモデルは加法性ホワイトガウスノイズ (AWGN、additive white Gaussian noise) と呼ばれる。

定義

以下の2つの条件を満たすような_w_(t) をホワイトノイズと定義する。