一様収束とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

数学の一分野である解析学において、一様収束(いちようしゅうそく、: uniform convergence)とは、各点収束よりも強い収束(英語版)概念である。関数 (fn) が極限関数 f に一様収束する (converge uniformly) とは、fn(x) が f(x) へ収束する速さが x に依らないということである。

連続性リーマン可積分性といった性質は、一様収束極限には引き継がれるが、各点収束極限に引き継がれるとは限らない。これは一様収束の重要性を浮かび上がらせている。

定義

S を集合とし、各自然数 n に対し fn : SR実数値関数とする。関数列 (fn)_n_∈N が極限 f: SR一様収束するとは、任意の ε > 0 に対し、ある自然数 N が存在して、すべての xS とすべての nN に対して |fn(x) − f(x)| < ε が成り立つことである。

一様ノルム ‖ f ‖ ∞ = sup x ∈ S | f ( x ) | {\displaystyle \|f\|_{\infty }=\sup _{x\in S}|f(x)|}

定理における一様収束の代わりに各点収束を仮定した強い主張に対する反例。連続な緑色の関数 sin n ⁡ ( x ) {\displaystyle \sin ^{n}(x)}

この節の加筆が望まれています。 (2019年7月)

概一様収束

関数の定義域が測度空間 E であれば、関連概念である概一様収束 (almost uniform convergence) が定義できる。関数列 (fn) が E 上概一様収束するとは、すべての δ > 0 に対して、測度が δ よりも小さい可測集合 Eδ が存在して、関数列 (fn) が E 上一様収束することである。言い換えれば、概一様収束は、補集合上関数列が一様収束になるようないくらでも小さい測度の集合が存在することを意味する。

列の概一様収束は、名前から誤って予想されるかもしれないが、列がほとんどいたるところ一様収束することを意味するわけではないことに注意する。

エゴロフの定理(英語版)は測度有限の空間上ほとんどいたるところ収束する英語版)関数列は同じ集合上概一様収束もすることを保証する。

概一様収束ならばほとんどいたるところ収束(英語版)および測度収束である。

関連項目

脚注

  1. ^ Rudin, Walter. Principles of Mathematical Analysis Third edition. 1976. McGraw-Hill International editions.

参考文献

外部リンク