「叮嚀(ていねい)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
読み方:ていねい
別表記:叮嚀
丁寧(ていねい)とは、「細かい部分に注意や気配りが行き届いているさま」、「入念に丹精込めて行うさま」、「礼儀に則り折り目正しく振る舞うさま」などを表現する言葉。主に動作(所作)、態度(対応)、表現(言葉づかい)などを形容する語として用いられる。
「丁寧」の語源
丁寧はもともと古代中国における鉦(かね)の別名であり、これを軍隊が哨戒に用いたことから、注意が行き届いていることを「丁寧」と呼ぶようになった、という逸話がある。
丁寧は「叮嚀」の略字ともいえるが、この「叮」と「嚀」はどちらも「ねんごろ」という字義のある漢字である。漢語によくある(「悠久」「巨大」などと同種の)類義語を並べた語彙とも解釈しうる。
「丁寧」の用法・用例
「丁寧」は、基本的には《動作》を形容する表現である。「丁寧に折りたたむ」「丁寧な包装」「丁寧な口調」等々、さまざまな種類の動作を形容する。
人との接し方においては、いわゆるホスピタリティの豊かさを示す意味で、「丁寧な接客」というように表現することがある。
言葉遣いについては、ぞんざいな印象を遠ざけて相手への敬意や真摯な気持ちを表現する文体を「丁寧語」「丁寧表現」という。
動作・行為の出来を評して「丁寧に磨かれている」という風に表現する場合も多々ある。
共通点は「心構え」か
「丁寧である」と形容される対象や行動は多種多様である、とはいえ、どの文脈においても、言葉や態度や行動などに垣間見える「心構え」に込められた丁寧さを評しているとも解釈しうる。
つまり、「丁寧な接客」も「丁寧な説明」も、当人が丁寧さを心がけているからこそ、その現れとして接客や説明が丁寧と評価されるのだ、と捉えることができるわけである。
「丁寧」の例文
丁寧の対義語
「丁寧」の対義語に位置づけられる表現としては、「粗略」あるいは「ぞんざい」などが挙げられる。
丁寧の類義語
「丁寧」の類義語は、「注意や配慮が細かく行き届いている」という意味で「丹念」「入念」「念入り」「懇切」のような表現が挙げられる。どの語も基本的に同じ文脈で違和感なく使える。
丹念は特に「緻密に」「真心を込める」という意味合いを込めて用いられることが多い。
「入念」や「念入り」は細部までしっかりと意識を注ぐという意味合いが強調される。
「懇切」は人への接し方を形容する場面で用いられることが多く、「懇切丁寧」という言い方で(「丁寧」と併用して)用いられることも多い。
「丁寧な暮らし」(ていねいな暮らし)とは
ウェブ上のソーシャルメディア等では「丁寧な暮らし」(ていねいな暮らし)という言い方をしばしば見られる。
「丁寧な暮らし」は、おおむね、「日常生活における些細な事柄もぞんざいには行わず丹念に真摯に取り組む」というような意味合いで用いられている表現。「家事の適当に済ませられる部分は適当に済ませる」という姿勢の対極にある心構えといったところか。一期一会の精神に通じるニュアンスも含まれる。