「多発血管炎合併好酸球性肉芽腫症(チャーグ・ストラウスしょうこうぐん)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
読み方:チャーグ・ストラウスしょうこうぐん
別名:シャーグ・ストラウス症候群、Churg-Strauss症候群、アレルギー性肉芽腫性血管炎、多発血管炎合併好酸球性肉芽腫症
英語:Churg-Strauss syndrome、CSS、Allergic granulomatosis Angitis、AGA、Eosinophilic granulomatosis with polyangitis、EGPA
全身の血管に壊死性の炎症が起こる疾患。1951年にジェイコブ・チャーグとロッテ・ストラウスが、喘息、好酸球増加症、発熱、多臓器における血管炎などの諸症状からなる症候群として定義した。
チャーグ・ストラウス症候群は、約120万人に1人が罹患するとされる稀な疾患で、原因不明の難病として知られている。厚生労働省の難治性疾患克服研究事業では、指定疾患の一つに数えられている。
チャーグ・ストラウス症候群の初期症状は、気管支喘息や鼻炎などのアレルギー性症状である。その後、血液中の好酸球が異常に増加するとともに、手や足のしびれ(末梢性神経炎)、発熱、関節痛、紫斑、消化管出血など、全身に様々な症状が現れる。病状が進行すると、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な臓器障害が引き起こされることもある。
チャーグ・ストラウス症候群の治療においては、ステロイド剤が第一選択となる。重症の場合、免疫抑制剤が併用されることもある。ステロイド治療で改善されない場合、免疫グロブリン大量療法(IVIG)が行われることもある。しかし、運動神経障害は症状改善後も持続することが多く、その場合はリハビリテーションを必要とする。再発が起こることもあり、予後は一般的に不良である。
2014年2月に、ソチオリンピックのノルディックスキージャンプ団体で銅メダルを獲得した日本選手団の一人、竹内択は、前の月に体調不良で入院した際、8割の確率でチャーグ・ストラウス症候群に罹患していると宣告されていたことを明かした。