平釜線とは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

平釜線
基本情報
起点	平壌駅
終点	都羅山駅
駅数	27
運営者	朝鮮民主主義人民共和国鉄道省
路線諸元
路線距離	187.3 km
軌間	1,435 mm
線路数	単線
電化方式	直流3000V
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経路図
凡例
平南線・平義線 0.0 平壌駅 大同江 2.6 大同江駅 旧平壌炭鉱線 平徳線 平壌-元山観光道路 楽浪線 10.5 力浦駅 ↑平壌直轄市/黄海北道中和郡↓ 17.8 中和駅 ↑中和郡/黄州郡↓ 24.4 黒橋駅 31.1 キンドゥン駅 松林線 36.5 黄州駅 46.7 沈村駅 平壌-開城高速道路 ↑黄州郡/沙里院市↓ 53.8 正方里駅 60.5 沙里院青年駅 黄海青年線 65.1 東沙里院駅 ↑沙里院市/鳳山郡↓ 70.5 鳳山駅 77.5 清渓駅 85.4 興水駅 ↑鳳山郡/瑞興郡↓ 90.2 文武駅 平壌-開城高速道路 100.6 石峴駅 107.4 瑞興駅 ↑瑞興郡/平山郡↓ 117.9 物開駅 126.7 平山駅 青年伊川線 135.3 太白山城駅 141.0 汗浦駅 ↑平山郡/金川郡↓、礼成江 151.3 金川駅 平壌-開城高速道路 163.2 鶏井駅 ↑金川郡/開城特別市↓ 170.4 礪峴駅 旧土海線 178.2 開豊駅 平壌-開城高速道路 187.3 開城駅 平壌-開城高速道路 191.2 孫河駅 195.1 鳳東駅 197.6 板門駅 ↑朝鮮民主主義人民共和国/大韓民国↓ 202.9 長湍駅（1950年廃止） 204.6 都羅山駅 京義線（汶山方面）

平釜線（ピョンブせん）は朝鮮民主主義人民共和国平壌直轄市中区域にある平壌駅から大韓民国京畿道坡州市の都羅山駅までを結ぶ[1]、朝鮮民主主義人民共和国鉄道省の鉄道路線である。

概要

日本統治時代には**京義線として、京釜線と共に京城（現：ソウル）を起点とする朝鮮から満洲・中国方面への連絡を担う重要幹線と位置付けられていたが、南北分断と朝鮮戦争を経て軍事境界線を挟む形で路線が分断されたことに伴い、北朝鮮側の路線を平壌駅を境として北側を平義線、同国の施政下においては南限の開城駅までを平釜線（釜は釜山を指す）と改称したが、2024年の北朝鮮の南北統一放棄に従って、開城〜都羅山が制度上廃止され、平開線**と改称された。[2]

一般営業が行われているのは開城駅までである。開城 - 都羅山間は2003年に韓国側の京義線との鉄道連結事業により整備（再開通）されたもので、2007年から貨物輸送等を実施していたものの、運行中断状態となり、2024年に制度上廃止となった。詳細は京義線・東海線鉄道および道路の連結事業を参照。

同国の主要都市の一つである開城と平壌の間を結ぶ路線であるため、重要度は高い。但し2002年当時の時刻表によれば、平壌から直通する急行列車は存在せず、準急行と各駅停車のみが設定されていた[3]。

現在は平壌-開城高速道路を走るバスを用いているが、以前は平釜線を外国人北朝鮮ツアーでの板門店訪問の際に使用していたこともあったという[3]。朝鮮民主主義人民共和国の鉄道の項目も参照。2018年に北朝鮮と韓国が実施した共同調査結果では、施設の老朽化と電力不足によって速度が出せない状況にある[4]。

路線データ

• 路線距離：平壌-開城間187.3 km
• 駅数：27（両端駅を含む）
• 軌間：1,435 mm
• 電化区間：全線（直流3000 V）
• 複線区間：なし

沿革

• 1906年4月3日 - 京義線（京城-新義州間）の全区間が開通する。
• 1945年 - 日本統治時代終焉によるソ連軍占領により、平壌-沙里院間が北朝鮮の路線となる[3]。
• 1953年 - 朝鮮戦争休戦により軍事境界線の西側が南下したため、平壌駅-開城間が北朝鮮の路線となる[3]。
• 2000年
  • 6月15日 - 6.15南北共同宣言により、南北間の鉄道が接続されるきっかけが設けられる。
  • 7月31日 - 南北閣僚級会談で、平釜線と京義線の接続が合意される。
• 2003年6月14日 - 平釜線-京義線の連結式が挙行された。イベントは韓国と北朝鮮で別々に行われた。
• 2007年
  • 5月17日 - 京義線汶山駅-平釜線開城駅間で列車の試運転が実施される。孫河駅、板門駅が開業。
  • 12月11日 - 鳳東駅が貨物列車専用駅として再開業する。
• 2008年11月28日 - 汶山駅-鳳東駅間の貨物列車の運行を中断。
• 2009年8月25日 - 12月1日の措置が解除され、列車運行再開。
• 2018年12月26日 - 板門駅で南北鉄道連結着工式が開かれる。
• 2024年 - 北朝鮮の南北統一放棄により、開城〜都羅山が制度上廃止される。

駅一覧

• 括弧内は旧駅名[5]。
• 礪峴駅-開豊駅間で北緯38度線を跨ぐ。

廃駅

• 1950年廃止：長湍駅（板門 - 都羅山間。廃止当時は大韓民国京畿道坡州市と朝鮮民主主義人民共和国黄海北道開城市に跨って位置していた。）

脚注

注釈

[脚注の使い方]

出典

1. ^ 『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』p.84
2. ^ “北朝鮮：北朝鮮「反統一」加速か 境界線に壁、地雷 韓国軍写真公開”. 毎日新聞. 2024年9月3日閲覧。
3. ^ a b c d 『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』p.85
4. ^ 『朝日新聞デジタル』「枕木壊れ、トンネルは崩れそう 北朝鮮の鉄道、運行困難」、2018年12月6日。
5. ^ a b 『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』p.141

参考資料

• 国分隼人『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』新潮社、2007年1月20日。

関連項目

• 朝鮮民主主義人民共和国の鉄道
• 大韓民国の鉄道
• 朝鮮総督府鉄道（鮮鉄）
• シベリア鉄道
• 京義線・東海線鉄道及び道路の連結事業

表話編歴 朝鮮民主主義人民共和国の鉄道路線
運営路線	平羅線系統：平羅線・殷山線・戴建線（直洞炭鉱線・慕鶴線）・高原炭鉱線・金野線・新興線（長津線）・西湖線・ビナロン線・昌興線・徳城線・豆彦線・天聖炭鉱線（首陽線）・利原線・虚川線（満徳線）・クムゴル線・日炭線・古站炭鉱線・康徳線（芹洞支線・松坪線）・清津港線・羅津港線・大郷線江原線系統：江原線・川内線・文川港線・元山港線・松涛園線金剛山青年線満浦線系統：満浦線・大角線・朝陽炭鉱線・鳳泉炭鉱線・价川炭鉱線・青年八院線（馬坪線・寧辺支線）・龍門炭鉱線・江界線・運河線・新興洞線・香山線・楸坪線白頭山青年線系統：白頭山青年線・白茂線・三池淵線・五是川線青年伊川線平南線系統：平南線（箴津里支線・南浦支線）・平壌火電線・島智里線・保山線・大安線・龍岡線（後山線）・西海閘門線平徳線系統：平徳線・明堂線・高飛線・徳山線・得将線（鳴鶴線）・三登炭鉱線・霊台線・梓洞線・ソルゴル炭鉱線・官下線・芿浦線・徳南線・西倉線（檜屯線・亨鳳線・新城線）・長上線・龍岩線平釜線系統：平釜線・楽浪線・松林線・鳳山線平義線系統：平義線・龍城線・柴井線・安州炭鉱線（南洞線・清南線）・价川線・亀鳳山線（清火力線）・南興線・博川線・鉄山線・白馬線（石下里線）・多獅島線・徳峴線・江岸線平北線系統：平北線・鴨緑江線・水豊線・大館里線咸北線系統：咸北線・茂山線（茂山鉱山線）・会寧炭鉱線・細川線・東浦線・城坪線・南陽国境線・古乾原線・チュンドゥ線・灰岩線・洪儀線・豆満江線・勝利線北部内陸線系統：北部内陸線・雲峰線・アンゴル線黄海青年線系統：黄海青年線・殷栗線（長淵線）・白川線・甕津線（鼎島線・釜浦線）
廃止路線	雲山線・西海里線・長鮮江線・南羅津線・長豊線・メボン線・金剛山線・内土線・徳達支線・普天線