「応力」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
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表話編歴 |
応力 | |
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量記号 | σ |
次元 | T−2 L−1 M |
種類 | 2階テンソル |
SI単位 | パスカル (Pa) |
FPS重力単位 | 重量ポンド毎平方インチ (psi) |
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応力(おうりょく、ストレス、英: stress)とは、物体[注 1]の内部に生じる力の大きさや作用方向を表現するために用いられる物理量である。物体の変形や破壊などに対する負担の大きさを検討するのに用いられる。
この物理量には応力ベクトル (stress vector) と応力テンソル (stress tensor) の2つがあり、単に「応力」といえば応力テンソルのことを指すことが多い。応力テンソルは座標系などを特別に断らない限り、主に2階の混合テンソルおよび混合ベクトルとして扱われる(混合テンソルについてはテンソル積#テンソル空間を参照)。応力ベクトルと応力テンソルは、ともに連続体内部に定義した微小面積に作用する単位面積あたりの力として定義される。そのため、それらの単位は、SIではPa (N/m2)、重力単位系ではkgf/mm2で、圧力と同じである。
異なる定義
応力という物理量は、分野によって全く異なる使われ方がなされている。即ち、土木・建築分野においては連続体内部の面にかかる力(単位:ニュートン(N))のことを応力と呼び、その単位断面積当たりの力を「応力度(stress intensity)(単位:N/m2 = Pa)」と呼んでいる[1][2][3]。
応力の定義の違い
物理量 | 計量法、物理学、材料工学、機械工学など | 土木・建築分野 |
---|---|---|
力(単位:N ) | 力 | 応力 |
単位断面積当たりの力(単位:N/m2 = Pa) | 応力 | 応力度 |
以下では、計量法体系の定義[4]にあるとおり、応力を「単位断面積当たりの力」の意味で用いる。
応力ベクトル
応力ベクトルとは、物体表面あるいは物体内に仮想的な微小面を考えたとき、その微小面に作用する単位面積あたりの力であり、ベクトル(1階のテンソル)で表される。後述する応力テンソルの説明にあるように、応力テンソルσの各成分の第1の下添字は「応力成分を考えている微小面の法線の向き」を、第2の下添字は「考えている微小面に作用する力の向き」をそれぞれ表している。このことから明らかなように、微小面の単位法線ベクトルを n とすると、その微小面での応力ベクトル t は次のように与えられる。
t = σ T n {\displaystyle {\boldsymbol {t}}=\sigma ^{\mathrm {T} }{\boldsymbol {n}}}
応力テンソルの座標変換
真応力はテンソル量であり、座標系によってその成分は変化することとなる。以下のように座標系を変換する。 x ′ = A x {\displaystyle x'=Ax}
2次元における一般的な応力状態
2次元における主応力面
平面応力状態では σ_z_, τ_yz_, τ_zx_ が 0 なので、主応力は以下の関係から求められる[11]。
| ( σ x − λ ) τ x y τ x y ( σ y − λ ) | = 0 {\displaystyle {\begin{vmatrix}(\sigma _{x}-\lambda )&\tau _{xy}\\\tau _{xy}&(\sigma _{y}-\lambda )\\\end{vmatrix}}=0}
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