「検討(けんとう)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
読み方:けんとう
検討(けんとう)とは、物事をよく調べて考えること。また、それでいいのかどうか、物事のよしあしを色々な角度からしっかり考えることをいう。
【検討の由来】
検討の「検」という字には「調べる」という意味があり、「検疫」や「検問」「検査」など「調べる」というニュアンスを含む熟語でも使われている。また、検討の「討」には「求める」という意味があり、「討議」「討論」など議論を「深くしていく」という意味合いで用いられている。この「調べる」「深める」という二つの意味の重なったものが「検討」で、ただ単に「考える」のではなく、より深くじっくりと考えることを表す。
【検討の用法】
「検討」は、今後の動向可能性をじっくり判断するという意味で用いることが多く、すでに起こったことの是非を改めてじっくり判断するという場合には「検証」と表現されることが多い。
【検討の例文】
・サッカー連盟は新しいルールを検討している
・災害を防ぐために、検討するべき事項が山ほどある
・様々な検討をした結果、本日の試合は中止になった
【検討の類語と使い分け】
「考慮(こうりょ)」とは、行動する前に様々な要素を考え合わせること。こんなこともあり得るのではないかと未知の点も含めて考えるのが「検討」で、すでに存在する事実を基に考えるのが「考慮」である。
・大きな事故があったということを考慮して、秋祭りは中止になった
・事故が起こるかもしれないということを含めて、秋祭りの実施について検討した
「考査(こうさ)」とは、人物の能力や性格などを調べること。調べて判断すること。調べる対象が「ひと」であるか「こと」であるかが、考査と検討の違いである。
・新しいプロジェクトメンバーにふさわしいかどうか、彼らを考査した
・プロジェクトを成功させるために、どのようなリスクがあるのかを検討した
【検討の対義語】
「浅慮(せんりょ)」とは、浅はかな考えのこと。「検討」が物事を深く考えるのに対して、浅慮は深く考えず、勢いで物事を判断する意味を表す。
「行き当たりばったり」とは、計画的に今後のことを行うのではなく、その場の成り行きに任せて判断すること。「検討」は、事前に十分に計画されているという対の意味になる。
「無闇」とは、そうするべき理由もないのに結果も考えずに行うこと。結果を求めて、これから行動するべき点を考える「検討」とは対の意味になる。
【補足】
「検討課題」とは、よく考えて解決しなければならない問題のこと。「この件については、引き続き、検討課題としていきましょう」と、答えを先送りするような状況でも用いられることがある。
「検討結果」とは、よく考えた末に出された結論のこと。
「検討の余地」とは、提示されたアイデアや条件について門前払いとするのではなく、一考する価値がある状況で用いる表現。「さきほど提案されたお話については、検討の余地がありますね」