「死亡率」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

国ごとの死亡率（1000人当たり）

死亡率（しぼうりつ、英語: Mortality rate、Death rate）とは、人口学において、一定人口に対する、その年の死亡者数の割合をいう。

統計の違い

粗死亡率

粗死亡率（そしぼうりつ、英: crude death rate）は、一定期間の死亡者数を単純にその期間の総人口で割った値をいう。日本の場合は通常1年単位で算出され、「人口10万人のうち何人死亡したか」で表される。少子化が進み高齢者の割合が多くなりつつある日本などでは（高齢者は若い人より死亡率が高いため）粗死亡率が年々増加するというように、人口の年齢構成に強い影響を受ける欠点がある。人口の増減傾向を調べる統計で用いられる。

ある病気、たとえば「ガンの死亡率」もこの粗死亡率で、その病気の死亡者数を総人口で割った値を指す[1]。

年齢調整死亡率

算出する際の基準に標準集団（日本では「昭和60年モデル人口」がよく用いられる）を用いて、人口の年齢構成による影響を排除したもの。すなわち、異なる年齢構成の集団を比較できる有用性を持つ。直接法と間接法があり、直接法は標準集団の年齢別人口と調査対象集団の年齢別死亡率の積を、各年齢についての総和したものを、標準集団の全人口で割って算出する。間接法は標準化死亡比に標準集団の死亡率を乗じて算出する。なお、年齢調整死亡率は標準集団に何を選ぶかによって算出結果が異なるため、この死亡率が何を表しているかは直感的に理解しにくい（詳しくは年齢調整死亡率参照）。

標準化死亡比

異なる集団における死亡状況を簡便に比較するひとつの方法（標準化死亡比参照）。

特徴

死亡率は、先進国で低く、発展途上国では高い傾向にあった。だが最近では、GDP上位の発展途上国での医療の飛躍的な発達により、死亡率も急激に低下しており、それが人口爆発の原因の一つになっているとの指摘もある。また、サハラ砂漠以南のアフリカでは反対に、エイズの影響で急激に死亡率が上がっている地域もある。 これからの日本では、平均寿命の延びなどにより低下する予測がたてられている。

一覧

国と領土	死亡率
リトアニア	15.17
セルビア	15.12
ルーマニア	14.92
ラトビア	14.69
ブルガリア	14.31
ウクライナ	13.70
ロシア	13.27
エストニア	13.13
クロアチア	12.98
ハンガリー	12.89
ベラルーシ	12.81
モルドバ	12.51
アフガニスタン	12.08
ギリシャ	12.02
ドイツ	11.97
日本	11.74
中央アフリカ共和国	11.51
ソマリア	11.43
サンピエール島・ミクロン島 (フランス)	11.36
イタリア	11.27
ペルー	11.04
モナコ	10.92
レソト	10.90
ポルトガル	10.90
チェコ	10.77
ジョージア	10.76
ポーランド	10.75
スロベニア	10.46
フィンランド	10.37
モンテネグロ	10.30
ボスニア・ヘルツェゴビナ	10.26
スロバキア	10.18
マン島 (UK)	10.17
スペイン	10.11
プエルトリコ (US)	10.00
モザンビーク	9.93
オーストリア	9.86
朝鮮民主主義人民共和国	9.66
ニジェール	9.66
インド	9.65
北マケドニア	9.61
ベルギー	9.57
デンマーク	9.55
アルメニア	9.54
エスワティニ	9.53
フランス	9.51
スウェーデン	9.50
キューバ	9.37
オランダ	9.27
南アフリカ	9.25
南スーダン	9.22
チャド	9.21
バミューダ諸島 (UK)	9.20
クック諸島 (NZ)	9.20
ガーンジー島 (UK)	9.17
サン・バルテルミー島 (フランス)	9.16
シエラレオネ	9.14
イギリス	9.12
ウルグアイ	9.12
グリーンランド (デンマーク)	9.07
アメリカ領ヴァージン諸島	8.99
ボツワナ	8.98
モーリシャス	8.95
赤道ギニア	8.90
サンマリノ	8.83
キュラソー島 (オランダ)	8.78
ジブラルタル (UK)	8.74
アルバ (オランダ)	8.69
マルタ	8.61
フェロー諸島 (デンマーク)	8.61
ナイジェリア	8.52
ジンバブエ	8.51
トリニダード・トバゴ	8.48
アメリカ	8.42
スイス	8.37
グレナダ	8.34
パラオ	8.31
マリ	8.30
コンゴ共和国	8.23
セントヘレナ (UK)	8.19
カナダ	8.17
セントルシア	8.17
ドミニカ国	8.12
カザフスタン	8.05
リヒテンシュタイン	8.05
バルバドス	8.03
香港	8.03
アンドラ	7.98
台湾	7.98
ギニア	7.97
ノルウェー	7.93
ツバル	7.90
タイ	7.86
コロンビア	7.84
ベナン	7.82
中国	7.82
アンゴラ	7.80
ジャージー島 (UK)	7.75
コンゴ民主共和国	7.74
世界 (2020)	7.70
コソボ	7.65
セントビンセント・グレナディーン	7.58
カメルーン	7.54
ブルキナファソ	7.50
コートジボワール	7.45
ジャマイカ	7.44
アルバニア	7.36
モーリタニア	7.33
ギニアビサウ	7.32
セントクリストファー・ネイビス	7.32
アルゼンチン	7.28
大韓民国	7.28
ハイチ	7.17
ルクセンブルク	7.17
ミャンマー	7.14
ジブチ	7.08
メキシコ	7.07
キプロス	6.99
ガイアナ	6.95
アゼルバイジャン	6.92
キリバス	6.91
ブラジル	6.90
セーシェル	6.90
ニュージーランド	6.89
インドネシア	6.77
オーストラリア	6.76
アイルランド	6.74
ナミビア	6.64
スリナム	6.63
モロッコ	6.61
エリトリア	6.60
チリ	6.58
アイスランド	6.57
ベネズエラ	6.55
スリランカ	6.54
コモロ	6.49
バハマ	6.47
リベリア	6.46
フィジー	6.44
ナウル	6.39
チュニジア	6.38
モンゴル	6.33
フィリピン	6.32
ドミニカ共和国	6.31
ラオス	6.26
シント・マールテン (オランダ)	6.24
スーダン	6.19
アメリカ領サモア (US)	6.19
トルコ	6.09
グアム	6.08
キルギス	6.07
サントメ・プリンシペ	6.07
モントセラト (UK)	6.07
ケイマン諸島 (UK)	6.06
ブータン	6.05
ザンビア	6.02
ガーナ	5.99
トルクメニスタン	5.96
パキスタン	5.94
エルサルバドル	5.92
マダガスカル	5.92
ニューカレドニア (フランス)	5.92
ウォリス・フツナ (フランス)	5.90
パナマ	5.88
ブルンジ	5.85
カーボベルデ	5.77
ルワンダ	5.77
ベトナム	5.77
マレーシア	5.72
ガンビア	5.71
カンボジア	5.70
アンティグア・バーブーダ	5.69
タジキスタン	5.67
フランス領ポリネシア	5.67
エチオピア	5.60
ガボン	5.59
ネパール	5.59
北マリアナ諸島 (US)	5.58
レバノン	5.57
東ティモール	5.55
イエメン	5.54
バングラデシュ	5.50
パプアニューギニア	5.48
イギリス領ヴァージン諸島	5.44
ウズベキスタン	5.43
サモア	5.38
イラン	5.20
ニカラグア	5.19
エクアドル	5.18
トーゴ	5.16
イスラエル	5.05
タンザニア	5.02
セネガル	5.00
コスタリカ	4.97
ケニア	4.95
トンガ	4.95
パラグアイ	4.90
グアテマラ	4.89
ウガンダ	4.87
マカオ	4.81
アンギラ (UK)	4.72
サン・マルタン島 (フランス)	4.71
ホンジュラス	4.69
マラウイ	4.51
アルジェリア	4.33
ボリビア	4.33
エジプト	4.32
マーシャル諸島	4.30
モルディブ	4.20
ミクロネシア連邦	4.20
シンガポール	4.15
シリア	4.07
バヌアツ	3.99
ソロモン諸島	3.95
ベリーズ	3.89
イラク	3.88
ブルネイ	3.85
タークス・カイコス諸島 (UK)	3.52
ヨルダン	3.47
リビア	3.45
サウジアラビア	3.45
パレスチナ (ウェストバンク)	3.40
オマーン	3.21
パレスチナ (ガザ地区)	2.88
バーレーン	2.83
クウェート	2.27
アラブ首長国連邦	1.62
カタール	1.42

脚注

1. ^ 死亡率・致死率（致命率）・死亡割合について 横浜市

関連項目

• 周産期死亡率
• 標準化死亡比
• 乳幼児死亡率
• 乳児死亡率
• 新生児死亡率

外部リンク

• 『死亡率』 - コトバンク