「相まって(あいまって)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
読み方:あいまって
「相まって」とは、2つ以上のことが相互に作用し合って相乗効果が生まれることを意味する表現である。
「相まって」とは・「相まって」の意味
「相まって」は、2つ以上のものごとが相互に作用し、何らかの結果をもたらすという意味の表現である。「まって」の部分は、平仮名で表記されることが多いが、厳密には「俟って」と漢字で表記をするのが正しい。「相まって」の漢字表記は、「相待って」だと捉えられることがあるが、それは誤りだ。「俟つ」という言葉には、「頼りにする」という意味がある。そして、「お互いに頼りにする」という意味で「相俟つ」となる。それを副詞形にしたのが、「相俟って(相まって)」である。「お互いに頼りにして」という意味を、「相互に作用して」と解釈する形で使用する。
「相まって」は、ただ単にものごとが相互に作用していることだけを表す言葉である。そのため、ポジティブとネガティブ、どちらの意味合いでも使用することができる。ただ、辞典の中には、良い意味あるいは悪い意味のいずれかのみに限定するかのような解説を記載しているものもある。そのため、「相まって」が具体的にどのような場面で使えるのか、判断に困り、Yahoo!知恵袋に答えを求める人もいる。
「相まって」の読み方
「相まって」の読み方は、「あいまって」である。「そうまって」と読むことはない。
「相まって」の熟語・言い回し
も相まってとは
「も相まって」は、「も作用して」という意味の表現である。何らかの結果をもたらすのに、他の要因だけでなく、特定のものごととの相互作用も影響しているという表現をするために用いる。
コロナ禍も相まってとは
「コロナ禍も相まって」は、2020年初頭の辺りから始まったコロナ禍と、何らかのできごとが作用し合ったという意味の表現である。経営不振だった企業が、コロナ禍による経済の悪化で倒産したり、元々憂鬱だった人の気持ちが、コロナ禍によってより憂鬱になったりするなど、ネガティブな表現で使用されることが多い。ただ、必ずしも悪い意味で使用されるとは限らない。コロナ禍による外出自粛がきっかけで、常々やりたいと思っていた趣味を始めた、成長産業が、コロナ禍で発生した特殊な需要で大きく発展したなど、良い意味で使用されることもある。
相まっているとは
「相まっている」は、2つ以上のものごとが、現在進行系で相互に作用しあっていることを示す表現である。進行形であるため、相互作用が既に終わっている状態では使用することができない。
と相まってとは
「と相まって」は、「と相互に作用して」という意味の表現である。主語が、特定のものごとと相互作用を起こし、何らかの結果をもたらしていることを示すために使用する。
「相まって」の使い方・例文
「相まって」を、良い意味で使用する場合、例文は、
「この料理は、独特な使い方をした醤油と、豊富な香辛料が相まって、得も言われぬ味わいとなっている」
「生まれ持った美しさと、きれいなドレス、豪華な宝石が相まって、彼女はとても魅力的になっている」
「我が社のオンライン会議事業は、それまで注目を集めていたことと、コロナ禍による在宅勤務の増加が相まって、大成功した」
「彼が作った映像作品は、幻想的な絵と音楽が相まって、独自の世界観となっている」
「晴天であったことと、人の少なさが相まって、素晴らしい景色を独り占めできた」
といった形になる。
悪い意味であれば、
「運動不足と暴飲暴食が相まって、彼は病気になってしまった」
「薄着である上に、雨に振られたことが相まって、彼女は風邪を引いてしまったそうだ」
「IT化によって需要が少なくなったことと、コロナ禍による物価上昇とが相まって、我が社の利益が大幅に悪化した」
「給与の減少と家賃が高くなったことが相まって、私の家計が圧迫されている」
「心臓の持病と、娘が急死したことが相まって、彼女は発作を起こして亡くなってしまった」
のような使い方となる。