BRDM-1とは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
BRDM-1
![]() |
|
---|---|
基礎データ | |
全長 | 5.7m |
全幅 | 2.25m |
全高 | 1.9m |
重量 | 5.6t |
乗員数 | 4名 |
装甲・武装 | |
装甲 | 最大10mm |
主武装 | SGMB 7.62mm機関銃 |
機動力 | |
速度 | 80km/h(整地上)9km/h(水上) |
エンジン | GAZ-40P 6気筒ガソリン90hp |
懸架・駆動 | リーフスプリング式 |
行動距離 | 500km |
出力重量比 | 16hp/t |
テンプレートを表示 |
BRDM-1(ロシア語: БРДМ-1)は、ソビエト連邦製の水陸両用型装甲偵察車両である。
(БРДМ)とは「装甲偵察哨戒車」(Бронированная разведывательно-дозорная машина)の略である[1]。
概要
1954年よりゴーリキー自動車工場(GAZ)によって開発され、1957年に制式採用された。約10,000両が生産され、ソビエト連邦軍では1966年までに後継のBRDM-2に更新されたが、二線級部隊などでは1970年代を通じて現役で用いられており、現在でもいくつかの国で600両ほどが現役で使用されている。
なお、制式名称が"BRDM-1"とされたのは後継のBRDM-2が採用されたためで、BRDM-2の制式化までは単にBRDM(БРДМ)と呼ばれており、BRDMといえばこの車両のことであった。また、BRDMの基本構造の一部はBTR-40の車体構造をもとに開発されているため、当初はBTR-40Pと呼称されていた。
構造
舟体形の車体を持ち、車体前部の収納式波切板と後部のウォータージェット式推進装置により水上航行が可能である。特徴的な構造としては、前後主輪の間に必要に応じて下ろして使用する4つの補助輪がある。普段は収納されているが、軟弱な地盤など悪路を走行する際に下ろして使用する事により走破能力を向上できる。
他のソ連製の装輪装甲車と同じく、タイヤの空気圧を車内から調節できる。オプションに夜間暗視装置がある。
バリエーション
BRDM-1 1957
初期生産型。オープントップ式の戦闘室を持ち、屋根がない。ごく少数が配備された。当初の名称はBTR-40P。
BRDM-1 1958
1957型の改良型。密閉式戦闘室に変更された。当初の名称はBTR-40PA。
BRDM-1 1959
1958型の改良型。機関銃用の単装銃架が戦闘室前部に装備された。銃架は1958型にも追加で装備されている。
BRDM-1 1960
1959型の改良型。単装銃架が前面1基に加え戦闘室の左右にも装備された。1958/1959型の大半も同様の改装を受けており、BRDM-1としては最も一般的な形式である。
BRDM-1U
BRDM-RKh
NBC検出車。全ての作業を車内で行うことができる。車外にある3つの箱形の構造物が特徴。
2P27
3連装の3M6 シュメーリ(AT-1 スナッパー)対戦車ミサイル発射機2K16を搭載した対戦車車両。発射機は昇降式で収納が可能。
2P32
2P27と同じく、昇降式で収納可能な4連装9M17 ファラーンガ(AT-2 スワッター)対戦車ミサイル発射機2K8を搭載した対戦車車両。発展型に、2K8 ファラーンガ-M発射機を搭載した2P32Mがある。
9P110
2P27/2P32と同じく、昇降式で収納可能な6連装9M14 マリュートカ(AT-3 サガー)対戦車ミサイル発射機9K14Mを搭載した対戦車車両。
車外上部にDShKM 12.7mm重機関銃を搭載したものもある。
※2P27/2P32/9P110の各車は、いずれも西側では「BRDM-1 ATGW」と呼称された。
採用国
BRDM-1の運用国
青は現役運用国、赤は以前運用していた国
退役国
脚注
- ^ 「戦闘偵察哨戒車」(Боевая Разведывательная Дозорная Машина)の略とする資料もある
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、**BRDM-1**に関連するメディアがあります。