F430とは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
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この項目では、補因子のF430について説明しています。スポーツカーについては「フェラーリ・F430」をご覧ください。 |
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F430 | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 73145-13-8 |
PubChem | 5460020 |
特性 | |
化学式 | C42H51N6NiO13+ |
モル質量 | 906.58014 g/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
F430はメチル補酵素M還元酵素の補欠分子族である。古細菌のメタン菌にのみ見られる[1]。この酵素はメタン発酵の最終段階を触媒する。
CH 3 − S − CoM + HS − CoB ⟶ CH 4 + CoB − S − S − CoM {\displaystyle {\ce {CH3-S-CoM\ + HS-CoB -> CH4\ + CoB-S-S-CoM}}}
(補酵素M + 補酵素B → CH4 + CoB-S-S-CoM)
コルフィン
天然にはテトラピロールはヘム、クロロフィル、ビタミンB12に使われているが、F430には二重結合が5つしかない最も還元されたテトラピロールを持つ。この独特なテトラピロール誘導体はコルフィン(corphin)と呼ばれている。相対的な不飽和結合の不足によってこれは黄色を呈しており、より不飽和なテトラピロールのような濃い赤紫色を呈さない。また、天然では唯一ニッケルを含むテトラピロールである。
脚注
- ^ Thauer, R. K., "Biochemistry of Methanogenesis: a Tribute to Marjory Stephenson", Microbiology, 1998, 144, 2377-2406