UK-10とは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
UK-10とはキネティック及びマトラ・マルコーニ・スペース(現エアバス・ディフェンス・アンド・スペース)が製造する人工衛星用イオンエンジンである。
概要
キネティックが開発したUK-T5を基に開発されたのがUK-10である。カウフマン型イオンエンジンに分類される。他のイオンエンジンと同様に、静止衛星の南北制御等に用いられる他、広い推力幅を持ち非常に繊細な推力制御が可能な事から、衛星のドラッグフリー制御にも用いられる。
仕様
- タイプ:カウフマン型イオンエンジン
- 推進剤:キセノン
- 推力:1〜20mN 12μN毎可変 (公称18mN)
- 比推力:3,500s
- イオンビーム口径:100mm
- ビーム加速電圧:1.1kV
- 推力発生時消費電力:476W
採用宇宙機
- ARTEMIS - 光通信実証衛星。南北制御用に2機搭載。アリアン5の不具合によって低高度に投入されたが、18ヶ月かけ静止軌道に到達。
- GOCE - 地球重力場観測衛星。空気抵抗相殺によるドラッグフリー実現の為に2機搭載。