「honey trap」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
英語:honey trap
「ハニートラップ」の基本的な意味
「ハニートラップ」とは、「主に女性スパイが男性政治家や、外交官などに行う色仕掛けの諜報活動の手口」である。アメリカ英語では「honey trapping」、イギリス英語では「honey trap」で、訳すと「甘い罠」だ。日本での「ハニートラップ」の歴史は古く、古典落語にも出てくる美人局(つつもたせ)というゆすり行為の俗称として使われている。この場合は諜報活動ではなく、有名人や社会的な立場の高い人などが女性と性的な関係を持ったことなどを理由として金銭目的でゆすられるのが一般的である。
「ハニートラップ」の事例としては2010年6月にアメリカで逮捕されたロシアのスパイ、アンナ・チャップマンが有名だ。アンナ・チャップマンはロシア対外情報庁の指令を受けてアメリカ人の不動産会社社長になりすまし、アメリカの核弾頭開発計画の情報を入手するために国防総省の高官やそのシンクタンクの職員に近づいた。アンナ・チャップマンは逮捕の1か月後に、アメリカ人スパイの釈放と引き換えに釈放されている。2020年にテレビ東京で放送された「ハラスメントゲーム」では、社内の権力争いに巻き込まれたコンプライアンス室の室長がハニートラップを仕掛けられ、相談を受けた役員秘書からセクハラで訴えられる姿が描かれた。
「ハニートラップ」の語源・由来
「ハニートラップ」の語源・由来はイギリスの小説家ジョン・ル・カレの小説、「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」である。1974年に発表されたこの小説の中で初めて使用され、「ハニートラップ」という言葉自体がジョン・ル・カレの造語だとされる。
「ハニートラップ」の類語
「ハニートラップ」の類語には、「美人局」や「色仕掛け」がある。「色仕掛け」は目的を限定せず、性的な魅力を目的の達成に利用することを言う。
「ハニー・トラップ(ドラマ)」とは
テレビドラマ「ハニー・トラップ」は2013年10月から12月まで、フジテレビ系列で全10回が放送された。一流商社で最新技術を使った素材の開発プロジェクトを進める商社マンが、産業スパイの手に落ち仕事も私生活も奪われるというあらすじだ。主演をEXILEのアキラが務め、主人公の妻を仲間由紀恵が演じている。話が進むにつれて、タイトルである「ハニー・トラップ」の意味が明らかとなる。
「ハニートラップ」を含むその他の用語の解説
ハニートラップ・シェアハウス(漫画)とは
「ハニートラップ・シェアハウス」は久慈マサムネ原作、神月洸壱の作画によるコミックである。KADOKAWAが運営するサイト「Comic Walker」で連載中で、2022年11月の時点では2巻までがKADOKAWAから出版されている。1話と最新話は、配信期間中ならネットで無料で読むことができる。
主人公の霧山ハヤトはヤシマ国のスパイである。ヤシマ国は情報戦略で出遅れており、多くの要人が対立するルーシー連邦のハニートラップの餌食となっている。シェアハウス「ファミリア」は、ハヤトが各国のスパイを一網打尽にするために仕掛けた罠である。ところが第一の刺客は、幼い日に結婚を誓ったまま生き別れになっていたセラフィであった。以来「ファミリア」では、どんなハニートラップにもなびかないハヤトに対し、各国の女性スパイがハヤトをターゲットに色仕掛けで迫っている。
「ハニートラップ」の使い方・例文
「ハニートラップ」の使い方には「以前、大物芸人がハニートラップに引っ掛かったというニュースがあったが、芸人はそれすらもネタになる」や、「ハニートラップに遭った芸能人が、同じ芸能人の娘から揶揄されていた」などがある。「ハニートラップに遭うのは大物の証拠だ」や、「ハニートラップを仕掛けた女性は、被害者の娘と同じ年齢だった」などのような使い方もできる。その他に「ハニートラップは美人局の俗称で、古典的なゆすり行為だ」、「ハニートラップは、その手口によって詐欺罪や脅迫罪、強要罪などに問われる」といった使い方がある。