【スコッチシングルモルト】「アバフェルディ Aberfeldy」 蒸留所のストーリーや魅力・ラインナップをウイスキー料理人が解説 | Yaffee’s whisky blog (original) (raw)
本日もお越し頂きありがとうございます。
ウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。
今回のお話は「アバフェルディ」について!!
アバフェルディは、バカルディ社がリリースしているシングルモルトウイスキーです。
はちみつの香りにフルーティーでエレガントなニュアンス、ミディアムボティが特徴。
芳醇な香りと少しスパイスな味わいで贅沢なひと時を楽しめます。
力強く、味わいのしっかりとしたハイランドモルトを代表する銘柄です!
アバフェルディは人気ブレンデッドウイスキー『デュワーズ』のキーモルト!
デュワーズの原酒確保のために誕生した蒸留所です。
今回は、アバフェルディの味わい・魅力からアバフェルディ蒸留所の特徴、ストーリー、製法まで見ていこうと思います!!
目次
アバフェルディとは?
(出典:https://www.bacardijapan.jp/products/items/aberfeldy-12years-old/)
最初に書いたように、アバフェルディはバカルディ社がスコットランドに持っている蒸留所のシングルモルトです。
有名スコッチブレンデッドウイスキー”デュワーズ”の主要モルトウイスキーであり、デュワーズの骨格を担ってします。
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実際、デュワーズとアバフェルディを飲み比べると「なるほどな」と思うかもしれません。
特に12年もの同士を飲み比べるのがおすすめ!!
もともとアバフェルディ蒸留所はデュワーズの原酒確保のために作られました。
今ではシングルモルトとしての地位も確立し、ウイスキーファンから支持されているシングルモルトとなっています。
特にジャパニーズウイスキー山崎がお好きな方にはおすすめしたい一本だといえると思います。
当ブログの記事「「山崎」がお好きな方におすすめしたい銘柄 4選 ウイスキーを愛する料理人が厳選!!」で紹介しましたが、山崎好きが満足しやすいシングルモルトといえばアバフェルディ!
僕以外にも「DearWhiksy」さんでも山崎に代わる銘柄として紹介されていました!
[blogcard url=https://cask-investment.com/media/knowledge/whiskey-similar-to-yamazaki/\]
アバフェルディは深いコクがありつつはちみつの甘い香りが楽しめ、世界的に支持されているシングルモルトですが、日本のウイスキー好きには特にヒットしやすい銘柄じゃないかなと思います。
アバフェルディ蒸留所について
アバフェルディはゲール語で「水神のプール」という意味。
アバフェルディの仕込み水になっているピティリー川は、「水の神様の祝福を受けている」といわれているそう。
水神の祝福を受けた水を使用したウイスキー蒸留所なので、名前を「アバフェルディ(水神のプール)」としたのだとか……。
1896年、有名スコッチブレンデッドウイスキー「デュワーズDewars」の原酒確保のためにジョン・デュワー社が建てました。
蒸留所の所在地パースシャーに蒸留所を立てた理由は
- デュワーズの拠点のあるパースまで鉄道が整備されていたこと
- 質のいい水が豊富だったこと
などがありますが、一番の理由は……
創業者の父ジョン・デュワーの故郷だからだそうです。
父への敬意の気持ちを込め、自分 そして自分たちの造るウイスキー「デュワーズ」の原点・ふるさとに蒸留所を立てたのです。
アバフェルディ蒸留所のストーリー
前記したように、アバフェルディ蒸留所は、1896年にブレンデッドウイスキー「デュワーズ」の原酒工場としてできました。
創業は、ジョン・デュワーズ社。
蒸留所が建てられた場所は、もともとピティリー醸造所があった場所だそうです。
その後、オーナーは、DCL(現ディアジオ)社→バカルディ社となり、現在はバカルディ社が経営しています。
アバフェルディは、長年ブレンデッドウイスキー用の原酒を作ってきました。
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現在でも生産のほとんどはデュワーズの原酒用。
そのため、シングルモルトとして出回ることは少なかったそうです。
1987年DCL社がギネスグループに買収され、UD社となります。
そして1991年、UD社の「花と動物シリーズ」からアバフェルディ蒸留所初となるシングルモルトがリリースされました。
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ラベルには「赤リス」が描かれています。
かなり前に終売品となったボトルなので、見つけたとしても一本7万以上するなかなか手が出せないボトルとなっています。
その後1998年にバカルディ社が買収。
2000年には巨額の投資をして、蒸留所にデュワーズのビジターセンターを建設していました。
このビジターセンターが観光名所としても有名となり、年間40000人以上のウイスキーラバーが訪れる地となっています。
アバフェルディ蒸留所の作り方
アバフェルディの一回の仕込み量は、7.5トン。
仕込み水には「水の神様に祝福されているピティリー川の水」が使用されています。
発酵槽はカラ松製8基にステンレス製3基。
発酵時間は70時間とスコットモルトウイスキーの中では比較的長めとなっています。
ポットスチルは、ストレートヘッド型で合計4基。
熟成はグラスゴーの熟成庫で行われているそうです。
水の神様のプールが水源!!
仕込み水はテイ川支流のピティリー川。
ゲール語で「水の神のプール」といわれています。
新鮮で澄んだ清らかな水はお酒造りにピッタリだそうです。
さらにこの川には砂金が流れてくるそうです。
まさに「神の恵み」といった仕込み水だと思います。
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70時間発酵
シベリア産カラ松とステンレス製の発酵槽を使い分け、少し長めの70時間発酵させて作るそうです。
それにより絶妙にフルーティーな原酒に仕上がるそうです。
[sitecard subtitle=合わせて読みたい url=https://www.yaffee.work/entry/yeast-whisky target=_blank]
アバフェルディのラインナップ
シングルモルト”アバフェルディ”の定番のラインナップは主に3つ!
12年・16年・21年です。
他限定リリースはあるもののこの3つが入手しやすい定番商品です。
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ただ16年・21年はなかなかゲットできないかも。。
12年は比較的入手しやすいので試してみてください!!
アバフェルディ 12年
アバフェルディ蒸留所のシングルモルトの中では最も入手しやすいスタンダードボトルです!
シングルモルトの中でも手が出しやすい4000円台!
飲みやすさと深いコクがあるので初心者向きの一本だと思います!!
圧倒的、はちみつリンゴなウイスキー!
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アバフェルディ 16年
アバフェルディの中でも中ランクの「16年物」
12年よりリッチなフレーバーで芳醇なフレーバーと濃縮させたリンゴ感が楽しめます!
夜、ちょっとした贅沢にオススメな一本です!
リッチで深いコクと余韻!
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アバフェルディ Aberfeldy 21年
ハイランクなアバフェルディ!!
かなりリッチで芳醇。ふくよかな味わいに心地よいヒースのはちみつ感。
そしてほのかにスパイシーな余韻が心地よい一本です!!
グラスの中にあふれる幸せ
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アバフェルディの魅力
アバフェルディの味わいの魅力は何といっても赤リンゴっぽいフルーティさと深いはちみつのフレーバーだと思います。
深いコクながら、クセは少なく比較的初心者でも飲みやすいスコッチシングルモルト。
はじめてのスコッチシングルモルトに選ぶのもありだと思います。
またアバフェルディはデュワーズの核です。
飲み比べるとすごくわかるのですが、デュワーズと共通する香りや味わいを感じることができます。
ブレンデッドウイスキーとキーモルトの関係を知る一本としてもおすすめな銘柄です。
そして、アバフェルディのラベルにも細かい芸があり、そこも魅力かなと思います。
アバフェルディはディテールに凝っている!?
現行のアバフェルディにはラベル左下にウイスキーの詰まった樽が描かれています。
この樽の中のウイスキーが12年、16年、21年で少しずつ減っていることをご存じでしたか??
そう、ラベルデザインもちゃんとエンジェルズシェアしているのです!!(笑)
並べてみたらわかります!!
yaffee
そんなちょっとしたメーカーの遊び心もぜひ一緒に楽しんでみてください。
蒸留所データ
創業 | 1896年 |
---|---|
創業者 | ジョン・デュワー |
オーナー会社 | バカルディ社 |
仕込み水 | ピティリー川 |
年間生産能力(100%アルコール換算) | 約340万ℓ |
発酵槽 | カラマツ製8基ステンレス製2基 |
ポットスチル | 初留釜2基、再留釜2基 |
生産区分 | スコットランド・南ハイランド |
最後に……
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか?
アバフェルディは、個人的に山崎好きに特におすすめしたい銘柄でもあります。
なぜかというと、芳醇さとフルーティさのバランスが通ずる部分があるからです。
[sitecard subtitle=合わせて読みたい url=https://www.yaffee.work/entry/yamazaki12-betuwhisky target=_blank]
深みもありつつ、飲みやすいウイスキーだとおもうので、飲むシーンも選びにくいと思います。
ぜひ様々なシーンでアバフェルディを楽しんでみてはいかがでしょうか?
それでは良いウイスキーライフを!
また次回もよろしくお願いします!
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この記事を書いた人
香りづけに使用したことからウイスキーにどっぷり嵌ってしまった料理人です。
調理師の仕事をしつつ、ウイスキーと料理の魅力を紹介するためにブログ・メディアを作成。
様々な視点からウイスキーを解説しています。