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2008年 07月 22日 松井冬子という人。 ２年ほど前だろうか「松井冬子」という日本画家がいることを友人に教えてもらったのは。友人との食事中にその話題が出て、「松井氏はとても美しい、けれど描く絵は不気味でオドロオドロしいもの」といった感じの、軽い会話だった。そして、その松井冬子氏が尊敬する人物が「上野千鶴子」という社会学者（女性学専門）で出版している本も多数あるという話だった。このとき、松井氏の存在は知らなかったけれど上野千鶴子氏は知っていた。大学時代、心理学の課題で５冊の本の何れかを読んで、感想を書きなさいという、課題の時に上野氏の本も入っていたからだ。ワタシは上野氏の本を最初に読み出したが、あまりに難しく理解困難だったので児童虐待についての本に切り替えたのを思い出した。（話がそれてしまった・・・。）もとい。で、２０日深夜２時半～ＮＨＫで「痛みが美に変わる時～画家・松井冬子の世界～」という特集を途中から（←残念）見た。松井氏はとても長身で（というより、デカイ）美しかったけれどどこか病んでいる感があって、その心の暗い闇を内に秘めていると人格のバランスが壊れてしまいそうなのでそのエネルギー（情念？）の発散という上で、絵に没頭している、という印象を受けた。はっきり言って異端である。芸術家はある意味ノーマルではない。どこか、違う。まさに、彼女はそのものだった。気さくに笑うその顔にも、屈託のないものではない気がした。そして男性に「女の何がわかるのか」という挑戦的な態度も見受けられ彼女自身の人生に何らかあったように思える。事実右（左？）の耳が、聞こえなくなる事故（どの様な経緯でそうなったのかは不明）があったそうだ。（因みにその右耳をテーマにした作品も実在する）兎に角、彼女の過去には（正確には環境には）想像を絶するものがあるのではないか・・・と、思えて仕方が無いのだ。番組内で上野千鶴子氏と松井冬子氏が対談もしていた。深夜で少々眠かったせいもあってうろ覚えな点も多いけれど上野氏が言った「折角生まれてきたのだから貴方には幸せになって欲しい」「幸せになってからの貴方の絵が見てみたい」が強烈に印象に残る。松井氏は笑顔を見せながらも「はい、素直に受け取ります」と言いながらもどこか、影のある印象を漂わせていた。上野氏は、松井氏の色々な事を知っているようだ。また、松井氏は絵を描いていなかったら、描かなくなったら「自殺するでしょうね」と、はっきり言ってのけた。そこまで「描く」事に全てをかけているのか・・・。描けなくなったら、貴方は壊れてしまうのか。そういえば、私にはもう1人「舞う」事が出来なくなったら死んでしまうのではないか・・・と危惧する人物がいる。強い情熱と、脆弱さを紙一重で持ち合わせている人物だ。（←と思っている）あえて名前は出さないけれど、その人物にも凄く興味がある。ワタシは他人を干渉することは、あまり無い。というか、殆ど無いに等しい。けれど、世の中には興味深い人物は沢山いる。故人の中にも。そういう人たちの発言や、著書や、作品に触れることはとても刺激的である。これはあくまで個人的な意見だがいつまでも豊かな心を持って生きていかなければ面白くない、と思う。その豊かさは何によって得られるかはその時その時によってちがうのだけど・・・・・。ちょっぴり中途半端なＵｐだけど、今日はこれくらいに・・・・。＋＋＋情報＋＋＋現在、彼女の芸大の卒業制作でもある「世界中の子と友達になれる」という作品が横浜美術館で展示されているそうなので見に行ってこようと思います。（2008年6月20日（金）～8月17日（日）までだそうです） タグ： 芸術 所感 みんなの芸術をまとめ読み by xxayoxx | 2008-07-22 16:37 |
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