いねむり先生 (original) (raw)

この夏は昨年11月に亡くなられた伊集院静さんの本を読んでいます。いかにも小説家っぽく、かっこ良い人で本屋で立ち読みするのも、なんとなく照れ臭く感じ、今まで全く近寄らない作家の一人でした。

ところが、NHKの番組「あの人に会いたい」を最近見て、読んで見ようと思いました。

人気女優だった奥様と死別された後の落ち込んだ時期に色川武大さんと出会い、その優しさに癒され、徐々に立ち直ったいきさつを自伝的に書かれた本が「いねむり先生」であると番組で知りました。本の中で、先生はポツリとひとり言のように「人は病気や事故で死ぬのではないのです」と呟く場面に心撃たれました。死はそれぞれの宿命であると。

お盆に帰省した次女とお酒を飲みながら、本の話をしたら、彼女は涙混じりに、丁度就職が決まる頃だった母親との死別以降を振り返ると、自分の人生が何故か良い方向に導かれていると感じると話してくれました。多分、就職しても居心地の良い母の元にすぐ戻っていたと最後は笑顔で。

声が聞こえない、この世では二度と会えないところに行ってしまったけど、気付かないところで見守ってくれているんだね。

娘達と孫をこれからもよろしくお願いします。

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