正直な仕事を。 (original) (raw)
築50年ほどの家の屋根点検と見積りを依頼されて行ってきました。屋根に上がり、一通り点検して、写真を撮って屋根から下り、お客さんに説明しました。まだ50年ほどなので、漆喰の塗り直し等の修理で充分。写真を見せながら、そんな話をしていると、お客さんが「さっきから聞いていると、葺き替えの必要はないということ?」と言うので、もちろん必要ないと答えると「実はすでに2社に見てもらったけど、2社とも葺き替えしかないと言っていて、必要ないと言われたのは初めてだ」と言われました。
葺き替えなんて思いつきもしない。
どんなところに見てもらったのかわかりませんが、僕の見たところ、葺き替えなんてまったく必要ありませんし、そんなこと思いつきもしませんでした。それでも葺き替えしたいと言われればお応えしますが、せっかく瓦という長寿命の屋根材を使ってあるのに、たかだか50年程度で葺き替えするなんてもったいなくて仕方ないですよね。
正直な仕事、正直な商売
売上とか儲けとか、そんなことに縛られて、お客さんに正しい提案をできなくなるなんて、職人としての魂を売ってしまう行為だと思います。職人としてというか、大きく構えると日本人として、正直な仕事、正直な商売をしたいものだと思います。