LONGINES 6651 いやオメガ? 後編 (original) (raw)
今回は急ぎでお返しせねばなりません。
わざわざ電話で連絡を取るくらいには急いでるみたいです。
しかし私はいつものペースで進めます。ただでさえミスがあったら危ない機械ですから。
なんか見たことある自動巻きユニットだなぁ。
この細く伸びていくブリッジは何度か触った”ヤツ”に似ているぞ。
配置がちょっと違うかな?でもコンセプトは似ている。でもロンジンのほうが後発機械っぽい。ジェネリック的な。怒られるかな。
自動巻きがいなくなるといきなり地板が見えるのもやっぱり cal.752 っぽさが。
地板の梨地仕上げや外縁の波状仕上げは同じですね。どちらが優れているかは言及しようがありません。振りの良さはこのオメガのほうが良かったけど、個体差もあるから。
ヒゲはちょっと寄っているような寄っていないような。まっすぐ置かれてくれない。
しかしこの機械は8振動でヒゲゼンマイもなかなかコシがあります。そのためクニャクニャと曲げてしまう心配はしなくてもよいでしょう。
アンクル受けだけめちゃくちゃ汚いんだけど。
オーバーホールされた記録は書かれていなかったし、これは一体...。
丸穴が首振り式。巻くときは角穴に寄っていき、竜頭を逆回しすると離れて空転。
ですからゼンマイを開放するときは角穴のみで行います。
私はドライバーをあてて「コハゼを解除」→「ドライバーを半周逆回し」→「コハゼを戻す」→「ドライバーを持ち直す」→「コハゼを解除」以下繰返し。
何か他にいい方法あれば教えて下さい。
輪列は何故か4番車だけ銀色。でも覚えやすいっちゃ覚えやすい。
それよりも丸穴周辺のネジの多さよ。覚えられんわ。
一受けを外すと香箱と2番車を取り外せます。
開けるなと言われたら開けたくなるのが人間の性ってやつでして...。無理はしませんよ。
テンプを地板に戻したら洗浄液へ入れてあげましょう。
こう見ると、あまり力を入れられてないと思える地板ですね。ロンジンとしてはこの機械はどういう位置づけで作ってたのだろう。ウルトラクロンって文字盤には書いてあったから高級機かな?
表側にオメガの面影がチラチラして仕方ありませんでした。なんだかオメガを触っているようで初めて触る機械のワクワク感が減少した気がしないでもない。ロンジンめ。
24時間以上止まらず動いていますしお返ししましょう。精度は文句言われても知りません。確認する時間なかったんですもの。
では、またお会いしましょう。