日々の読書日記 (original) (raw)

絶賛上映中のヨルゴス・ランティモスの新作。新作が公開される度に毎回映画館で観るのは、ランティモスとアルモドバルです。なんとなく、好きなんです。 それぞれ独立した3つの物語。 はっきり言うと、3つの物語ともストーリーを思いつくままに書いたような…

はてなブックマーク - 124回目「憐れみの3章」(ヨルゴス・ランティモス監督)

真偽のほどは定かではないが、宮沢賢治は生涯童貞だったらしい。この話を知った当時の自分は、何故か心の底から安堵した。恐らく、高校生だった。当時の自分は、勉強もスポーツもできない、陰気な学生だった。異性からモテる要素が皆無であった。性欲は人並…

はてなブックマーク - 123回目「闘争領域の拡大」(ミシェル・ウェルベック:河出文庫)

少し遅いが、今年の4月に亡くなったポール・オースターの追悼ということで読んでみた。いわゆるニューヨーク3部作の第1作目。後の2作は『幽霊たち』と『鍵のかかった部屋』。といっても、この3作は連作というわけではなく、それぞれ独立している。 自分は過…

はてなブックマーク - 122回目「ガラスの街」(ポール・オースター:新潮文庫)

先日、ヨーロッパ企画という劇団の『来てけつかるべき新世界』という芝居を観た。 まあ面白く、何度も笑った。AIとロボットが大阪新世界に住む庶民の暮らしを席捲する近未来の話。基本的には、吉本新喜劇のようなドタバタコメディを基調としていて、バカバカ…

はてなブックマーク - 121回目「宇治拾遺物語」(町田康訳 :河出文庫)

クリストファー・ノーランの映画は、『メメント』を最初に観て、「へぇ。けっこう面白いやんけ」と思い、以降も何本か観ているが、どうも最初に観た『メメント』を超える作品はなく、大作になればなるほど、面白さは下降気味で、『インターステラー』とか『…

はてなブックマーク - 120回目「フォロウィング」(クリストファー・ノーラン監督)

中学生の頃に『車輪の下』『デミアン』を呼んで以来のヘルマン・ヘッセである。 『知と愛』である。「ナルチスとゴルトムント」という副題が付いている。ナルチスもゴルトムントも人物名だ。「知」を重んじるナルチスと「愛」を重んじるゴルトムント。時に哲…

はてなブックマーク - 119回目「知と愛」(ヘルマン・ヘッセ:新潮文庫)

『96時間』というタイトルだが、実際の上映時間は93分。93分間全く無駄がない。 ストーリーをざっくり説明すると、リーアム・ニーソン扮する元CIA工作員がフランス旅行中に誘拐された実娘を96時間以内に救い出す、というもの。それだけの映画。深さも奥行き…

はてなブックマーク - 118回目「96時間」(ピエール・モレル監督)