トラップで相手を交わし3試合連続ゴールを決めた小森飛絢 (original) (raw)
4-2で敗れてしまった鹿児島戦ですが、先制ゴールを決めたのは小森飛絢でした。
10分と早々に決まったゴールで、試合序盤は流れが良かっただけに、そこからの逆転負けが悔しい試合でもありますね。
ゴールシーンを振り返ると、矢口からのパスを田口が右前方へ展開。
田中がグラウンダーのクロスを上げると、小森が反転してシュートを放ちゴールを上げています。
一連の流れ、見事だったと思います。
日高に代わって入った矢口も、相手のプレッシャーにも合いながら、しっかりと田口に繋いでいます。
そこからの田口のミドルパスが、非常にきれいですね。
田中に前を向かせるパスを、ピンポイントで供給しています。
田中のクロスも狙い通り、小森の足に入っています。
意表を突いたグラウンダーという判断も良かったと思いますし、精度も高かった。
やはり今年の田中は、最後の精度も期待できるのでしょうか。
そして、小森のトラップから反転してのシュートが絶品でした。
相手のマークにあいながらも体でしっかりと止めて、ワントラップで相手を交わす。
さらに自分の打ちたいところにボールを浮かせて、左足でシュートと高度な技術を見せています。
— ジェフユナイテッド市原・千葉(公式) (@jef_united) 2024年3月16日
もはやこれくらいのトラップからシュートでは驚かないようになってしまっていますが、小森のシュートセンスが見事に発揮されたシーンでした。
これで小森は藤枝戦、群馬戦に続き、3試合連続ゴールをあげていることになります。
さらにちばぎんカップでもゴールを決めているわけですが、いずれも小森のゴールシーンははじいたボールなどを、最後に詰めて決めたものでした。
それだけ良いポジショニングをしつつ、ゴールにどん欲な動きを見せているとも言えるでしょうし、それはそれで凄いことだとも思います。
しかし、綺麗なゴールシーンは今回が初めて。
しかも、小森らしい見事なトラップからのシュートで、これでより一層乗ってくるといいですね。
昨シーズン後半からは小森の裏抜けを警戒されているのか、簡単には相手のDFライン裏を取らせてもらえなくなっている印象もありますが、今回はクロスからのゴールという点も良かったと思います。
3試合連続ゴールを上げている小森ですが、良い意味でそこまで目立っていな印象も受けます。
小森の個人技でゴールを決めたシーンも少なかったですし、チームとして得点数が多いこともその要因ではないでしょうか。
ジェフはここまで第1節山形戦で2-3、第2節藤枝戦で4-0、第3節群馬戦で3-1、第4節鹿児島戦で2-4と、全試合で複数得点をあげています。
にもかかわらず2勝2敗のイーブンということで、失点が多いことが見逃せない問題でもあります。
それでも昨シーズン序盤はハイプレスから相手を圧倒しつつも、ゴールを奪い切れずに勝点を伸ばせなかった。
その点を考えるとゴールを奪えていることは、大事な進歩と言えるでしょう。
また、今季は攻撃時に4-1-2-3で戦っている印象ですが、これは小森を活かす意図もあるのかもしれません。
昨年終盤はドゥドゥが左SHに入って、ゴール前に飛び込む動きも見せていましたが、これだと小森のスペースが失われる弊害もあった印象です。
しかし、今年は2インサイドを固定化することで、小森のサポートを2列目中央から増やす分、左SHが中に入っていく動きは減ったように思います。
その期待に応える形で3ゴールを上げている小森は、流動的なパスワークにもうまく絡めていると思います。
ただし、第4節鹿児島戦では小森のポストプレーのロストから失点していますし、ルヴァンカップ鹿児島戦でも後方まで下がった小森がボールを失い、後ろから倒してPKを与えてしまっている。
この辺りの細かな仕事の精度をもっと上げていかなければいけないのではないかと思いますし、エースとしてチームを引っ張るためには、より大きなミスを減らしていく必要もあるのではないでしょうか。
とはいえ、プレッシャーもマークも厳しくなる2年目のシーズン序盤にもゴールが続いているということで、非常に良いシーズンのスタートになっているのではないかと思います。