デッドプール&ウルヴァリン観に行きました/ネタバレ山盛り感想 (original) (raw)

はじめに

わたくし、アメコミ映画ニワカでございます!

にわかファンいてこそのコンテンツとはよく言ったものですが、こんな偉ぶった感想をレビューなどと称して公開する以上、実力を偽るのは不適切でしょう。

MCUに関しても、初めて劇場で見たのがアントマン1作目で、間に合わせるためにひいこら言いながらその時点の過去作をレンタルで鑑賞したものです。

XMENに至っては、ちょうどアメコミ追いかけ始めた時期のFOXマーベル映画がコレだったので、追いかける気が起きず、後から午後ローでシンガー版三部作を見てデップーだけ追うようになりました。

ダークフェニックスどころかアポカリプスですら、多分見ようと思えば見れたんだけど、プロモーションを拾えてなかったのか本当に広告費を削られていたのか、劇場で鑑賞しておりません。LOGAN観に行かなかったのは当時そこまでウルヴァリンに思い入れがなかったのと、逆張りです。

また、映画の下敷きになっているコミックの知識が人並み以上程度にはありますが、

基本的にインターネットで仕入れられる範疇です。コミックにお金を落とすレベルじゃありません。

関連グッズですら、今回の映画ばっかりはクレジットの確認がしたくて初めてヒーロー映画のパンフレットを購入したレベルです。その理屈で買うならインフィニティウォーとエンドゲームのときなんで買わなかったわけ?

また、ヒーロー映画疲れというわけではありませんが、エンドゲームで燃え尽きたせいか、ファー・フロム・ホーム以来のMCUの劇場での鑑賞になりました。

これに関しては、今度は最初から追えるぞと楽しみにしていたDCEUがアレになったことのほうが要因として大きいですね。

ディズニープラスにも加入してないためドラマを追えておらず、今回かなり設定上のリンクがありそうなロキのことも文字でしか把握しておりません。

それでも、今回こうして感想を述べさせて頂く理由はただひとつです。

流行ってる映画みんなと感想シェアしたいじゃん

あとはやっぱり、XMENとF4のMCU版の期待値がシンプルに高いものですから。

キャラが好きなんですよねアベンジャーズよりも。*1

デッドプール3として

いつものように、wikipediaまんまじゃないあらすじを自分の言葉で書くことでアリバイ工作をして、その後に映画のどこがいいか語るなんて狡い真似はしません。

最初に語るべきは、続編映画として面白かったところ、前作との変更点・継続部分、それらがいいのか悪いのかというお話です。

結論から申し上げますと、デップー3としてはかなり無難にイイ感じに仕上がっていると思いました。

ヒューのウルヴァリンがLOGANやっといて復活するという劇薬で隠れていますが、続編のテーマ設定としては凄く無難です。

デップー1・2の内容が「彼女のヴァネッサを取り返す」「仲間・家族を得る」というアクション映画のあらすじとしては極めてまともなチョイスとなっており、その続編として、前作までで言及されてはいたけど当面の課題としては後回しになっていた

「ヒーローになる」部分を回収したのは、三部作として相当な優等生の脚本でしょう。

今回のウルヴァリンはいろいろあってヒューが20年越しにお馴染みの黄色いスーツを着るという大イベントが予告編の時点で期待されていましたが、実際のところ上手くいっていると思いました。

デップーの返り血OK真っ赤かスーツが横にいるため、シンガー版の世界観で出したら大分浮いたであろう黄色いのも違和感が少なく感じました。まるで20年前からそれを着ていたくらいの安定感すらあります。

せっかくなら、本当にLOGANのユニバースのウルヴァリンを墓から引っ張り出して映画にして欲しかったものですが、今回は別ユニバースの同じ俳優の同じキャラで別人です。

しかしこのユニバースのウルヴァリン、酔っぱらってる間に恵まれし子らの学園が襲撃を受け、しかも間に合わなかったことを悟るや否や現場から逃げ出す

という、どうしようもなくやらかした過去があります。

そのせいで、同じバースのアベンジャーズと対立するわ、世界的に評判が零落するわでもう立つ瀬なしの再起不能です。

そんな状態で現れたデッドプールに半ば騙される形で協力をせざるを得ない状況に放り込まれ、憧れのヒューにメロメロのウェイド?レイノルズ?デップーと会話させられることで、己がXMENを代表するヒーローであることを思い出していき、そしてそれはデップーの在り方にも影響を与えていきます。

さようならFOX版マーベル映画、MCUにようこそXMEN

ここで、順番は前後しましたがあらすじを書いておきます。箇条書きだけどね。

①デップー2で個人的な事情にケーブルのタイムマシンを使い過ぎたウェイドはTVAとかいうロキのドラマに出てきた時間警察に拉致連行される。

②攫った奴はTVAの中でも反逆者、極悪非道で、恐らくディズニーの事情でFOX版XMENの世界をトンデモマシンで数千年早くぶっ壊そうとしてる

③ウェイドはそれを聞いてTVAのガジェット奪って逃走、ついでに世界を滅ぼさないための「アンカー」になるウルヴァリンを探すが、捕まえられたのは前述の飲んだくれやさぐれ中年だけ

④ウェイドたちが迷い込んだ"虚無"という世界は、カサンドラノヴァなるエグゼビアの双子のヴィランにマッドマックスみたいなノリで支配されてるし、セイバートゥースとかヒューマントーチ、主にFOX制作で公開された映画の登場キャラがわんさかいた。

⑤この虚無、「忘れ去れらたものたちの空間」のゴミとして終わるわけにもいかず、現地で出会った企画が消滅したヒーローたちとチームアップして、カサンドラを倒して元の世界に戻ってTVAのディズニーの使い走りも止める。

⑥なんやかんや元の世界に戻ったウェイドとローガン。ついでに虚無から攻め込んできた無数のデッドプールバース軍団を切り刻みながら、TVAとカサンドラを止める。

⑦ローガンはなんやかんやウェイドの元の世界が気に入って、新たな家族となってアパートに出入りするようになる。MCU版XMENにつづく。

⑧ポスクレはMCUになったけど伏線とかじゃないよ!いつも通りどうでもいい楽屋オチだけどケヴィンファイギがMCU版XMEN0作目って言ってるから続くったら続くんだよ!!

この節で重要なのは、ぶっちゃけ④だけ。

FOX版のキャラの同窓会祭り、MCUに含まれなかった、というかFOXが人気順に映画化権買ったらマーベルの手元に残ったアベンジャーズがウケちゃって逆転しちゃった彼らが、画面にこれでもかと映っております。

しかも大体ご丁寧に以前の出演作通り雑な扱いで。

この映画のもう一つ重要なポイント、デップーウルヴァリンでウェイドが嫌々世界を救って俺ちゃんisヒーローを確立する道中で、FOX版マーベル映画にお別れを言うためのカメオが盛りだくさんです。

輪をかけてやばいのが、原作との扱いに乖離があってファンに不評だったキャラや、映画自体のクオリティないしは興行成績がイマイチだったキャラ、続編がポシャった、とにかくケチのついたキャラを、これでもかと登場させています。

そんなことするなら最初から高いギャラ支払ってイアン・マッケランでも呼べばよかったんじゃないかと思いましたが、デップー自体がXMENZEROの扱いに不満を持ったファンの意見がきっかけのひとつになって生まれた企画と考えれば、壮大な整合性の調整と言えるのでしょうか。

わざわざ24年ぶりにタイラー・メインをセイバートゥース役で連れてきて普通にXMEN1通り雑にしゅっと殺すシーンに始まり、デップー2でイイ感じに作り直したのにわざわざXMEN2のほうの評判の悪いほうのジャガーノートを連れて来るし、X-23再登場を宣伝しといて明らかにキャラ被ってそうなレディデスストライクも出すし…

恐らく、オリキャス陣の中で本当に扱いが悪かったのは予算の関係で早々に殺害されたであろうクリス・エヴァンスのヒューマントーチだけ。

まあ笑って許してくれるでしょあれはみんな。

とにかく、扱いが悪いことが扱いがいいという無敵と化した脚本によって、FOX版いろいろあったねのお別れをします。

トドメにエンドクレジットでこれまでのFOXマーベルの撮影現場を見せて総決算ですよ。ここまで作品と俳優を大事にするなら今度はちゃんとXMEN追いかけたいなと思わされましたし、こっからMCU版に期待させてくれる映像としても見えました。

やばすぎるチームアップ、そこオリキャスかよ!

チョイスどうなってんだよ!おい!

虚無に放り込まれたデッドプールウルヴァリンは、ヒューマントーチ/ジョニー・ストームに出会い、カサンドラ一派に捕縛され、無駄口を叩いたせいでジョニーが殺害されつつ、カサンドラから辛くも逃走します。

その後出会うのが、かつてヒーローだったものたち、MCUのラベルがなくてみんなが忘れてしまった者たちで、彼らとチームアップします。

それが事前に予告されていたエレクトラ・X-23、そしてブレイドガンビットです。

まずはエレクトラ、彼女はFOX版とMCU版両方登場しており、私はMCUデアデビルが好きで一応見ていたのですが、如何せん記憶が薄く、あれ?エレクトラこんなんだっけ?もっとカタナのパチモンみたいなコスチュームじゃないっけ?

まあデアデビルじゃないほうの単独作見てないな~

とか言ってたら、なんとベンアフレック版のエレクトラご本人。事前の告知を知らなかっただけに、劇場を出て答え合わせしてたまげました。

後から考えれば、これがFOX版お別れ会と考えると当然っちゃ当然で納得しましたが、最初はチョイスがわからなすぎてレイノルズはクソヒーロー映画に親でも殺されたんじゃないかと心配になりました。

次にX-23。彼女に関しては流石にキャラクターがキャラクターなので、丁重に、かつシナリオを動かす重要な起爆剤としての役割を与えられています。

ローラを出すのに敢えてLOGANと別ユニバースのウルヴァリンにするってのはどういうこっちゃいと思いましたが、子役が女優に成長したという背景を含め、ヒーローの再起という燃えるシーンを、デップーらしくメタネタ盛り合わせで本人らは大真面目にやってくれました。

それでいて、デッドプールのタイトルに相応しいバイオレンスに満ちたアクションをウルヴァリンそっくりに魅せてくれてたまりませんでした。

これがヒューの本当に最後のウルヴァリンで、ローラがウルヴァリンを襲名しても私は納得できる、そういうレベルのアクションとキャラクター性でした。

ローラというキャラのバックグラウンド、メタありきのシーンとは言え、味方を鼓舞し、ともに立ち上がる様はまさにヒーローチームに欲しい逸材です。

問題はここから、サプライズのコーナー。

まずブレイドですが、最初に見た時「ああMCU版ポシャったからここでもうネタにしちゃうのね」と思いました。スクリーンに映っているのがスナイプスのブレイド本人と理解できなかったのです。

そもそもPVすら出てないこともあり、マハーシャラ・アリ版はこんなんなのね~って思っていたら、エンドクレジットにスナイプスの名前がブレイドの脇に。

椅子から転げ落ちました。

グリーンランタンに比べると、ブレイド3はレイノルズの出演作の中でこれまで弄られていませんが、一応PVのひとつでイジっていたこともあり、念のためブレイド三部作を見ておいて得しました。

けど、一応で見返したランタンがやっぱり苦痛だったからトントンかな。

というか、ブレイド三部作FOXじゃないよね?

次に、ガンビット

彼の実写作品での登場は、レイノルズのウェイドが初登場したあのXMENZEROで、演者はテイラー・キチュ。

ではなく、単独作の企画がポシャったチャニング・テイタム版です。

この空間、そこまであらゆるもののごみ箱なのかよ。言っちゃ悪いけどお前に至っては忘れ去れた以前の問題だろうが!

とは言えこのはガンビット、ギャグもアクションもばっちりで次の出演作で誰が演じても期待できる映像面のクオリティでした。やっぱジョニーCG代足りんくて序盤に殺されたな

今後のMCUが、ヒーロー疲れとか言われてるマルチバースでマッドネスな現状にどう向き合うかという真摯な回答として受け取れました。

何よりアベンジャーズ以外のチームがいよいよユニバースに定着するのは単純に心躍ります。

そういう意味では、MCUらしいデップーのリブートだったと言えるかもしれません。

敢えてケチを付けるなら、デップー1・2の独立した感じが失われたことと、ここまでするなら微妙ヒーロー映画族で一番私が大好きなニコラスケイジのゴーストライダーも出して欲しかった、という部分くらいです。

ファイアー小便じゃないほうね。カータースレイドのくだりの燃える展開からのズッコケぷりとか、映画としてはまあダメなんだけど、大好きな作品です。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0C8SBJQ94/ref=atv_dp_share_cu_r

いつもの2倍近い文章量になりましたが、感想がうっすい。

キャラ目当てで映画を見に行く品のなさを、どうかお目こぼし頂ければなと思います。

次回以降は、平常運転でアマプラで刺さった映画のレビュー更新、刺さらな続けなかったらゴジラ対コング見に行くので月の中盤に。8月公開の新作で見に行く予定のものは今のところありません。

私みたいに見落としている人がいたら是非見て欲しい。あなたの感想も聞きたいから。

追伸

youtu.be

ヒーロー熱ありすぎて内容次第でこれの感想毎週やるかも。