「インターネットの基礎」 ~情報革命を支えるインフラストラクチャー~を読んだ感想 (3) (original) (raw)
技術的な話で挫折寸前なので半分も読めてないが、本の返却期限が過ぎてしまうのでざっと読んだ感想。
http://www.keio.ac.jp/index-jp.html
URIの構造について慶応義塾大学のHPを使ってわかりやすく解説している。コンテンツを取り寄せる方法であるHTTPという通信手順で書かれHTMLで記述された文書を入手する。
www.keio.ac.jpでコンテンツがあるコンピューターが示される。
index-jp.htmlがコンテンツが置いてある場所である。
httpでもhttpsでもどちらでも入力してもページに入ることができた。
index-jp.htmlは存在しないページのようだったがとてもよくわかりやすい。
インターネットは、世界の中央で集権管理している会社や団体があるわけではない。利用者が参加している大小のネットワークが相互につなぎ合わされて機能している。
インターネットの操作は標準化された多数の通信手順の組み合わせによって実現している。インターネットで通信し合うコンピューターの振る舞い、通信するデータの制御情報などが規定されている。
コンピューター同士の接続にはどのようなケーブルを使うのか、通信相手に最初に送るデータと応答として返すデータなど非常に多岐に渡るプロトコルが存在する。
基盤技術から応用技術までのレベルに応じて整理され、モジュールとして分けられている。これをネットワークの階層型アーキテクチャと呼ぶ概念であるそうだ。
下位層はコンピューター同士を接続する基本的なモジュールで、利用者に近いのを上位層と呼んでいる。
プロトコルはレイヤーとしてまとめられ、同レベルのモジュール同士の通信として規定されている。また、レイヤーが下位に通信を委託する際のやりとりを規定したが、インターフェイスだ。
OSIの7層の参照モデルを紹介している。
下位層から順番に、物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層、セッション層、表現層、応用層となっている。
ノード同士をどのように接続するか(ケーブルの形状や周波数など)、信号を規定するのが物理層である。この層で基本単位が規定される。
データリンク層では、コンピューター同士の通信を規定している。宛先のIDや制御情報データなどを識別する。
コンピューター同士の接続には距離的な限界があり、ネットワーク層は通信するための二つの規定をしている。ネットワーク全体に通用する重複のない識別子を付ける方法。
データリンク層でもコンピューターを識別するIDを用意するが、これは単一のネットワークで直接接続されたコンピューター同士を識別するためのものだ。ネットワーク全体を通して区別できる統一された識別子が必要になる。もう一つは中継先を決める仕組みだ。村井さんの論考でも話が出ていたが、経路制御だ。これらの用意によってネットワーク層は中継を実現している。
トランスポート層はパケットの分割と組みたてだ。
セッション層はデータをパソコン内のどこにプログラムに送るか。
表現層は、データの解釈を決める。どの標準に従っている文字コードであるかなどである。アプリケーションがそのデータをどのように処理するかを決めるのが応用層だ。
これはあくまで参照モデルなので、実際は4層として運用されている。
最後にTCP/IPを開発した講演会が掲載されている。
「インターネットは巨大な共同作業で動いています。どこにも統括管理されていない何十万のネットワークが何十万人もの管理者によって運用されていて、それは非営利団体であったり、政府機関、民間企業、個人の場合もあります。それらが円滑に機能している唯一の理由は、全員が自発的に相互に繋がり合うための標準規格を採用し、お互いに接続することを自分で決めたからです。トップダウンで命令する者は誰もいない、よく分散されたシステムなのです。」
インターネットの空間は成熟した民主主義のようなもので、首相がでたらめでも国民が政治的に機能していれば政治性は保たれるように、インターネットを全体的に統括管理する存在がなくても、通信するコンピューターが優秀であるから破綻することなく機能できてしまう不可思議なものだということだ。