Halloween VII:Japanese (original) (raw)
{Halloween VII}
原文は http://opensource.org/halloween/halloween7.php をどうぞ。
以下に再現した文書は、2002 年 9 月にベルリンのマイクロソフト事務所で開催された、マイクロソフト内部の Linux 戦略レビューで発表されたものだ。ぼくがこれを受け取ったのは 2002 年 11 月 5 日だ。
学べること
このメモから見て取れそうな、オープンソース支持者に対する戦術アドバイスをまとめると、以下のようになる:
- 過去 5 年でオープンソースコミュニティが生み出したメッセージや戦術は、うまく機能している。セキュリティ、TCO、競争上のインパクトについてのわれわれのミームは、マイクロソフトの調査対象に対して深く浸透している。逆に知的財産権についての抽象的な議論は、ぼくたちにとって役立たずだったのと同じくらい、マイクロソフトにとっても役立たずだった。
- オープンソースに対するマイクロソフトのFUD攻撃は、失敗しただけでなく、マイクロソフト自身の市場調査に問題として登場するほど派手に逆噴射した。これはつまり、オープンソース的なやり方を弁護する反 FUD 活動にあまり注力しなくていいということだ。これを見る限り、この戦闘はこっちのかちだ。ほかのところに努力を向けるべきだ。
- ぼくたちは TCO 問題についてマイクロソフトの尻に火をつけ続けるべきだ。連中の数字を見ると、ぼくたちはこの戦闘に勝っているようだ(まあ当然だな、特に XP ライセンスの変更の後では)。 メモの提言が採用されたら、マイクロソフトはこれを、ありったけの金とマーケティング力を投入してひっくり返そうとするだろう。一つ有効な対抗策としては、マイクロソフトのライセンスをすべて――永遠に――把握しておくための時間と費用を指摘することだろう。把握しておかないと、マイクロソフトはおっかないBSAの暴漢どもを送り込んで締め上げにかかるもんね。
- オープンソースになじんできた回答者たちは、マイクロソフトの「共有ソース」インチキにあまり引っかからなくなっている。オープンソースに馴染みの深い回答者ほど、共有ソースが同じ便益をもたらすとは判断しない傾向がある。ぼくたちは、マイクロソフトの秘密保持契約 (NDA) や非競合合意書にサインしないと見られないソースと、だれでも検討して変更、再配布できるソースとのちがいについては強調し続ける必要がある。毒薬仕込み問題を強調するというのも示唆される。
- 国際的には、アメリカ技術企業一般(そして特にマイクロソフト)に依存することに対する反発が利用できる。マイクロソフトはこれを深刻な問題と受け止めているし、無理もない。
- 高く評価されているからといって、広く導入されているわけじゃない。多くのマネージャたちは、理屈のうえでは Linux が好きでも、それを実際に普段から使っているわけじゃない。これはつまり、多くの人は大規模な先駆け組織による結果を見るまで待とうと思っているか、それとも組織内の惰性に邪魔されているということだ。
- マイクロソフトが、実際に開発者をつぶすよりはむしろ、潜在的なオープンソース利用者をおどかす目的で特許訴訟の無差別攻撃を始める可能性はかなり高い。知的財産権と関連した「具体的な行動」についての記述は、ハロウィーン I とハロウィーンII における「プロトコルの脱共有化」に関する記述と同じくらいの恐ろしい雰囲気を秘めている。
- 「フリーソフトウェア」という用語は一度も出てこない。利用可能な弱点としてさえも。これはもとのハロウィーンメモと非常に対照的だ。これが何を意味するかはっきりとはわからないけれど、強い可能性として一つあるのは、「フリーソフトウェア」という用語が単に、マイクロソフトや調査対象者に使われなくなってしまっている、ということだ。
メモの雰囲気は全体としてかなり防衛的だ。パニックの様子はあまりないけれど、でも研究者たちはオープンソースのコミュニティに対して勝っていることを、自分自身の数字が示しているような論点を指摘できずにいる。
それどころか、数字を見るとぼくたちは勝っているようだ。どうやら、このまま道をはずれないようにするだけでいいらしい。
メモを読む
お役だち用語集。最初のうちは BDM と IT Pro をまちがえてたのだ。こうした用語の定義は、マイクロソフト経験のある人々が訂正してくれた。
BDM
Business Decision Maker (ビジネス意志決定者): IT やソフトウェアの調達に関する方針決定をする人物。重要な特徴としては: (1) 技術上の購入についてのお金と意志決定権限を有すること、(2) 当人は技術に詳しくないこと。言い換えると、まぬけな上司、ですな。
開発者
コードを書いて生計を立てている人。これは大企業(フィデリティ投信や電話会社のヴェライゾンなど)向けカスタムコードでもいいし、ISV (Intuit やアドビみたいな「独立ソフトウェアベンダー」)用コードでもいい。コードを書かない技術者は含まないし、それで生計をたてていない人も含まない。
IT Pro
システム管理者、ネットワーク管理者、DBA など、運用に主に関わる技術者。ときにはこの人物は開発者でもあるけれど、そうでないことも多い。
Issue Elites
どうやら教育や政府での政策立案者や(ちょっと確実ではないながら)戦略レベルの企業重役の中で影響力の強い指導者を指すらしい。
マイクロソフトのいつもながらイカレた HTML ツールによって生成された、腐ったマークアップは修正してある。赤字 の部分は、ぼくが特筆すべきだと思ったところ。ぼく自身のコメントはだ。
調査 E-Bulletin: 共有ソースとオープンソースに対する態度研究調査
_本情報は取り扱い注意を要するため、回覧は本文書が明らかに有益となる人物のみとしてください。_Linux 戦略レビューコアとバーチャルチームのメンバーにおいては、本情報は Linux 戦略レビューにおける背景情報としての利用/理解のためのものです。
Executive Summary
本メールは、Kathryn Marsman の監督下で David Kaefer と Jason Matusow により行われた「共有ソースとオープンソースに対する態度研究プロジェクト」の詳細まとめを提供するものである。共有ソースプロジェクトは、主要顧客がオープンソースや Linux、共有ソース、GPL をどう認識しているかについて、よりよい理解を得て、各顧客層ごとにどんなメッセージが有効かについてさらなる理解を得るために実施された。 調査はアメリカ、ブラジル、フランス、ドイツ、スウェーデン、日本で行われ、開発者、IT と非IT の BDM、IT Pro, Issue Elite たちを対象とした。アメリカを除いては、個別の国と顧客サンプルの数がきわめて小さかったことについてはご留意いただきたい。本調査アンケートとサンプルは、レッドモンドの本社と子会社および調査会社が共同で開発したものである。すべてのデータ収集は電話インタビューを使った。調査は 2001 年の 7 月末から 9 月にかけて実施された。以下の詳細サマリー では、OSS と Linux についての認知度と好意の度合い、人々が OSS や Linux を支持する理由として人々が何を挙げたか、共有ソースに対する馴染み深さと好感度、および、OSS と Linux、共有ソースのメッセージについて調査が行われた。以下に主要な結論を示す。
- OSS と Linux への認知度と好感は、全地域、全顧客層で高かった。全世界の回答者の 81% は、少なくとも「多少は」 OSS のことを知っていると回答した。全世界の回答者 77% は、少なくとも「多少は」 Linux のことを知っていると回答した。全世界の OSS を知っている回答者のうち 78% は、OSS に好意的な印象を持っていると回答した。Linux について知っている人々のうち、Linux に好意的な印象を持っているのは 86% だった。
- 回答者たちは、OSS の「所有総コスト (TCO) の低さ」を OSS 支持の理由として筆頭にあげたが、「マイクロソフトの代替」もそれに近い数の人々が挙げていた。 全回答者のかなりの部分 (40%) は、低い TCO が OSS 支持の一番の理由だと感じていた。全回答者の 1/3 は、「マイクロソフトの代替」をOSS 支持の一番の理由の一つとして挙げていた。
- マイクロソフトの共有ソース (Shared Source) イニシアチブに対する認知度は低かったものの、共有ソースに対する反応は肯定的だった。 回答者の 39% は、マイクロソフトの共有ソースイニシアチブについて「多少は」聞いたことがあると答えたが、 60% は「ほとんど聞いたことがない (35%)」または「まったく聞いたことがない (25%)」と答えた。マイクロソフトの共有ソースイニシアチブについて、簡単な説明を読んだ後では、反応は否定的なもの(15%) より肯定的なもの (47%) が多くなった。回答者の残り1/3 は、共有ソースに対して「中立的」だと答えた。
- OSS や Linux、GPL を批判するメッセージは 有効ではない。Linux の特許侵害の可能性を論じたメッセージ、OSS 開発プロセスをアカウンタビリティ不足でおとしめるメッセージ、GPL の「ウィルス性」側面に注意を向けようとする試み等々は、OSS や Linux、GPL に対する批判的な誘導するのにあまり効果がなく、ときには逆効果となる。一方で、OSS, Linux, GPL に対する「肯定的」なメッセージは非常に有効である ―― これはすべての地域、すべての顧客層で成り立つ。
- 具体的な顧客層に対してはっきりした便益を提示する共有ソースのメッセージは本当に有効である。 パートナー顧客層 (IT BDM と開発者) は共有ソースが API に基づくアプリケーションを作りやすくして、共有ソースが開発者コミュニティを作るということを示唆するメッセージに元気づけられている。購買顧客層 (IT Pros や非IT BDM) は、フィードバックプロセスの改善と、セキュリティチェックが可能なことに対して一番好意的に反応する。Issue elites はソースコードに対する教育的なアクセスが増加する可能性に対してきわめて好意的に反応する。
まとめると、OSS と Linux を知っている人々は、これらに対して好意的に傾いている。本調査を個別研究と結びつけると、多くの場合にここで報告された「好意性」は合理的というよりはもっと感情的なものだろうと想定できる。この状況では、OSS、Linux、GPL の対する支持の削減を狙った合理的議論は、うまく機能するとは考えにくい。すると短期的には、マイクロソフトはOSS と Linux を直接批判することは避け、今後も継続的にいずれ TCO 議論で勝てることを目指した開発を続け、はっきりした個別観客ごとの論点証明を持つ肯定的な共有ソースのメッセージ提供に焦点をしぼるべきである。
詳細サマリー
オープンソースソフトウェア (OSS) と Linuxの認知度と好感度
- これらのコミュニティにおいてオープンソースと Linux はよく知ている評価も高い。 全体として、回答者の大多数は OSS と Linux のことを知っている(それぞれ 81 % と 77%)。かなりの中核部分は OSS と Linux を「きわめて」または「相当」知っている(それぞれ 51 % と 41%)。知っている人々のうち、かなりの多数派が OSS と Linux について好意的な見方をしている(それぞれ 78% と 86%)。好感度はかなり高いものの、回答者のかなりの部分はオープンソースと Linux を「きわめて好意的」ではなく「なかなか好意的」と評価しており、その好感度があまり強いものではないことを示唆している。
- OSS と Linux に対する認知度と好感度は、すべての地域とすべての顧客層で高かった。
- _全体的な認知度はどの地域でも高く、特に日本人において高かった。_日本の回答者たちは、OSS についても Linux についても一番認知度が高く(それぞれ 88% と 87%)、ほとんど9割の回答者が少なくとも「多少は」両者について知っている。ただし留意すべきなのは、OSS と Linux のどちらについても、大多数の日本の回答者は「多少は」知っていると答えたにとどまるということである(それぞれ 81% と 77%)。つまり認知の程度からいえば、かれらの認知度は調査対象のほかの国よりも低かったといえる。
- 認知している人々の中で、好感度が高かったのはドイツ人、フランス人、ブラジル人だった。 好感度は、OSS と Linux の_両方に対して_高く、ドイツ人では 86% と 93%、ブラジル人ではそれぞれ 85% と 90%フランス人では 87% と89%であった。
- _予想されたことながら、個別回答者の中で OSS と Linux に対する認知度がいちばん高かったのは、開発者においてであった。_かなりの割合の開発者たちは、オープンソースも Linux も知っていた(それぞれ 87% と 84%)。
- 「知っている」と答えたなかで、好感度がいちばん高かったのは Issue Elites である。 Issue Elites における好感度は OSS について高く (86%) Linux の場合には きわめて 高かった(95%)。
オープンソースソフトウェアと Linux に対する支持
- 回答者全体で見ると、OSS 支持の一番強い理由はそれが「低い総所有コスト (TCO)を提供する」ということだった。 全回答者の40% は、OSS 支持の最高の理由が低い TCO であると感じていた。しかし「マイクロソフトの代替」も、全体の34% と次点ながら非常に強い理由となっている。
- _フランス人は強い反マイクロソフト感情を示し、61% が「マイクロソフトの代替」を OSS 支援の一番強い理由としてあげている。_この感情は、ここまで強くないにしても、ドイツ人 (37%) やスウェーデン人 (35%)でも見られた。
- 個別顧客の間では、 Elites は OSS 支持の主な理由として「マイクロソフトの代替」を挙げている (46%)。
- _フランス人、ドイツ人、ブラジル人の回答者は、Linux の TCO の低さを一番確信していた。_フランス人の 60% 、ドイツ人の57%、ブラジル人の53% の回答者は、Linux ソリューションが独占ソフトよりも低い TCO を提供すると考えている。
- Linux に対する全体的な認知度と好感度は強かったものの、全体として IT 回答者のうち、「Linux を自社内で」幅広く導入することに関心のある人は 1/4 しかいなかった。
- _全世界の IT 回答者のうち、Linux を業務で広く導入することに関心を示している者は 24% しかいない。_でも、ドイツと日本の回答者たちが、直近の懸念事項であるのはまちがいない。ドイツの IT 回答者の半分近く(50%)、日本の IT 回答者の 40% 近く(37%) が、自社内で広く Linux を導入するのに関心がある。
- _顧客層で分けてみると、Linux の広範な導入に強い興味を示したのは IT BDM だけ_で、約 1/3 (33%)が興味を示している。そのはるか後塵を拝しているのが IT Pro の26% であった。
マイクロソフトの共有ソースアプローチの認知度と好感度
- アメリカの回答者は共有ソースについて聞いたことのある割合が一番高かった (91%) 。続いて日本 (86%) 、次がスウェーデン (81%) である。しかしほとんどの回答者は、このイニシアチブについて「ほとんど聞いたことがない」。 フランス人は、共有ソースについて多少なりとも聞いたことのある割合が最低で、63% が「まったく聞いたことがない」と答えている。
- IT Pro や開発者は、共有ソースについて来たことのある割合がいちばん高かった (それぞれ79%)。でも、回答者の大多数は共有ソースについて、単に「ちょっと耳にはさんだだけ」(24%) か「ほとんど聞いたことがない」 (35%) 。全回答者の 25% ――Issue Eliteの36%――は、共有ソースについて「まったく聞いたことがない」と答えた。
- _共有ソースに対する反応は、否定的なものより肯定的なものが多い。_マイクロソフトの共有ソースイニシアチブについての簡単な説明が読み上げられると、反応は OSS に対するものほど圧倒的に肯定的なものではないが、47% はその説明を聞いた反応として少なくとも「多少は」肯定的と答え、否定的だと答えたのは15%にとどまる(「多少は否定的」(15%) 「とても否定的」(5%) )回答者の1/3 は、共有ソースについて「中立的」な見方をすると答えた。
- _圧倒的に肯定的ではないものの、共有ソースを少なくとも「多少は」肯定的に答えた回答者は、アメリカ (55%) 、ブラジル (53%) 、フランス (52%) では多数派を占めた。_日本人はいちばん納得度が低く、回答者のうち共有ソースに「多少」および「非常に」肯定的な評価を与えた者は 30% にとどまった。
- _非-IT BDMたちは、共有ソースの説明にいちばん肯定的に反応した。_57% が共有ソースを少なくとも「多少は」肯定的と評価している。これに続くのが IT BDM (50%)、 IT Pro (44%)、 開発者 (43%)、Issue Elites (41%)だ。
- 共有ソースの潜在的な便益について一連の説明を受けた後では、フランス (41%) を除くあらゆる地域で過半数が、共有ソースイニシアチブは少なくとも OSS と同じくらいの便益を提供すると述べた。個別顧客層ごとに見ると、Issue Elite (40%) 以外すべての顧客層の過半数が、共有ソースイニシアチブは少なくとも OSS と同程度の便益を提供すると述べている。共有ソースに対するサポートはアメリカ (73%) と IT Pro (71%) で最大だった。
オープンソースと Linux のメッセージ
- OSS と Linux を直接攻撃するのは、あまり高い有効性を持たない。 Linux に特許侵害の可能性があると論じたり、OSS の開発プロセスにアカウンタビリティがないと指摘したり、可能なセキュリティ上の欠陥をいろいろあげつらったりする議論などは、OSS や Linux に対する否定的な意見を引き出すのにごくわずかな効果しかなく、時には逆効果となる。一方、OSS と Linux についての「肯定的な」メッセージ、たとえばソースコードへのアクセス、価格、TCO の低さ、自由にコピーができることなど、はOSS や Linux に対するきわめて好意的な意見を引き出す。これはすべての地域と、すべての顧客層について言える。
- _「Linux の特許侵害/訴訟リスク」は、アメリカとスウェーデンの回答者のツボをついた_。アメリカ人の74% とスウェーデン人の 82% は、Linux の特許侵害のために訴訟を受けるリスクのためにLinux に対する好感は下がったと述べている。これは、すべての顧客層で強いインパクトが見られた唯一のメッセージであった。
- _OSS に対する批判の一部は逆効果となる: 否定的となるよう意図されたメッセージに対する評価が、逆に回答者に対して肯定的な反応をもたらした。_たとえば、OSS と独占ソフトウェアとでは TCO が変わらないというOSS に否定的であるはずのメッセージを提示されると、全回答者のほとんど半分 (49%) は、このメッセージをきいて OSS に前より好感を抱いた、と述べている。
- _一番有効な OSS の肯定点は、TCO と、アメリカと競合できる点を強調したものである。_OSS について一番高い評価を受けたメッセージは、OSS が「安くて自由にコピーできる」 (84%) という点で、続いて「アメリカ企業にロイヤルティを払わなくていい」 (81%)、「アメリカと競合できる地元技術産業を、地元に育成できる機会」(76%)が挙がっている。
共有ソースのメッセージ
- もっとも有効な共有ソースのメッセージは 1) 明快な便益を提供し、 2) 顧客層ごとにしぼられたものである。
- IT BDM や開発者たちは、共有ソースが API に基づくアプリケーションを作りやすくすると示唆するメッセージと、共有ソースが開発者コミュニティを作ると示唆するメッセージに元気づけられている。
- 顧客 (非IT IT 専門家と BDMS) は、フィードバックプロセスの改善と、セキュリティチェックができるようになることにいちばんよい反応を示す。
- Issue elites (日本以外) は教育上のアクセスが増えることにきわめて肯定的な反応を示す。
- 知的財産権についての抽象的な議論に頼ったメッセージは有効ではない。
- 知的財産権についての議論は、具体的行動と結びつける必要がある。
- 国際政府エリート調査 (IGES) プロジェクトの場合と同様に、ここでも回答者たちは知的財産権 (IPR) と強い技術産業との間に関連性を認めていないことに注意。
- 共有ソースのメッセージは有効である。
- こうした共有ソースであり得る便益について説明を受けた後では、回答者の 60% が共有ソースイニシアチブは OSS と少なくとも同程度の便益を提供すると述べている。
- OSS に対して「そこそこ好意的」と回答した回答者にしぼってみると、60% は共有ソースがOSS と同程度 (40%) または OSS 以上の便益を提供する (20%)と答えた。
まとめ
- 全体として、われわれの直面する最大の課題は国際顧客層に対するものだ。特にフランス、ドイツ、日本においてそれが顕著である。
- フランス人はマイクロソフトにかわるものを探しており、OSS と Linux に対してかなりなじみと好感を持っており、Linuxのほうが独占ソフトよりも低い TCO を持つと強く信じている。この地域は、まだ企業で広く Linux を導入するには至っていないものの、OSS とその潜在力に大きな関心を示している。この顧客層の大多数は共有ソースについてまったく聞いたことがなかったが、その発想については否定的な意見より肯定的な見方のほうが多かった。でも、共有ソースがOSSを上回る便益を提供するとは感じていない。
- ドイツ人たちは、フランスほどは OSS や Linux になじみがない。でもそれを知っている人たちは、OSS についても Linux についても著しく好意的で、Linux を幅広く採用することに非常な関心を示している。さらに大多数は、Linux のほうが低い TCO を提供すると信じている。この顧客層は共有ソースについてはあまり聞いたことがなく、その発想についてもほぼ中立的であった。でも共有ソースについて知った後では、大多数はそれがOSSに比べて「同程度」あるいは「よい」便益を提供できると感じた。
- 日本人は、OSS や Linux にとてもなじんでいて、きわめて好意的である。この地域は広範囲に Linux を採用することに関心があり、それが独占ソフトよりも低い TCO を提供すると考えている。多くの日本人回答者たちは、共有ソースについて多少聞いたことはあるようだが、この顧客層は共有ソースについての気持ちの面では中立的であり、ほとんどはそれが OSS に比べて「同程度」または「悪い」便益を提供すると感じている。
追加情報(調査結果/個別国および Executive Decks):
調査についての問い合わせ先: Kathryn Almendarez Marsman, Research Manager, kathalm
Eric S. Raymond esr@thyrsus.com
YAMAGATA Hiroo (hiyori13@mailhost.net)