表現規制が鯨食反対運動みたいな文化闘争になっとる - やまもといちろうBLOG(ブログ) (original) (raw)

個人的には、新たに講じられる表現規制について反対です。

児童ポルノ禁止というのは世界の潮流であるので、ある程度日本がこれに対応しなければならないというのは仕方ないとして、なんぞ絵やマンガ、アニメまで表現規制の対象となり単純所持の処罰対象になるのだという話も流れてきて、どれが本丸の議論なんだか良く分かりません。

漫画・アニメ・ゲーム・映画の表現規制問題まとめ:ブログ版
http://d.hatena.ne.jp/mxixtxbx/
【 #表現規制 の歴史】国立メディア芸術総合センター構想頓挫と、漫画やアニメ規制法は無関係なのが事実、という話。
http://togetter.com/li/507827

警察は警察で、人によって仰ることが微妙に違います。

ところが、議員立法のこちら、この流れだと普通に通っちゃう代物なんですよね。

自公が児童ポルノ禁止法改正案 わいせつ画像「所持」禁止
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130521/plc13052123040018-n1.htm

あくまで、実在する小児等の裸体など具体的で実存の人格に対するもののみが児童ポルノの対象となり、想像上のものは別枠として考えて欲しいというのはあるわけなんですが…。コアマガジンが狙い打たれた話とか伺うにつけ、まあみんないろんなこと考えているんだなあとは思う一方、その延長線上にはエロ商業誌全滅で普通の愛好家がみんなネットに潜る、それを追いかける当局、みたいなどこぞで見た風景になってしまいかねません。

確かに日本に対するイメージで、とりわけ海賊版文化の盛んなところほど「AV」や「エロ本」が上位にきてしまうクールジャパンでございますので、そろそろ線引きを、と言いたい気持ちも分からないでもないんですけどね。まあ、「オタク」が市民権を得た結果として、本来ならば被差別の日陰者である変態紳士の皆様の密やかな趣味が堂々とテレビやネットで観られる時代になってしまったのがいけないのかもしれません。闇の眷族は夜の世界に帰るべきで、ヲタ向けクソアニメはただの風俗として公安管理の下に置かれるべきなのだ、と強硬に主張されると言い返せない気がします。まあ別に誰かに言い張られたわけでもねえけど。

日本としても、確かにロシアと並んで児童ポルノ大国と名指しで言われたり、東欧諸国や東南アジアと人身売買の元締め的な言われ方をするのは中傷的だし嫌だなとは思うんですけどね、この「かわいいものを愛でる」文化そのものを否定されると辛いですな。クールジャパンどころじゃないですよねえ。

日本のアニメは児童ポルノ
http://togetter.com/li/511135

EUの人たちと話してると、日本の本屋で児童ポルノ絵の本が売られてるというので、何だろう、そんなわけねえだろと思ってたらライトノベルのちょっとえっちい表紙絵なんですよね。あれでアウトなの? と毒される私は鯨肉を喰って何の疑問も覚えない側の人間なんでしょうね。ええ。

そういうわけなので、表現規制は反対です。反対して反対しすぎるものじゃない。こりゃもう文化闘争でござるよ。

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