浅野の徒然日記 (original) (raw)
これ、2023年-第3回の英検準1級の英作文のお題です。
10/27(日)に解散総選挙がありますので、かなりタイムリーなお題です。
英検準1級の英作文の書き方の質問をよく受けますので、
実際にどのような授業を私が行っているのか、ケーススタディーとして記事にしてみました。私自身も四苦八苦しながら授業をしています。
この時期に英検準1級を受ける生徒は基本的に高2生以下になります。
(一部、私立文系の高3生が受験しますが、この時期の高3生は大学受験に集中しています)
私が現在担当している英検準1級組は高1生~高2生です。
で、来年の7月の参議院選の時に18歳になっている生徒が数名います。
実際の選挙の様子を思い浮かべながらこのお題を書いてもらっています。
あくまでも塾は私企業であり、政治的な考えやイデオロギーを押し付ける場ではないですので、生徒に読ませる記事などには細心の注意を払いつつ、授業を行っています。
<実際の授業>
①選挙には行くべきだけど、このお題は「政府がそれを奨励すべきか」なので、
頭の体操として、「いいえ(つまりは政府は選挙を奨励しなくていい)」で試しに話を
生徒に振ってみます。
→若者の投票率が低く、年配者の投票率が高い以上、高齢者向けの政策がなされやすい。
→あの人の忘れ得ぬ言葉:時事ドットコム (jiji.com)
これ、森元首相が「選挙に興味がない人は寝ていてくれればいい」と言った件です。
良くも悪くも本音です。この発言を批判するのは簡単ですが、偽らざる本音であることも、我々は認識しておくべきだと思います。
*授業での話の流れがこのようなものになったら(←半分は誘導していますが)、
このタイミングで、この記事を生徒に読ませます。
*生徒に読ませるものを選定する作業が一番神経を使います。
先ほども書きましたが、塾は政治的イデオロギーを押し付ける場ではありません。
あくまでも生徒自身に考えさせるきっかけを作る場です。
ですので、実際のリアルな様子がわかるものを授業で扱う教材としています。
ここまできて生徒は、「選挙って行ったほうがいいんだな」と思ったようです。
実は生徒自身も、選挙権が18歳になったら付与されるといっても、あまりピンときていないケースが意外とありますので、まずは興味を持ってもらうところからになります(←これが一番難しいですが)。
②さて、基本的には選挙に行くという方向性は確定でしょうから、
実際の選挙の様子を思い浮かべてもらうための題材を選んでから授業に臨みます。
選挙が力を発揮する例として、維新の会を挙げたいと思います。
(1)日本維新の会15勝 自民党0勝 ‘’大阪自民、全敗の衝撃” | NHK政治マガジン
3年前の話ですが、大阪で維新が自民を完敗させた時のことです。
生徒は自民が全滅することがあるということに驚いていました。
やっぱり政党の政策や実行力、そして選挙に足を運ぶことで、結果が大きく左右される例だと思います。
(2)府議補選で敗北の大阪維新、候補者が感じた逆風 戦略転換も及ばず [大阪府]:朝日新聞デジタル (asahi.com)
同じく維新。兵庫県知事の問題で大きくイメージが損なわれ、それがそのまま結果に表れました(兵庫県知事に関しては、実際はパワハラではなく、既得権益や天下りが禁止され、そこで甘い蜜を吸っていた人たちが知事を陥れようとしている、という情報もあるので、そのことについての判断は避けます)。
先週授業で、この3つの記事を生徒に読んでもらいました。
少し臨場感を持って想像力が膨らんでいればいいと願います。
英作文の指導は時間が掛かりますが、根気強く授業展開ができればと思っています。
久しぶりにホリエモンの書籍を読みました。
個人的にはこの人好きです。
思想的にはリバタリアンに近く、ザ・自由人って感じで好きです。
この人の教育論は「学校は潰してしまえ」です。
この書籍の中でも、「すべての小学校・中学校は潰れればいいとかねてから思っていた」と述べています。
私も潰せとまでは思わなくても、毎日同じ時間に同じ場所に行くことには辟易しながら
中学・高校時代を過ごしていました。
後知恵かもしれませんが、大学入試は学校に行かなくても参考書と予備校があればなんとかなります。
必要な時に好きに行けばいいのにくらいに思っていました。
で、現在の私は民間の私塾という業界におり、学校そのものの関係者ではないですが、
オンライン授業には活力を見出しています。
この著書の中で、オンライン授業があれば教師不足問題や教え方に難のある教師ガチャの問題も解決すると断定しています。
個人的には賛同します。
教師不足を解消するために合格基準を緩和する動きもありますが、正直これには賛同しかねます。本来だったら合格しないレベルの先生に担当される生徒、保護者に身になれば、安易に賛成するのはどうかと感じます。
ちょっと話は著書からはなれますが、
技術革新や機械化が功を奏するのは人手不足(景気がいい時)です。
不景気の時に機械化してしまうと、余計に人がいらなくなりますので、景気を悪化させます。
ですので、技術革新や機械化は人手不足(景気がいい時)に行うと、その解決策となってくれます。
その文脈からすると、昨今の教師不足も、ある程度は機械化で吸収していけばいいのにと思います。
授業そのものを機械化するというと、おそらくは映像授業になります。
映像授業を扱っている予備校出身の身からしますと、映像授業は人がゼロから説明するよりはまとまったコンテンツになっています。
ですので、現存の先生は、生徒の理解度把握や、映像授業で生徒が分からなかった箇所の質問対応という形にした方が、おそらくは生徒とのコミュニケーションには資すると思っています。
その点ではホリエモンに賛同です。
日銀が利上げをしたせいで、株安が進んでしまっています。
(←これ、絶対に日銀のせいです。植田総裁は景気に影響はない的なことを言っていますが、ないわけないでしょ)
念のためですが、バブルが崩壊した後、すぐにデフレ経済になったわけではないです。
少しタイムラグがあります。
←決定打になったのは、橋本政権が消費税を3%→5%に引き上げた時からです。
橋本元総理は回顧録で、「財務省は景気に影響はないと言っていたが、騙された。知り合いの中小企業の社長が自殺した。大変申し訳ないことをした」と述べていたそうです。
バブルが崩壊した当時のことは私はまだ生まれたばかりなので記憶にはありませんが、
消費税が5%になった時は小学校高学年だったので、記憶があります。
あの時、かなり世の中は殺伐としていました。
失われた20年と一括りにされますが、小泉元首相の時は、景気は上向いていました。
(当時は1ドル=100円~120円くらいだったかと思います←正確な記憶ではないですが)
ある程度の円安と景気は連動します。数値や図を見れば一目瞭然です。
(脳内お花畑の左派の人、数字や図が頭に入ってこないのでしょうか)
その後、リーマンショックに見舞われ、震源地でない日本がデフレになりました。
丁度その時です。旧民主党政権になったのは。
当時の情報収集の手段はほぼテレビや新聞のみでした。
SNSは今ほど発達していませんでした。
小沢一郎の剛腕が冴えわたっていたのも当時がピークです。
(←平成の政治的混乱には必ず小沢一郎がいたとまで言われています)
選挙で民主党が圧勝したので、良くも悪くも、選挙の強さを体感しました。
(当時は選挙権付与が20歳で、私が選挙権を付与されて最初の選挙が2009年の政権交代の時でした)
丁度2011年~2012年あたりに就職活動をしていたので、当時の切迫感や閉塞感は、より一層記憶に刻まれています。
そこに東日本大震災。あろうことか、東日本大震災で日本が弱っているのに増税(&超円高)。日銀と財務省を民主党政権がコントロールできず、むしろそれらの傀儡政権になったからです(それ以外に理由はありません)。
で、ようやく安倍元総理が出てきて、金融緩和。
アベノミクスで経済は回復(途上)に差し掛かりました。
菅さんは在任期間が短かったですが、非常に国民のために動いてくれました。
ワクチン100万本&携帯電話の通話料金の引き下げなど、生活に直結することを精力的にやってくれました。
で、その菅さんを引きずり降ろしたのが、今の首相の岸田です。
岸田はゴミでクズですが、戒めのために書いておくと、当初、支持率は結構な期間、結構な高さを維持していました。
安倍&菅政権の強権的な姿勢に世論が疲れていたのも理由かと思います。
で、岸田さんは何かやりたいことがあるわけではないからのらりくらりしていて、
そのため敵を作らなかっただけであることを国民が理解するのに、少し時間が掛かりました。
今に至っては、増税メガネと揶揄され、財務省の飼い犬であることが表にさらされています。
まあ、ざっと私が記憶している平成史(&令和)です。
幸いにな事に、現在はSNSが発達していますので、
きちんとした経済学者が各々、ブログやyoutubeなどで情報を発信してくれています。
当時の二の舞にならないことを心から祈ります。
次の総裁選、個人的には高市さんを推します。
あるいは、菅さんが押している人がいい。
また、野党も当時と違って、左一色ではなく、国民と維新がいるので、選択肢はあります(自分の地区に議員を擁立してくれればの話ですが)。
今回の円高と株安は絶対に日銀のせいです。
既に「アベノミクスがバブルだった」と言っている政治家もいますが、バブルは好景気なので、好景気を否定してもどうしようもありません。
次の選挙で岸田さんの選挙区(広島1区)に石丸さんが出馬して、岸田さんが落選することを祈っています。
素朴な疑問ですが、日本って金融政策に対して無頓着な気がします。
返済しないとならない金額が膨らむので、増税とほぼ同じはずです。
「預金にも金利が付く」と言っている評論家もいましたが、
一般人が銀行に預けている預金と、企業がやり取りしている資金のどちらの金額が大きいかといえば、圧倒的に企業がやり取りしている資金のはずです。
ですので、預金に金利が付いても、トータルで見れば増税的な効果の方が大きいです。
消費税などの増税に対しては敏感に反応して反発しますが、
金利を上げたことに対して、世論の半数以上が評価。
この感覚が少しズレているのではと違和感を感じています。
①上智(経営、2020年~2023年)
比較的簡単。ネックがあるとすれば時間配分。大問1つにつき15分なので、
国立型の学習に慣れている人(細部までこだわって熟読する人)は、
多少分からないことがあっても、「設問に関係なければ放置する」胆力をつける。
で、復習する時に、解答や和訳と照らし合わせて納得すればいいかと思います。
ただし、クロスワードに単語を入れていく問題はちょっと対策が必要かも。
この問題、長文があってその中から単語を抜かれており、しかもその単語の
定義が英語でなされている。そのような状態で入れるべき単語を当てていく形式
になります。
似たような出題形式をするのは慶應(看護)。単語の意味が書かれていて、
そこに単語を入れている問題です。上智(経済)も慶應(看護)も、入れるべき単語の
文字数が指定されていて、単語の途中の文字が与えられている点で、
出題形式が比較的似ていると言えます。
上智のこのクロスワードの問題、慶應看護をやってみるのもありかと思います。
制限時間に対して、問題量がとにかく多いです。
大問の数が2023年度までは6題(50問)→2024年度が5題(50問)に変更されています。
(←今年もそうかどうかは分かりませんが)
(1)全体像
論説文と物語文(小説文や会話文も含みます)に分かれます。
毎年、どちらも大問数は大体同じで、年によって間違い探しの大問が出されたりします。
(2)論説文
上智の論説文は英字新聞が出典になっていることが圧倒的です。
で、英字新聞の特性上、基本的には学習者が学習してくる文法体系を踏襲していて、物語文のような破格な文法はありません。
大問が穴埋め式だけで、内容一致の設問がない場合、時間を節約するために設問に関係ない箇所は読みとばしましょう。抜かれている穴があるパラグラフを読めば(特に前後)、基本的には解けます。ですので、穴が抜かれていないパラグラフは読み飛ばして構いません←設問を解くのに支障はありません。
(3)物語文
物語文は時間が掛かります。論説文で浮かした時間をこちらに回すことになります。
物語文は論説文と違って、文法が汲み取りにくいです←文法事項は論説文と同じですが、(特に会話文では)指示語や省略が多く、字面を訳しても実質的に何を意味しているかを押さえながら読む必要があります。そのため、前後を読んだだけでは内容を押さえにくく、結局は全部読むことになります。
(4)内容一致問題(大問全部が内容一致であることが多いです。論説文、物語文問わず、この形式の設問は出題されます)
9割方、パラグラフの順番と設問の順番が一致しています。ですので、1パラグラフ読んだら、その都度設問を解いていく感じになります。
③上智(総合グローバル、2021年~2024年)
単語は7割あっていれば良しとしましょう。全問正解は不可能です。
記述問題が40字前後(毎年)ありますが、絶対に正解したい。
合格する人は確実に正解するだろうという難易度。
並び替え問題もできれば全問正解したい(時間は少々掛かるかもしれませんが)。
総合グローバルの並び替え問題、慶應看護と似ています。
受験するなら慶應看護の並び替えを練習するといいかと思います。
2024年度
→単語問題は75%がコントロールエリア。
どんなに英語学好きな生徒が集まってくるとはいえど、
25%はおそらくは知らない。
→並び替え
1問は落としてもいいかな。
→記述
不正解なら不合格になります。それくらいのレベル。
→英語は多分、差が付かないかと思われます。
なので、残りも設問(2題。日本史と世界史と政治経済を足した感じで、対策が立てにくい)で差が付くことが予想されます。
→英語だけなら、高2生上位にやらせてもいいかも(高2の冬~春)。
④上智(文-英文学科、2021年~2023年)
長文1題と英作文1題になります。英作文は、長文の内容を踏まえて、
自分の意見を書かせたり、本文を要約させたりするもんだいです。
意見論述なのか要約なのかは年によって異なります。
また、文字数も50字の年もあれば、150字の年もあり、結構バラバラです。
長文は長いだけで、そこまで難しくはありません。
設問は少し解きにくいものがあるかも。
15問あって、全て選択式になります。多分、15問中12問は正解しないと厳しいかと
思います。難易度的にはそれくらいになります。
2023年の問11は、下線部の訳を聞いていますが、全体の趣旨を反映させないと
正確には解答できず、ただし、慶應(文)に合格する人なら確実に正解することが
予想される1問になります。
英文の内容は、年々、人文科学の内容になっています。
2021年:どこの大学でも出されそうなテーマ
2022年:マルサスの人口論に近い内容。もちろん人口論そのものではないです
が、それを下敷きにしたような感じ。
2023年:人文系と科学の歴史
(←文学部チックな内容でした)
ただし、設問は比較的容易で、8割正解は必須になってくるでしょうから、
英作文の出来不出来が合格を左右するかと思います。
100点中、多分配点を以下の通り、機械的に算出してみますと、
選択肢:5点×15問=75点
英作文:25点
かと思います。
選択肢は先述の通り、8割(つまりは12問)正解とすると、5×12=60点。
英作文を25点中15点は奪取すると、合計で75点となります。
難易度的にこの辺りがボーダーになると考えています。
75%という数値は絶対値としては高めですが、難易度的にはこのくらいかなと。
英作文のテーマ
2021年:インターネットの長所と短所について200語程度。
←本文に絡めてとありますので、そこは踏まえて書きましょう。
2022年:本文に書かれている「食について」の問題を小学生にもわかる内容で書きなさい(つまりは本文要約)。英語で120字くらい。
←「小学生にわかるように」は言葉の綾でしょう。
あくまでも大学受験なので、上智大学に合格するレベルで書きましょう。
2023年:人文科学は今の時代、どのように役に立っているか。
英語で50字程度。
←ちなみに人文科学の存在意義は、ずいぶん前のブログ記事で作成した記憶があります。
こちら:人文科学の存在意義とは? - 浅野の徒然日記 (hatenablog.com)
全て英作文ですが、50字~200字と幅があり、どの年度も同じ配点かどうかは分かりませんが、
英作文がカギを握るのは多分間違いないはずです。
英作文は絶対に細かいミスをなくすべきです。
上智を受験しに来ている生徒はある程度の学力はあります。
ですので、おおよその構成やまとめ方は、他の大学で対策していることや、
参考書で勉強してきたことで組み立てるはずです。
ですので最後の一押し(差が付く箇所)といえば、(英作文全般に言えることですが)冠詞や単数形・複数形、時制などの細かい箇所のはずです。
こればかりはミスをする生徒はミスをします。読んでわかることと自分で書けるというのは別の行為ですが、それらの行為にどれくらいのレベル差があるかは個人差が大きいです。
記述模試で偏差値67出ている生徒でも、結構細かいエラーが多かったりします。
英作文は模試の偏差値のみで判断するのではなく、実際に生徒本人に書かせることを推奨します。
★学部を問わず、上智大学全体に共通していますが、英字新聞からの出典が非常に多いです。大学受験用の参考書を固めるのは前提として、日々のニュースで目にする単語や表現は少なからず存在しますので、それらの単語は覚えた方がよいです。
私自身は慣れや経験値に依拠するのはあまり好きではないですが、英字新聞対策は英字新聞を読んで単語をコツコツ覚えていくほかありません。
上智大はほぼ英字新聞から出題されますので、受験する学部以外の問題も解くことをお勧めします。その上で、その中の単語は(受験参考書のレベルを超えていても)押さえておくと、上智大の場合は汎用性があります。