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必殺仕置人

人気時代劇「必殺シリーズ」第2弾。第1作『必殺仕掛人』が池波正太郎原作なのに対し、こちらはオリジナル作品となる。ただし、基本コンセプトである「金をもらい弱者の晴らせぬ恨みを晴らす」は受け継がれており、今後のシリーズの方向性を定めた作品とも言える。

1973年（昭和48年）4月21日より10月13日まで全26回にわたって放送された。

後の仕事人シリーズの顔と言うべき中村主水が初登場した作品でもある。

プロダクションノート、ナレーション、あらすじ、スタッフ、キャスト、各話タイトル、DVD情報

プロダクションノート

当初、前作『必殺仕掛人』で監督を務めた深作欣二が引き続き参加する予定であったが、他社作品との兼ね合いにより参加不可能となる。「中村主水」というキャラクターを考案し、そのポストに当時人気が下火になっていた藤田まことを起用したのは、深作欣二だと言われているだけに、参加できなかったことが大変悔やまれる。

ナレーション

のさばる悪をなんとする

天の裁きは待っておれぬ

この世の正義もあてにはならぬ

闇に裁いて仕置きする

南無阿弥陀仏

（作：野上龍雄、早坂暁／語り：芥川隆行）

仕置き

法によって処刑することを江戸時代こう呼んだ

しかしここにいう仕置人とは

法の網をくぐってはびこる悪を裁く

闇の処刑人のことである

ただしこの存在を証明する

記録古文書の類は一切残っていない

（作・野上龍雄、早坂暁／語り：芥川隆行）

内容

物語は佐渡金山役人だった中村主水（藤田まこと）と、佐渡で金堀の罪人であった破戒僧、念仏の鉄（山崎努）が共に江戸に移り住んだ数年後から始まる。
主水は中村家の婿養子となり、北町奉行所で平同心の身。しかし、腐敗しきった江戸の秩序に主水の正義感はいつしか枯れ果て、賄賂をたかり罪人を捕らえようともしない怠け者「昼行灯」となっていた。
そんなある日、棺桶の錠（沖雅也）に助けられた一人の少女の訴えを聞き入れ、牢名主であり江戸暗黒街の大物・天神の小六（高松英郎）の協力によりその真相を調べていくうちに、権力者による悪しき陰謀を知る。そして、念仏の鉄、棺桶の錠、おひろめの半次（津坂匡章（現・秋野太作））、鉄砲玉のおきん（野川由美子）らと結託。権力者を闇に葬ることをきっかけに、裏稼業「仕置人」として悪党を次々と闇に葬っていく。
続編に『暗闇仕留人』『新必殺仕置人』がある。