山口県民が買いがちという「瓦そば」って一体なに? (original) (raw)
瓦そばの本家本元へ
メルカリのデータによると、山口県の人は「瓦そばを買いがち」とのこと。瓦そば、メルカリで買うほどうまいのだろうか?
うまいんかな
瓦そば、たしかに名前だけは知っているけれども、一度もたべたことがない。
調べると、どうやら下関市街地から車で30分ほどの川棚温泉という町が発祥らしい。せっかく下関まできたので、発祥の店に行って、瓦そばを食べることにしたい。
川棚温泉にやってきた
元祖瓦そばたかせ
瓦そばは、西南戦争のさいに、熊本城を囲む薩軍の兵士が、瓦で野草や肉を焼いて食べていたことを古老から聞いた高瀬慎一氏が、その話をヒントに開発した料理とされる。
高瀬慎一氏が創業した店が、この「たかせ」ということになる。これは、食事したあとに購入した「瓦そばセット」のパッケージに書いてあった情報だ。
買ったんですがまだ食べてません
さて、このたかせでは、瓦そばとうなめしのセットが人気らしい。
うなめしか……うなぎが絶滅の危機に瀕しているという話を聞いて以来、勝手にうなぎ断ちをしているので、当然……がまんできずに注文してしまった。
これが、あの、瓦そば……
そして、うなめし……
どっちから食ったろかな……
まずは瓦そばからいっとくか。楽しみは後に残すタイプなんです。
瓦そばこんな感じです
瓦そばは、すこし炒めた茶そばに、錦糸玉子、ネギ、海苔の上に、レモンと紅葉おろしがのっている。
これを、特製のつゆにつけてむしゃむしゃ食べるのだ。
茶そばをタレに付ける
普通のざるそばとかああいうものとは全く違い、その味わいはかなりエンタテインメント性が高い。
少し焼けてパリッとした茶そばの食感とその風味、つゆの美味さ、レモンや紅葉おろしの爽やかさなど、美味いと思うポイントが多い。
ぼくは一人で行って一人前を注文したので、若干ボリュームが味気ないものとなったが、複数人で行けば、その人数分のそばが瓦に盛り付けられ、みんなでわいわい取り分けて食べることになるので、これは複数人で食べると楽しいのかもしれない。
続いてはうなめしをいただく。
うなめし……
ごはんとうなぎを混ぜた上で、付属のお漬物とわさびを少しのせ、お茶をかけうな茶漬けでいただく……。
うな茶漬け……
うなぎの独特な……かっ、うめー……。
味の感想を言ってる場合じゃないぐらいのうまさ
うなぎ、美味いな……。
思わず、うなぎの美味さに冷静なレポートが書けないぐらいの衝撃をうけた。よくわからないけれど、あとちょっと、なにかをどうかしてたら、たぶん鼻血が出てたと思う。
瓦そば、うなめし、どっちも美味かったです
瓦シューを買う
さて、瓦そばがどんなものがわかって、うなぎのうまさに衝撃をうけ、一件落着したわけだが、瓦そばの店のすぐ近くにあった「瓦シュークリーム」の幟も気になった。
瓦シュークリーム、とは?
瓦とシュークリーム……硬いのか柔らかいのかよくわからない。剛と柔。互いに相容れない物質が、いま一つになっている。
気になるので買って話を聞いてみた。
和菓子と洋菓子の店、三春堂
瓦シュー、これだ
――すみません、瓦シューというのが気になって、これはシュークリーム、ですか?
店の人「はい、そうですね」
――瓦というのは……。
店の人「瓦そばのたかせさんございますでしょ、瓦そばを作ったおじいさん(高瀬慎一氏)が、もともとうちの家から出た人(養子に行った)なんですよ、で、たかせさんと親戚なんで瓦そばにちなんだシュークリームを作らせてもらってるんです」
瓦そばと瓦シュークリーム、ちゃんと歴史が繋がっていた……。瓦そばブームにあやかって作った……とかそういうわけじゃなかった。
すみません。
瓦シュークリーム
外側はサクサクのパイ生地で、中は甘くてコクのあるクリームがたっぷり詰まっている。
美味いシュークリームだ。
ついでに瓦そばの話もすこし聞いておこう。
――瓦そばって、このあたりの人は家庭でもよく食べるんですか?
店の人「そうね、よく食べますよ。人が集まった時なんかにね、作って食べますよ」
――瓦は使ったりはしない?
店の人「瓦は使わないですけど、ホットプレートやフライパンで作って、茶そばやレモンをちゃんと使って食べますね」
なるほど、店だけの名物料理というわけではなく、家庭でも作って食べる。そういうこともあるようだ。メルカリで「瓦そばを買いがち」というのも、分からなくもない。
お店の前でシュークリムを食べていたところ、つめたい麦茶を差し入れてくださった。ありがてえ
というわけで、山口県の人がメルカリで瓦そばを買いがちというのは、ありえるかも。という調査結果でいかがでしょうか。
決闘の地で記念写真撮ったぞ!
メルカリの作った47都道府県タオルに書かれたことは本当なのか。全部行って確かめる旅に出ます。
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メルカリの47都道府県タオルに書かれたことが本当なのか、全部行ってみることにしました
記事リスト
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滋賀県:滋賀の人は箱メガネをよく買う?
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