断腸亭料理日記 (original) (raw)

今日は麺類2軒と、自作1、で。

4655号

9月30日(月)第一食

そば・上野[翁庵]

今日は薄曇り。
日も差して、最高気温は、25.3℃(13時12分)。
まだ、半袖。
ただ、このくらいであれば、すごしやすいと
いってよいだろう。

今日は、上野[翁庵]へ行ってみようか。

もちろん、ねぎせいろ。

今日は、15時すぎ。

この時刻だと、食券制は終わっている。
まっすぐ、テーブルに掛ける。

ねぎせいろを、水を運んできたお兄さんに注文。
(珍しく、お兄さん。)

きた。

ねぎせいろ。

今日のそばは、多少緑がかって見える。
新そばはまだ、だとは思うが。

そばつゆの器に、小さなかき揚げ。
小さく切ったいかが、入っている。

そういえば、これがなぜ、ねぎせいろ、なのか。
つゆに長く切ったねぎは入っているがこれのこと、
なのであろうか。

先にそばをつけやすいように、かき揚げをつまむ。
ある程度、スペースをあけて、そばを手繰る。

他にはほぼなく、今となっては、不思議なそば
ではあるが、これがちょうどよく、うまい。

ご近所の稲荷町[小倉庵]には小さめのさいまき海老天を
入れたものがあるが、やはりかき揚げの方がバランスが
よい。
おもしろいもんである。

いつもご馳走様です。

台東区東上野3-39-8
03-3831-2660

10月4日(金)第一食

浅草六区[翁そば]

10月に入った。
今日は、薄曇りだが、最高気温30.4℃(12時46分)。

10月に入ってこの気温はさすがに厳しい。

今日は浅草方面。

今日考えたのは六区の[翁そば]。
こちらは“庵”ではない。
上野の[翁庵]は、神楽坂の同名の[翁庵]の暖簾分けと
聞く。まあルーツが違う、ということであろう。

六区の[翁そば]といえば、私は夏も冬も、
カレー南蛮にとどめを刺す。

14時少しすぎ。
ウイークデーもこの界隈は外国人観光客でごった返して
いるといってよいだろう。

暖簾を分けて入る。
そこそこ、空席もあり。相席でテーブルに掛け、
カレーそばを頼む。

驚いた。ここにも外国人客。20歳前後であろうか、
Tシャツに短パンの白人男性。上手に箸を使っているので、
観光客ではないのかもしれぬが、こんなディープな
ところにまで、、。

きた。

小ぶりの丼だが、すり切り一杯。

そばは、

こんな感じ。

カレーは東京の一般的なそばやよりも、強くはない
だろう。そして、肉は鶏。豚ではない。
文句を言ってはいけない。これはおそらく歴史的なもの。
東京のそばやの肉は、鶏であったのである。

〆て、唯一無二のカレー南蛮そば。
汗をかいて食べ終わる。
ご馳走様です。

03-3841-4641
台東区浅草2-5-3

10月4日(金)夜

ぶり照り焼き

[翁そば]から西友に寄る。

魚売り場で、ぶりを発見。
福岡産、天然で、二切れ、185円。

これ。

大きなものではないと思われるが、これは安かろう。
ぶりといえば、養殖魚の代表のようなところがあるが、
もうかなりの割合で、天然が安いという、奇妙な
状態になっている。かなり獲れているということであろう。

ぶり切り身はフライパンで照り焼き。
皮目から焼いて、身も両面焼く。
火が通ってきたら、酒、しょうゆ、砂糖。
軽く煮詰めて、出来上がり。

めかぶも出す。

ビールを開けて、食べる。

これ、かなり、うまい。
よい脂。
鮮度も意外によい、のかもしれぬ。
あたり、で、ある。

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4654号

9月27日(金)夜

さて、今日は田原町の焼鳥[鳥なお]。

ちょっと久しぶり。
内儀(かみ)さんが取っていた。

17時半から。

暖簾を分けて入ると、先客はなし。
我々が最初であった。

カウンターに掛ける。

ここはおまかせ、5500円、のみ。

瓶ビールをもらう。

徐々に、席が埋まってくる。

まずはこれ。

すりながし。

じゃがいもと玉ねぎ。
比較的、ここの一品目に多いかもしれない。
洋食だとポタージュという。
火を通した野菜を裏漉して出汁で割ったもの、
と、いってよいのか。
優しい味である。

そして、焼鳥、一本目。

ささ身で、上にこんもり山わさび

こんなに載せたら、さぞや辛かろう、と思うが
そうでもない。もちろん、分かってのせているので
あろうが。

毎度書いているが、ここの火の入れ方のすごさ。
脂のないささ身など、すぐにパサパサになってしまうと思うが
実に柔らかくしっとりとした仕上がり。
炭火の遠火でじっくり、なのか。

次は、ハツ。

鶏の心臓。
レバーとともに売られているのでよく食べるが
半分に切って、血管などもきれいに取ってある。
これ、意外に脂があるのである。塩のみだが、
うまい。

膝軟骨。

これはあまり売っていなかろう。
膝というが、どのあたりなのか。
コリコリだが、柔らかい。

肝。

レバー。
まぶされているのは、さわやかな青山椒粉。
たれだが、ごく薄い。
これもまた、焼き加減は絶妙。他にはない。
半生ではなくちゃんと火は通っているのだが、
ふんわり、柔らか。

箸休め。

ほんのちょっとのおひたしなのだが、こういうものが
ここの真骨頂なのであろう。おそらく和食の修行を
きちんとされている。
ほうれん草、椎茸、菊の花、花がつお。
ちょっと酸味がある。それも柑橘の。
まさに、手練れ、であろう。

再び、焼鳥。

ふりそで。羽の付け根部分。
脂もありまた、コリっとした食感。
載っているのは、これは辛味大根のおろし。

そして、次は、これ。

もも、なのだが、ねぎとしし唐がはさまっている。

これも塩、なのだが、ここの焼鳥は、どれも
見た目にも美しいと、思われまいか。
もちろん、それぞれに最適な焼き具合に仕上げ、
うまい。

そろそろ、終盤。

野菜。
蓮根。
片面には焦げ目を付け、反対側は付けていない。
もちろん、ほどよく火は通っている。

意図してやっていると思うが、おもしろい。

そして、これ。

焼き物の最後だが、ここのスペシャリテ
きんかんとつくね。

きんかんはほんのり温かい程度。
と、いうことは、生?。
今さらながら気が付いたのだが、どうなので
あろうか。

お新香、漬物?。

比較的よく漬かった、きゅうりと、
向こう側山芋。
ぬか漬けではないと思うのだが。
漬物になるのか。

最後。
いつも通り、焼きおにぎりもあるのだが、
今日は、そぼろご飯もあるというので、
私はもらった。

温泉玉子のせ。

一口だが、これもよい。

いつも通り、うまかった、うまかった。

ご馳走様でした。

また。

食べログ公式

050-5593-4854
台東区雷門1-5-9 いさよビル 1

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さて。まだ、夏休みの影響でリアルタイムから
少し遅れているが、今日は毎度お馴染み、麺類
三軒。

4653号

9月25日(水)第一食

二長町・らーめん[天神下大喜]

今日は曇り、夕方雨の予報も出ている。

最高気温はさすがに、23.7℃(10時37分)。
まあ、すごしやすいといえよう。

ちょっと久しぶり、、でもないか?。今日はお馴染みの
ラーメン[天神下大喜]へ行こうと思い立った。

やはりここは、絶対に満足させてくれる一杯を
提供してくれる。

14時ちょいすぎ、到着。
ここは昼は14時半まで。

さすがにこの時刻であれば、空席も多い。
なんにしよう。久しぶり、気分、なので、品書き筆頭と
「とりそば」にしようか。900円也。
やはりここも、少しずつ値上がりしている。
適正に値上げをしてくれるのは、むしろ歓迎すべきこと
であろう。持続可能な価格であってほしい。まあ、だからと
いって、法外に上げられるのは勘弁してもらいたいが。

きた。

とりそば。
白髪ねぎ、かいわれ、鶏チャーシュー。鶏と思われる
挽肉、白髪ねぎの上に柚子胡椒、か。
スープはちょっと白濁。脂(油?)は多めに浮いている。

麺。

細め。

とりしお、という味になるのかと思うが、濃厚。
ただ、鶏を謳うスープだと、鶏を煮出したくさみ、という
のか、クセがあることも多いのだが、そういったものは
一切なし。濃厚だが、すっきり。流石。

前回、1月であったようだが、とりそばを食べていた。

ここには珍しい、といべきか、これだけ期間があいても
あまり変わった印象はない。
ご主人として、完成に近い?安定している?のかもしれない。

やはり、うまかった。ご馳走様でした。

台東区台東2-4-4
TEL 03-3834-0348

9月26日(木)第一食

浅草田原町・寿二丁目[麺みつヰ]

今日はよい天気。
最高気温は29.1℃(11時39分)で夏日直前。
やはり、日が出ると、まだ暑い。

暑くなると、ここ、田原町の[麺みつヰ]。

むろん、おろしそば、で、ある。
あれは、うまい。

14時ちょい前。
整理券は取ったが、ほぼ待たずに入れた。

毎度お馴染み、おろしそばと、ミニソースかつ丼
これは別段セットではない。

ややあって、きた。

ねぎと花がつおがのっている。
添えられているのは、ねぎ油。味変に使ってくれ、と
出されるが、おろしの辛みを抑える方向なので、
私は使わない。
もちろん、辛いから、よいのである、最後まで。

大根おろしの辛みというのは、持続しない。
時間が経てば、消えていく。
これは皆さんも経験的にご存知であろう。
と、いうことは、都度、おろしている、のか。
おそらく、そうであろう。
福井の方々は、おろしそばに並々ならぬ思い入れ
があり、おろしてから一定時間に最も辛くなり、
そこを目指している、と聞いたことがある。
ここでも計算しているのかもしれぬ。

ソースかつ丼

これも、音が聞こえるので、都度揚げている。
やはり、うまい。

麺 みつヰ
X(旧twitter

台東区寿2-9-15

9月27日(金)第一食

東上野三丁目・南稲荷町・そば[小倉庵]

さて、もう一つ。
下谷神社そばの[小倉庵]。

通し営業なので、ありがたい。

今日は曇りで、最高気温24.8℃(11時30分)で、
やっぱり夏日直前。
くそ暑くはないが、やはりまだまだ。

今日は簡単に、、と考えると、ここは多いかもしれぬ。

13時半頃。
やはり人が減ってきた時刻。

今日は、最初から決めてきた。

カレーと冷たいそばのセット。

ちょっと太めの自家製粉手打ちのそば。
丼に入っているそばは、ざるそばと同量のよう。
ちょっと隠れているが、小皿に天かす。
これはつゆに入れる。(正しい?)。
よい喉ごし。
カレーは、ほぼ家庭の甘口カレー。
こんなものがうまい。

小倉庵

台東区東上野3-39-8
03-3831-2660

食べログ公式

千代田区外神田3-10-7 ランドプール秋葉原1F
03-3525-4030

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4652号

9月24日(火)夜

今日は、昨日の続き。

秋葉原からの帰り道、御徒町の吉池をのぞいてみる。
特にあてがあったわけではない。

最近、お気付きかもしれぬが、あまり手の込んだ
料理を作ろうと思わなくなった。
できれば、簡単なもの。

手の込んだ料理を作るというモチベーションが
あまりなくなってきた。

年を取ってものぐさになった、ということかもしれぬ。

では以前はなぜあったのかと考えると、外で食べてうまかった
というものを自分でも作れないかと考えたから。
自分で作った方がまあ、安くすむ。
最近、これをあまり感じなくなったというのは、
ありそうである。

天ぷらを揚げたり、鮨を握ってみたり、水餃子を
皮から作ってみたり、粉を炒めてマカロニグラタンを
作ったり、厚いステーキ肉をほどよく焼いたり、
ジューシーなハンバーグを焼けるようになりかったり、、。
自分では和洋中、そこそこ基本的なものは作れるようになった
とは思う。

もちろん、自分で作れない、自分で作るよりも明らかに
外で食べた方がよいものもある。
例えばラーメン。
これなどは、スープを取るにしても、自分で作ると
材料費、手間、時間などなど、明らかに合わない。

普通、にぎり鮨なども、素人がチャレンジしようとは
思わないものであろう。私も長くそう思って、やって
みなかった。
だが、どうしたはずみか、やってみようと考えた。
すると、握り方を会得するまでに時間が掛かったが、
もちろんプロには及ぶまでもないが、自己流でも
食えるものが、次第に安定して握れるようになった。
また、ラーメンとの違いは手間はかかるが、コストは
掛からない。開いた小肌一枚100円弱で買ってくれば
〆ればよい。あとは赤酢の酢飯を拵えればにぎり鮨は
できる。まあ、そんな違いではある。
天ぷらも然り。
ハードルは高いが会得すればコストはかからない。
うなぎはどうか。
これは無理。
そもそも開いていないうなぎは小売りしていない。
仮にあっても、うなぎを目打ちをしてさばくのは、
とても難しい。天ぷら用のぎんぽ、という魚がある。
あれも、穴子の仲間でやはり目打ちをしてさばかなければ
ならない。
これをなん度かやってみたが、結局会得できなかった。
洋食も、ここなん年か、先のステーキ、平目のムニエルなど、
ある程度満足できるものが作れるようになった。

このあたりで、興味のあるものは、ある程度一巡して
しまったのかもしれぬ。

また、会得したものも、手間がもの凄くかかったり、
失敗するリスクが高かったりし、そういったことを
繰り返すことが面倒になってきた。

と、いうことで、失敗もなく手間も掛からぬが、うまいもの、
ということに落ち着いてきている、のである。

で、今日は、かじき。カジバタ、で、ある。

吉池に、いつもあるが、生のかじき。
三陸宮城産。
ケープタウン産が多いか、解凍ものもいつもあるが、
やはり、まぐろ同様、かじきも生の方が、うまい。
それから、最近安いように思う、鰺のたたき、400円も。

夜、作る。

しょうゆに漬ける。
濃口しょうゆ、そのまま。
なにも入れない。

漬ける時間は小一時間。
最初に作り始めた時には、2~3時間必要と
考えていたのだが、これはおそらく、冷凍もの
であったからと思われる。
半解凍のものは溶ける時間が掛かっていたのか。
今は、生のものを使っているので、一時間弱で
しっかり味は染みる。

漬かったら、しょうゆを切り小麦粉をまぶす。

両面しっかり。

フライパンにバター。

溶けたらかじき投入。

両面よい色まで焼ければ、

OK。

一緒に買った、鰺のたたき。

生姜は生が残っていたので、おろした。

カジバタ。ケッパーを散らした。

ビールを開けて食べる。

鰺。今、比較的安いように見えるが、どうなので
あろうか。脂がものすごくのっているというのでは
ないのだが、味はよい。

カジバタ。

長年作って食べているので、こんな感じ。
しょうゆの味はちょうどよい。

ただ、ずっと思っているのは、小麦粉をまぶして
いるので、ほんとうは、もう少しパリッとしても
よいようにも思うのだが。
どんなものであろうか。
バターが多いのか。

ともあれ。

やはり、簡単でうまい、カジバタ、で、ある。

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千代田区外神田3-10-7 ランドプール秋葉原1F
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4651号

9月24日(火)第一食

さて。

私には、あまり関係はないが、9月の連休も
終わった。

今日は、天気はよいが、気持ち涼しめ。
最高気温25.3℃(14時07分)。

彼岸もすぎて、やっと暦通りの秋、なのか。

いや、暑さ寒さも彼岸まで、なのだが、実際はもっと前、
9月の頭から、いわゆる秋風が吹いていたように思う。
彼岸すぎたらべら棒に暑く、今風にいえば、夏日は
もうない、ということであったのだろう。
今の天気予報を聞くと、まだ夏日はありそうなので、
やはり1か月は、ずれていそう。

能登だけでなく、米国、台湾、ネパールなど世界各地で
台風、ハリケーンなどの被害が聞こえてくる。

温暖化、だけが原因ではないのかもしれぬが、少なくとも
人類が自らの行ないで引き起こしてしまったことは
自らで食い止めなくてはいけなかろう。
己らの行ないで、己らの首を絞めている。
これを愚行というのであろう。
賢くならねば。

ともあれ。

今日は、そばだ。

どこがよかろう。

お!、そうだ。先日発見した、秋葉原の[嵯峨谷]。

あの後、一度きている。
食券制でカウンターのそばや。だが、路麺(立ち喰いそば)
というにはちょいと高く、町のそばやの値段。だが十割そばを
出している。初めてそばの香り、を、意識した。

よし、行こう。

[嵯峨谷]秋葉原店は、外神田三丁目で中央通りの
向う(西)側。

このあたり、段々新宿だったり上野だったり、ちょっと
こぎたない盛り場の裏通りの雰囲気が濃厚になってきている。
よしあしは置いておいて。

2時頃到着。

入って券売機。

ご飯もののセットがいくつかある。

先日は、鮭ご飯セット。

あれもうまかったが、今日は、他のしよう。

たれかつ丼のもりそばセット。
750円。

なんであろうか、たれかつ丼
なに事も試み。

一つ二つ空席はあるが、ほほ満席。
なかなかの人気であろう。

あいている席を見つけ座る。

通ったお嬢さんに食券を渡す。

どうでもよいが、ここ、いつも落語が掛かっている。
店の演出なのであろう。
それも、昭和の既に故人の音ではなかろうか。

前回と前々回は同じ録音で「牛ほめ」であった。
声から古い人という感じは伝わってきたが、
そこまで有名な人ではなかったのか、私では
誰かまではわからなかった。
今日も誰かはわからなかったが、噺は「唐茄子や」
(政談ではなく、与太郎の方)であった。
やはり、今の落語家はこんな噺はしなかろう。
「牛ほめ」もそうだが、軽い噺だが、現代的には、
既にわかりにくく、たいして受けないのではなかろうか。
もし演るのであれば相当なアレンジが必要だろうが、
アレンジしてまで演る内容でもない、か。

ともあれ。

きた。

たれかつ丼にもりそばのセット。

例によって、先にそばから片付ける。

香りがつよく、cひょっと太め。
ほどよい噛み応え。
だが、喉ごしがよい。

自家製粉、十割。これをこの値段で出しているのは画期的
だという。調理場は二人。なかなかたいへんそう。
様々な努力があるのが想像できる。

そして、たれかつ丼

福井のソースかつ丼同様の薄いかつに、掛かっているのは
ソースではなく、しょうゆの甘いたれ。天丼のどんつゆ
のような。
ほう、なるほど、こういうものか。

これはこれでわるくはない、のである。
ただ、これであれば、正直のところ、福井のソースの方が
私にはうまい、か。

あとで、ちょいと調べてみたら、たれかつ丼というのは、
この店のオリジナルではなく、世の中に存在する
メニューであることがわかった。
ご存知の方は、おられようか。

どうも、新潟のもののよう。
新潟(市?)では、あたり前の郷土食といってもよい
もののよう。
ソースかつ丼を始め、全国各地に、様々なかつ丼
ある。おそらく、かつ丼が生まれた大正から昭和初期
いろいろな形のかつ丼が生まれ、その一つが、
このたれかつ丼なのであろう。

ここの社長さん(?)が新潟出身なのか。
わからぬが。

そして、新潟たれかつ丼、東京にも出てきている店が
あるよう。

今度行ってみるか。

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千代田区外神田3-10-7 ランドプール秋葉原1F
03-3525-4030

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4650号

9月19日(木)夜

豚ロースを買ってきた。
比較的厚いもの。
まあ、とんかつ用。

簡単に焼こうかと考えた。
豚ロースというのは、ロースト、塩胡椒で
ただ焼いただけでも、うまい。

が、ふと考えた。
叩いて、ミラノ風カツレツにしようか。

ちょっと手間は増えるが、とんかつよりは
簡単である。

叩いて薄くし、オリーブオイルで揚げ焼きにする。
火が通りやすくなるし、油も少なくてすむ。

また、食べても、とんかつよりも、軽い。

豚ロース。

脂身の部分部分に深く包丁の刃を入れる。

よく、とんかつや、生姜焼きでもこういう
レシピがあるのだが、この理由がよくわからない。
多くは反り防止ではないか、と思っている。
脂身と肉では熱が入った時に収縮率が異なり、
反りやすい。
脂身に切れ込みを入れておくと反りにくい、と。
が、これ、脂身にもよく火を入れこんがり茶色く
なるほどにすると、脂身も縮み、反らない。
フライパンでローストする場合は私はこうしている。

だがまあ、本質的には、多少反っても自分で
食べる分には大きな問題ではない。
従って、普通は私は包丁は入れない。

が、ミラノ風の場合、どうも入れるべき、と
いう結論になってきた。

ラップではさんで、叩く。叩くのは、重いガラス瓶。

で、叩いた場合、やはり、肉と脂身とでは、伸びる
割合が違っているのである。
肉の方が、伸びやすい。脂身はなかなか伸びない。
肉が伸びても、まわりを囲っている脂身がまた、
縮ませてしまう。

従って、脂身に深く切れ込みを入れて全体を
伸びやすく、薄くなりやすくしておく必要がある。

こんな感じ。

切れ込みを入れるのと入れないのとは、大きな差がある。
かなり伸ばしやすくなる。

だいぶ薄くなったのだが、まだ、不満はある。
なにかというと、周縁部と中央部厚みに差がある。
中央分の方が厚い、のである。
餃子の皮を伸ばす場合にも同じようなことが
起こるが、同じような現象であろう。
今のところ、どうすれば均等に薄くできるのか、
わからないのだが。

ラップの上で小麦粉をまぶす。

表裏。

卵の用意。
ベースにしているシェフのレシピは卵黄のみだったので、
のみでやっていたが、今日は溶いた全卵にしてみる。
卵黄のみだと一つでは足らず二つ使っていたのである。

トレーに肉を移し、溶き玉子をまぶす。

表裏。

ここにザっと、パン粉。

ミラノ風なので、目の細かいもの。

これも表裏、しっかりつける。

フライパンにオリーブオイル。
熱くして、投入。

過去のものを見ると、上から油を掛けているようだが、
この厚みであれば、やらなくとも熱は入るであろう。
そのまま。

よい色まで焼いて、ひっくり返す。

反対側もよい色まで焼いて、終了。

やはりとんかつと比べれば、簡単であろう。

皿へ。

トマト系のソースがよいので、冷蔵庫にあった
ハインツのホットサルサを添える。

ビールを開けて、切ってみる。

問題なく、火は通っている。

味は上々。

しかし、お分かりなると思うが、案の定、やはり
中央部分に向かって厚くなってしまっている。

やはり均等に薄くなっているのが正解であろう。
食感が違っていよう。

肉を叩く専用の器具があるが、あれ、買ってみるか。

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4649号

9月20日(金)第一食

午前中、パラっと降ったよう。
午後、雲はあるが晴れ。
最高気温は33.9℃(14時09分)。

暑いことは暑いが、そろそろ猛暑日
東京ではなくなったか。
さすがに秋が近づいている。

今日は、鮨を喰おう。
雷門の[まぐろ人]立ち喰い。

ここのところ、入れないということはないが、
さて、今日はどうか。

雷門付近の人通りもピークよりは心なしか
少ないよう。

きてみると、やはり入れた。

またまた、先客二組、三組で、すべて外国人。
欧米系?、アジア系?、色々。
店にとっては、外人観光客がいなければ商売も
随分凹んでしまうということになろう。
喜ぶべきこと。
ただ、あまり行儀のわるいのがいないという
但し書きを私は付けたいが。

やっぱりビール。

ジョッキのスーパードライ

いつも通り、白身といか、から。

定番の白身が、鰈から平目に戻った。
やはり、季節の変わり目。
ここで鯛は、皮付きが多いと思うが今日は
ノーマルな皮なし。

もう一回、白身と、

いか。
いかといえば、先のすみいかに江戸前鮨はとどめを刺すが
ここはいつももう一種類ある。やりいか。右。
包丁目が入っている。
やりいかは火を通しても柔らかいが、生でも柔らかい。
すみいかとも違うあまみ。
そして、中央がかんぱち、左がしまあじ、と、
いつものメンツ。

次は、光物。

右、8月、前回もあったが、秋刀魚。
やはり今年はある程度獲れているのか。
ただ、昔のように、べら棒な脂というのは、ない。
あまり脂がありすぎると、にぎり鮨には不向きなのか
よく炙っていたが、このくらいだとむしろちょうどよい
かもしれない。

中、鯵。左、鰯。
どちらも過不足なく、鰯は鰯らしく、鯵は鰺らしく、
うまい。

小肌と〆鯖。

小肌は大きいもの。新子サイズはもうないか。

8月まで、白身がもう少しあったが、今日は
ふぐ、のみ。

このコリっとした食感が身上であろう。
うまい。

ビールを呑み終わり、味噌汁とお茶をもらう。

味噌汁は、いつも通り浅利。

蒸し鮑(あわび)。

甘たれを塗ったもの。

鮑は夏のものだが、そろそろ終わり、かもしれぬ。

塩でゆでてまた、そのゆで汁で煮含めるという
手の掛かる拵えをしていると思うのだが、自家製で
あろう。

貝類は、このところあった好物の平貝は、今日はなし。
聞くと、市場にもない、とのこと。
やはり、あまり安定していないのか。

しらす軍艦。

生の白魚軍艦に近い。あれもうまいが、
これも、うまいもんである。
生しらす自体はあまり食べない。湘南で名物の生しらす
などあるが、あまり食指は動かない。あんなにはいらない。
ヘビーというのか、やはり生ぐさいかろう。
このくらいの量でよい。海苔と酢飯としょうゆ、生しらす
組み合わせは、意外によい。

まぐろ。

づけと中とろ。

毎度書いているが、ここはまぐろの店。
見よ、この中とろの、美しさ。
大とろよりも上品であろう。
もちろん、生、であろう。
そして、もちろん、うまい。
づけも塩梅よし。

最後はこれ。

いつも通りの鉄火巻
細巻。
手巻きではいけない。

鮨やの最後の注文は巻物と昔から決まっている。
そのわけは、腹を一杯にするため、である。
とあるところで、覚えたが、中太巻きというのか、
海苔を90度回して巻く。そうすると少し太くなる。
より、腹を一杯にできる。

ともあれ。

うまかった、うまかった。
腹一杯。

勘定は、ねたもちょっと少な目だったので、
多少安いかと思ったが、やっぱり4000円ちょいで、
いつも通り。

ご馳走様でした。

浅草まぐろ人

台東区雷門2-18-12
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