沢木耕太郎『暦のしずく』朝日朝刊連載小説 連載終了 (original) (raw)

朝日新聞beで連載していた沢木耕太郎『暦のしずく』が終了しました。
91回だから、2年近く連載していたことになります。
死罪となった講釈師・馬場文耕について描いた作品。
最初は講談など話芸の歴史について語られ、次に馬場文耕の剣の修行時代について語られて、
登場人物も多彩で色々な事件が起こり、バラエティに富んで楽しい連載でした。
一時期、朝刊で連載されていた今村翔吾さんの『人よ、花よ、』と掲載時期が重なっていました。
どちらも時代劇でしたが、共に緊張感あふれる展開でどちらも楽しみでした
『人よ、花よ、』と共通するのは、共に多くを語らない・皆まで語らないやり取りです。
登場人物の阿吽の呼吸といいますか、言わない部分を察するやり取りが多く、勉強になりました。
こういう察するやり取りは私は苦手なので、こういう小説を読んで人情の機微を学ばないといけないなと思った次第。
第一回目からあらすじ欄で文耕が刑死した、というネタバレが書かれていて、死に向かって展開する物語でした。
しかし、最終回ではそうではないかもしれない、というイフの結末が示唆されています。それはこの物語オリジナルなのでしょうか。
源義経豊臣秀頼大塩平八郎など、実は死んでいなかった、という説はよく伝説として語られます。
本作品以降、馬場文耕生存説が広まっていけば面白いことです。

生存説といえば、私が中学生か高校生の頃、学校図書館で借りた平賀源内を主人公とした物語で、
平賀源内は獄死したことになっているがが実は生きていた、という結末の作品がありました。タイトルも作者も内容も忘れましたがこの結末にホッとしたことだけは覚えています。

ところで、本作品のタイトル「暦のしずく」はどういう意味があるのでしょうか?

戯作者銘々伝 (光文社文庫 い 28-3 光文社時代小説文庫)

[wikipedia:馬場文耕]
[wikipedia:郡上一揆]
[wikipedia:沢木耕太郎]
[wikipedia:茂本ヒデキチ]
[wikipedia:講談]
[wikipedia:平賀源内]

轟亭の小人閑居日記 馬場紘二
『暦のしずく』と『人よ、花よ、』、楠木正成はなぜ死地へ ―
https://kbaba.asablo.jp/blog/2024/08/01/9705885

沢木耕太郎『春に散る』朝日朝刊連載小説 連載終了
https://diletanto.hateblo.jp/entry/20160908/p1

今村翔吾『人よ、花よ、』連載終了!感想メモ
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2024/04/03/204531

語り芸について書いたブログ記事|市井學人 #note
https://note.com/diletanto/n/n28a314b62ec0

「暦のしずく」連載を終えて 沢木耕太郎
https://t.co/3bkPiaZK97
>薄暗い廊下を歩きながら、もしかしたら、将来、自分は馬場文耕について書くことになるかもしれないな、と思っていた。
馬場文耕が獄門に処されることになった講釈とは、この郡上一揆についてのものであったからだ

— 三丁目の書生(20世紀少年少女SFクラブ) (@aryamashoukai) 2024年9月4日

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