路上飲酒の禁止条例に効果はあるのか? (original) (raw)

こんにちは! クマ子です。

朝晩めっきり涼しくなってきましたね。

ようやく自宅のクーラーを使うことがなくなり、これで電気代が少しでも減らないかなぁとドキドキしています。

さて、今日は東京都渋谷区で10/1から施行される、路上飲酒を通年で禁止する条例について記事を書いてみたいと思います。

渋谷区というと、ファッションビルや忠犬ハチ公公園がある、東京都23区内でもとりわけ『若者の街』というイメージが強いエリアです。

特にスクランブル交差点なんかは、ニュース等で渋谷区を取り上げる際は絶対に出てきますね。

そんな渋谷区ですが、元々若者の路上飲酒は昔から問題とされており、2019年にはハロウィンや年末年始に限って路上飲酒を禁止する条例が既に制定されていました。

そこに、更に問題となったのが外国人観光客による路上飲酒の常態化と、空き缶などのゴミの放置や飲酒をめぐるトラブルの増加です。

渋谷区が路上飲酒の人数を調べたところ、2023年6月時点では週末の1日当たりの外国人路上飲酒者は48.8人だったのが、2024年の6月には2.7倍の134人に急増しています。

日本人は27.6人が34、3人に微増しているだけなので、とりわけ外国人の飲酒者増加が問題なのが分かります。

なぜ急に外国人が渋谷で路上飲酒をするようになっているかというと、SNSで『路上飲酒に寛容な聖地』として悪い意味で広まっているからだといわれています。

海外は路上飲酒を禁止されている地域が多く、取り締まりも厳しいので、日常的にお酒を片手に出歩くようなこと自体ができないという 外国人が多いのです。

確かに海外はお酒の販売自体、パスポートといった公的な身分証明書の提示が必要であったり、夕方にはお酒の販売が禁止される国もあります。

そんな中、どうやら日本は路上飲酒に寛容な国らしい、特に渋谷は街も華やかで楽しく飲み歩ける、といった情報が出回り、外国人観光客が集まってしまっているというのが現状です。

こういう自国では禁止されていることを楽しみたいという気持ち自体は分かります。

日本人もハワイで射撃場に行く人もいれば、ラスベガスでカジノを体験する人もたくさんいます。

しかし、予め観光客に向けてコンテンツとして提供されているものと、路上飲酒は全く違う話です。

路上飲酒に歯止めをかけようと、渋谷区は年間1億4000万円かけて毎日パトロールを実施、渋谷区の職員が呼びかけを行ってきましたが、効果はほとんどありませんでした。

そこで、ついに通年路上飲酒を禁止する条例が施行されることになったのです。

エリアも渋谷駅周辺から、更に拡大されます。

気になるのは、効果があるかどうかです。 というのも、今回の条例は罰則は特にないからです。

『規則で禁止されている』という呼びかけで、どれだけの人が応じるかが鍵となります。

渋谷区は今回の規制強化で効果がなければ、罰則を設けることを検討するとしています。

個人的には、ひとくくりに決めつけてはいけませんが、旅行に来てお酒も飲んで、気持ちも高揚している人達に言葉だけで説得するのは、結構難しいような気がします。

そもそも、それなりにモラルとマナーの意識を持っている人は、路上飲酒に興じないのでは?とも思います。

それに、『渋谷区がだめなら秋葉原で飲もう』といった考えで、問題になる場所が変わるだけといったことも考えられます。

そのくらい、日本は簡単にお酒が買えてしまう国だというのも、なんだか問題である様にも感じますね。

今回の渋谷区をモデルケースに、いずれ東京全体であったり各地の観光地でも考えられていく話題のように思います。

(クマ子)