Harada Masahiro Lab (original) (raw)

2024年度 原田研究室「SHU-MAI文庫」
SHU-MAI文庫の集大成となる外部展「SHU-MAI文庫展『開架』」を開催しました。

会場の写真|撮影:細田雅人

※ SHU-MAI文庫についての概要と要項は下記の「SHU-MAI文庫」を参照ください。

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2024年度 原田研究室「SHU-MAI文庫」
第9回『退廃のすゝめ』が7/4にSHU-MAI文庫展「開架」中にライブで開催されました。

第9回フライヤー|デザイン, 出題 : 末松拓海

課題文;

建築が作りだす人々の営みについて、建築家なら誰しもが考えることでしょう。ですがその先はどうでしょうか。人がいなくなっても建築は残り続けてしまいます。そこであなたが考える理想の建築の死に方。退廃のすゝめを教えてください。

補足文1;

人類は廃墟を必要とする。もし都市が簡単に造り変えることができるのであれば、都市建設に関して誰も強い責任を感じなくなるであろう。鉄筋コンクリートのような改築がきわめてむずかしい、不変の素材であって、はじめて人々は都市の建設に百年の計を盛り込もうとする。その中にこそ人類建設の夢がある。しかし、一国の文明に消長がある限り、その都市もいつかは無用の長物-遺跡と化し、やがて廃墟となる時が来る。(新建築1959 晴海高層アパート-将来への遺跡 より一部抜粋)

廃墟は異界との境界であり、荒廃した羅城門には鬼が住み、堕落した大寺には天狗も巣くった。人間の代わりに誰かが住まう。廃墟にはそんなイメージがつきまとう。(廃墟展-金沢文庫 より一部テキスト)

補足文2;

出題には「理想の建築の死に方」と書きましたが、難しく考える必要はないでしょう。なぜな
ら設計という上り坂と、退廃という下り坂は同じ道なのです。人それぞれ大切にしていること、例えば全体性、エレメント、地域性、芸術性、文化的な価値、動植物、などが尊重されるべきです。むしろ設計行為よりも現実の呪縛から解放されて、足も軽いかもしれません。

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2024年度 原田研究室「SHU-MAI文庫」

第7回『訴求』が6/25に開催されました。

第8回フライヤー|デザイン, 出題 : 森日菜子

課題文;

主に広告やマーケティングの分野において、情報を伝達するだけでなく、受け手に何らかの行動を起こさせるといった意味で用いられる「訴求」。

論理的な説明から感情的な訴えまで手法は多岐にわたるが、人を突き動かすものは一体何なのか。

補足文1;

売り込む対象も商品から人まで、実に多種多様である。普段私達が手にする商品のパッケージでは消費者にPRできるのは4~5秒と言われているため、短時間で明確に情報を伝え、消費者の購買行動を促すものが求められる。一方で推し活やホスト・ホステス業界は今回だけでなく次回、そしてその先もサービスを利用したいと思わせるものが残っていく。スピード感のある訴求力を持つパッケージデザイン、長期継続的な訴求力の高さがある推し活やホスト・ホステス業界、これらに共通項はあるのか。

補足文2;

日常生活では受け手の場合が多いが、社会に出た際には促す側に立つことも考えられる。自分が手にしたものの決め手は何だったのか、それは無意識のうちに作用していたか、内在的な購買意欲を呼び起こしたのかなど、改めて見つめ直す。

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2024年度 原田研究室「SHU-MAI文庫」

SHU-MAI文庫の集大成となる外部展「SHU-MAI文庫展『開架』」を開催します。

メインフライヤー|デザイン : 細田雅人, 半田洋久

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2024年度 原田研究室「SHU-MAI文庫」

第7回『共用製図室から考えるコモンズ』が6/14に開催されました。

第7回フライヤー|デザイン, 出題 : 半田洋久

課題文;

共用製図室での共同作業を日常とする私たちにとって、コモンズの議論は決して縁のない話ではない。しかし、コモンズは単に場所を定義すれば存在が成立するものでもない。共用製図室の利用者として、コモンズについて皆で今一度考えたい。

補足文1;

コモンズの定義は、学術においてですら語られる文脈によって様々だ。そのため、具体的に定義を示してしまうのは非常に勿体無い行為である。一般の概念を端的に示すのであれば、人々が交流する役割をもった具体的な場所となるだろう。そしてそれは、私的空間でも公的空間でもない第3の居場所にある。しかし、コモンズという存在が現実にその存在を維持できている場合、往々にしてそこには何か別の目的や機能、道具を媒介していることが多い。補足として、筆者が直近に身を投じて興味深いコモンズだと感じた場所を列挙しておく。

・東京都 / 上野恩賜公園 / 平常時

・埼玉県 / 久喜提灯祭り山車倉庫 / 山車整備時

静岡県 / 日本基督教団 駿府教会 / 礼拝時

補足文2;

この出題の趣旨は「共用製図室にいる皆で考えたい」というものであり、「共用製図室から着想を得て」という意味ではない。勿論共用製図室を題材にした作品でも問題ないが、各々が自由に連想するコモンズへのアウトプットを望んでいる。形式も文脈も問わないが、コモンズとは一般に場所を指す言葉である為、共的な場所を題材として選定すると良いだろう。もしコモンズの具体的なイメージが想像できない場合、Webメディア『CURIOATE』に筆者の連載が載っているため、そちらを参照するのも手である。

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2024年度 原田研究室「SHU-MAI文庫」

第6回『重心』が5/31に開催されました。

第6回フライヤー|デザイン, 出題 : 廣澤陸

課題文;

自分はどこに重きを置いて生きているのか考えたことはありますか。それは各々の価値観によって大きく異なるでしょう。外的成功のみが叶った世界線、内的成功のみが叶った世界線、それぞれの人生を送ったときの自身の終末の場を提案してください。

補足文1;

現代の社会は基本的に資本主義的考え方を前提として回っており、価値のあるなしはすべて市場経済において利益があるかないかで判断されています。会社の成功は株主を儲けさせることであり社会的意義は二の次とされてきました。しかし、今利益を減らしてでも社会的意義を求めるような企業が世界中で台頭しつつあり、当たり前とされていた価値観が大きく変わりつつあるのです。そんな時代だからこそ自分が追い求めるものはなんなのか、履歴書で書けるような実績を残すことなのかそれとも弔辞で読まれるような自分が死んだとき周りの人間の心に残る利益では測れないものなのか、どこに人生における重心を置いて生きているのか自分の立ち位置を示してほしいと思います。

補足文2;

どこに重きを置いているのか、人生における重心の位置はどこであるのか。

自分が理想とする実績(履歴書)と弔辞、対極にあるその二つをそれぞれ書きだしてみるのも何か手掛かりになるかもしれません。

あなたの重心の位置は。

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2024年度 原田研究室「SHU-MAI文庫」

第5回『性』が5/24に開催されました。

第5回フライヤー|デザイン, 出題 : 栗林亜佐子

課題文;

性について考える。それはどうやって自分が生きていくかとか、他人をどう大切にしていくかを考えること。人や社会を考える建築家。人が生きる上で欠かせない根源的な「性」の話題を語らずして知らずして人のための建築はつくれるのか。

補足文1;

「性」という言葉を聞いて何を思い浮かべるか。保健体育の授業で習った生物学的なことか、はたまたエロか。「性」とはただ単に生殖や身体的なことにとどまらず精神的、心理的、社会的、経済的、文化的、政治的など人間のあらゆる側面に深く通じるものである。もちろん建築や都市にも深く関係している。たとえば、私が建築にまつわる「性」を考えた時、未だに続く家父長制の社会で健常な男性の経済的活動や身体、ヘテロセクシュアルな家族観を標準としてデザインされた公共空間、建築に疑問を持つ。あなたの中の「性」にまつわる疑問、好奇心、気づきを自由に表現せよ。

補足文2;

人にとって身体的にも、社会的にも非常に重要なファクターである「性」。体の構造から社会で男として生きるのか女として生きるのかそれ以外で生きるのかで見える景色や体験することまで大きく異なる。にもかかわらず「性」について学校で十分に教わることもなく十分に語られることなくタブーとされている。今一度「性」と向き合い、学ぶ時だ!

※ SHU-MAI文庫についての概要と要項は下記の「SHU-MAI文庫」を参照ください。

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