線路は続くよどこまでも (original) (raw)

生活

試験勉強の終わり

試験が終わった。自己採点で2点足りず合格ラインに届かず。半年から一年くらいかけて受験する人が多い試験を三ヶ月でものにするのは無謀だったか……。来年もう一度受験するか悩む。

コンテンツ

『読んでばっか』江國香織(本)

書評や本・作家にまつわるエッセイを集めた一冊。集中して本を読むのが難しいな……と思っていたところなので、モリモリ読めて深く耽溺できるのが単純に羨ましい。佐野洋子庄野潤三を語る熱量から、江國さんの「推し作家」なのが伝わってきてよかった。読みたい本が増えた。

センス・オブ・ワンダーレイチェル・カーソン(本)

訳文が本当に美しい。大自然の様子が詩情豊かに綴られていてうっとりしてしまう。美しい自然を未来に残し、子供たちが観察し触れ合い感性を育むことができるように、私達大人は今何をするべきか、問われていると感じた。巻末の4人の著者によるエッセイからも、それは単純に環境保全の話に限らず、親子で自然に触れ合う機会の大切さだったり、子供時代の大切さだったり、戦争が起きたらそれも当たり前でなくなるという話だったり、広い意味で子供に何を残してやれるか考えさせられた。

『初夏ものがたり』山尾悠子(本)

死者と生者を引き合わせる謎のビジネスマンとその客たちの物語。優しい不条理ものという感じ。『ラピスラズリ』の雪深い静謐な冬の幻想譚もよかったけど、降り注ぐ光と雨、濃い緑の夏の幻想譚もよかった。

『Supersonic』fromis_9(音楽)

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数少ない「信じて聴く」アーティスト・fromis_9 は今年の夏曲も最高だった。エネルギッシュな音楽とクセになるフレーズ。プロミの音楽はいつもキャッチーで華やかでお洒落でちょっと切ない。HYBE傘下ヨジャドルで日本ウケするのは絶対プロミなので事務所は今すぐ日本デビューさせるべき。

『Black Out』CHANYEOL(音楽)

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最推しがソロデビューした。チャニョルちゃんだけのカラーのアルバム、最高です。11月のソロコンが楽しみ。後で単独の記事を書きたい。

『THE FIRST SLAM DUNK』(映画)

復活上映。2023年はこのために映画館に通っていたと言っても過言ではなく、流石にもう感想も出尽くしたかと思いきやまた新たな視点からの感想が湧いてくる。実況解説コメンタリー上映をもう一度観られてよかった。オールタイムベスト。

生活

引き続き試験勉強

勉強時間の確保とモチベ維持が難しい。今の仕事に関わる資格で履歴書に書けるものを取っておきたいというだけなので気楽に受ければいいのかもしれないけど、出願が死ぬほど面倒で二度とやりたくないので一発合格しておきたい。

酷暑

暑すぎて命の危険を感じる。年々酷くなってる気がする。外出の気力もなく、7月は家で過ごす。猛暑だ猛暑だと騒いでるのに、街中の緑を減らして開発を進めようとするなんてどうかしていると思う。

コンテンツ

『潜熱』野田彩子(本)

同作者の『ダブル』は面白かったが、こちらはあんまり。ヤクザのおじさんに一目惚れした普通の女子大生があれよあれよという間に道を外れていくのを、ウワー……ヤダー……と思いながら読んだ。「恋の病」とか「恋は盲目」とかよく言ったものだけど、恋愛とかいうよく分からないものに振り回されるのつくづく嫌だ……と思うし、逆に言えば振り回されるの込みで楽しめる人が恋愛を楽しめる人なんだろうなと思う。

『海がしないこと』オカヤイヅミ(本)

「恋愛しない」主人公を中心とした群像劇。なんだけど、主人公以外の登場人物全員「恋愛」の話しててウンザリ。「恋愛しない人」は「恋愛する人」が「なぜ恋愛するのか」の考察を深めるための装置じゃないんですが。Ace/Aroの物語の型が「恋愛する人と比較し恋愛しないことをアピールする」しかないなら、Ace/Aroの物語なんて要らないなと、Aスペクトラムのケがある人間として冷ややかな気持ちになった。

生活

試験勉強を始める

仕事に関わる資格を取ろうと思い立ち出願。試験は8月末。理系の勉強はド文系には難しいが、実務経験のおかげで今のところどうにかなっている。試験まで勉強のモチベを落とさず頑張りたい。

コンテンツ

東京オペラシティアートギャラリー宇野亞喜良展』(展覧会)

宇野亞喜良のすべての絵仕事を網羅すると言っても過言ではない、ものすごいボリュームだった。小松菜奈みたいなアンニュイな女の子の絵が有名だと思うけど、こんなに絵柄・タッチが多彩だとは思わなかった。
書籍・絵本の挿絵ゾーンが特に好きで、ポスターのゾーンは圧巻だった。近作・新作も観られて、90歳になった今もまだまだお元気でエネルギーに溢れててすごいと思った。
鈍器のような図録とFor Ladiesの絵のマグネットを買った。

弥生美術館『マツオヒロミ展 レトロモダンファンタジア』(展覧会)

マツオさんの描く、和と洋入り混じる美麗な世界観とそこに生きる女の子が本当に好き。『百貨店ワルツ』の三紅百貨店、『マガジンロンド』のファッション雑誌RONDOの再現も、新作『My Garland』のランジェリー100年の変遷も、谷崎はじめ物語の中のヒロインも、全部見惚れる。眼福だった。

6月は本も読めず映画も観られずだった。

生活

GW

大掃除と映画を観に行った以外は家で過ごす。ここ数年、大掃除はGWにやることにしている。冬の寒い中やるよりずっと効率がいい。

メロン部

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メロンのデザート、メロンのフレーバーを求めて彷徨っていた。メロン大好き。庶民の食べ物だったら食い尽くしていた。

実績解除 メルヘンとみはし

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みはしのあんみつはシーズン毎に通いたい。

コンテンツ

寅の子すて~しょん(Podcast

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寅年生まれのこなものさんと窓辺さんによるおしゃべりポッドキャスト。楽しいオタク語りから真面目な話まで、取り上げるトピックの幅広さ。お二人のタイプの違う言語化能力の高さ。何よりトピックやお互いの意見への向き合い方が真摯なところがいい。ストレスなく聞ける。

『異人たち』(映画)

言葉にするのが難しい。「手当て」という言葉が浮かぶ映画。人の手によって傷を癒すイメージが浮かんだ。主人公のアダムは亡くなった両親にそれを求め、アダム自身も隣人のハリーにそれを施す。あたたかいけど、幻影であることを考えると切ない。生きている間に与えられたらよかったのにと、胸が締め付けられた。

『パスト ライブス / 再会』(映画)

珍しく嫌いな映画だと思った。「not for me」じゃなくて「嫌い」。主人公に対して、なんで人生を共にする人に敬意を払わないんですか?と思っちゃった。昔の男が自分に気があることにも、昔の男と会うことに対して夫が複雑な気持ちでいることにも気付いているのに、夫ほったらかしで昔の男と二人の世界に入ってるノラは普通に不誠実だと思う。

冷静と情熱のあいだ江國香織(本)

『パスト ライブス』があまりにも合わなくて引っ張り出してきた。何度目かの再読。昔の男と今の男の間で揺れる主人公という設定が似てるが、こっちの方がずっと好き。主人公を好きになれるかどうかの差だなあと思う。あおいの「忘れようとも忘れられない」という自分ではどうすることも出来ない気持ちを抱える切実さが切ない。フェデリカがあおいにかける「人の居場所なんてね、誰かの胸の中にしかないのよ」という言葉が刺さる。タイトルが秀逸だなとしみじみ思う。

『いつかたこぶねになる日』小津夜景(本)

漢詩のある暮らしエッセイ。国語の授業以外で漢詩に触れることほとんどなかったけど、解説と共にじっくり読むと味わい深い。詩そのものの楽しさ。詠まれた当時の情景や作者の背景。それらを通して見つめ直す現代の我々の暮らし。漢詩を通して今と昔を行き来しているような感覚になった。作者が暮らす南フランス・ニースへの憧れも募る。好きエッセイ入り。

『違国日記』ヤマシタトモコ(本)

映画化されるというので満を持して読んだ。世間の絶賛の波には乗れなかったけど考えることがたくさんあった。
「あなたはあなた、私は私」が大きなテーマかなと思うけど、35歳の大人・槙生(発達障害のケがある)と15歳の子供・朝(交通事故で両親を亡くした)でやろうとするとどうしてもフェアに見られない。「大人は子供を守るべき」という思いがあるせいか、大人の槙生に対してどうして子供の朝に歩み寄らないんだろう(槙生が出来ないキャラというのも理解した上で)と思ってしまう。でもそれが出来ない槙生にうーんと思ってしまうのは自分が所謂「定型発達」と呼ばれる側の人間だからかもな……とも思ったり。
朝の年齢が上がるにつれて、槙生と朝の対話にモヤることは減るのもその辺りが関係してる気がする。「中高生の時の自分を振り返る大人になった朝」のモノローグを読んで、大人になった朝と話がしてみたいと思った。

『今夜すきやきだよ』『今夜すきやきじゃないけど』谷口菜津子(本)

すごくよかった。わかる……わかる……って言いながら読んだ。『だよ』の恋愛や結婚に懐疑的なともこの気持ちも、『けど』の就活が嫌でグズグズ先送りにしてしまうとらおの気持ちもわかる。世間の人たちが当たり前に乗れるレールに乗れなかった心許ない気持ち、めっっっちゃわかる………………
『だよ』の自分と違うタイプの他者を尊重すること。『けど』の自分で自分をケアしてあげること。忘れずにいたいと思う。優しい空気感と美味しそうなごはんもよかった。

国立西洋美術館『真理は蘇るだろうか ゴヤ〈戦争の惨禍〉全場面』(展覧会)

パレスチナ・ガザの酷いニュースが毎日流れ、日本もじりじりと戦争に向かっている今、絶対観に行かなければと思って行った。
「戦争が起こると何が起こるのか」ということを改めて思い知らされる。殺す。殺される。瓦礫のように積み上げられた死体。見世物にされた死体。強姦され売春するしか生きる術のない女。飢餓。親に死なれた子供。そういうものが淡々と描かれている。飢餓で亡くなった母親の死体が運ばれるのを後ろから追いかける小さな女の子の絵を見て本当に辛い気持ちになった。
二度と戦争をしないために、今自分は何をするべきか。考え、行動し続けたい。

思い立って4月から日記をつけ始めたが、早々に飽きてしまったので、月ごとの振り返り方式にしてみるテスト。

生活

日記を書く

柴沼千晴さんの日記本に影響を受ける。毎日書き続けるほど充実してないからという理由でこれまで避けてきたけど、書き続けるためにそれなりに実のある生活をするようになるのではという逆転の発想からスタート。一ヶ月で飽きる。

NHKラジオ英会話を始める

英語の学び直しがしたくてキリよく4月からスタート。テキストとらじるらじるのアプリを使い、好きな時間で15分だけ勉強する。「勉強の習慣を付けること」「アプリの配信切れまでにやればOK」という意識低めの目標設定が功を奏し、一ヶ月間継続できた。サブノートも買ったが活用出来ず。5月は勉強の仕方をもう少し詰めたい。

コンテンツ

『親密圏のまばたき』柴沼千晴(本)

『犬まみれは春の季語』『頬は無花果、たましいは桃』と順に読み終え3冊目の日記本。人の生活の記録ってどうしてこんなに面白いんだろう。良い意味で「これでいいのか」と思う。書くことなかったら好きな曲のランキングを書けばいいのか。柴沼さんの日記を読んで、日記へのハードルが下がる。

『坪川拓史全作品』(映画)

新宿 K'scinemaにて『ハーメルン』『アリア』『美式天然』『モルエラニの霧の中』を観る。2013年公開時以来、10年ぶり2度目のスクリーンで観る『ハーメルン』は、あたたかく静かで、記憶に違わず大銀杏の黄色が美しかった。『アリア』『美式天然』は、夢と現を彷徨うような不思議な手触りの映画だった。昨年観た鈴木清順の映画をどことなく思い出す。『モルエラニの霧の中』は、誰かの記憶のアルバムを捲り旅するような映画だった。ここ数年で亡くなられた俳優の方たちが出演されていたのもあるかもしれない。監督の舞台挨拶、出演者との対談で貴重な撮影裏話を聞く。坪川監督の作品を観るために集まった人達で、シアターもロビーも賑やかだった。観に行ってよかった。

その他

連日頭の痛くなるニュースばかりで嫌になる。政府の無茶苦茶な政策がダイレクトに影響するので仕事のモチベも下がる一方。月末の衆院選で野党が自民維新を破って議席を獲得したのが嬉しいニュース。まだまだしっかり政治の動向を監視しないといけない。