京都で早朝散歩・・・大文字火床の巻 (original) (raw)
今日の宿は烏丸御池。別に早朝散歩する為に泊まっている訳でもない
ので、ロケーションも天候も気にしていない。でもグーグルマップで
経路検索すると、大文字の火床まで徒歩1時間44分とちょうど良い。
取り敢えず4時に起きる。夏も終わりに近づき日の出は随分遅くなる。
4時半に外に出ると真っ暗。押小路通を河原町通まで進み二条大橋で
鴨川を渡る。時刻は4時50分。ぼんやり大文字山の影が見えている。
二条通を東進して岡崎公園。少し明るくなってきたかな。平安神宮を
横目に冷泉通を山に向かって行く。白川通に突き当る辺りから徐々に
北側に方向を変える。何気ない散歩道のようで京都らしい風景が続く。
哲学の道に5時26分に到着する。この頃にはすっかり明るくなった。
法然院は左折との道標があるが、樹木の繁った疎水沿いは歩く気には
ならず、そのまま霊鑑寺下まで進んでしまおう。若干遠回りなのかも。
法然院下まで来た。大文字の火床へは幾つかのルートがあるが、一番
気に入っているのが此の登山口。季節の良い頃ならば法然院の境内の
散策も楽しめる。ただまだ夏の気配が濃厚な頃ではそんな興趣もない。
茅葺屋根の山門を左手に見て墓地に入って行く。境内には道標の類は
一切ないので初めて来ると迷うだろう。我々も最初は下りに使用した。
観察の森と称する浅い谷沿いの道を行く。やがて火床下の台地に着く。
この頃から人の気配がするようになる。大文字二画を登って行く内に
三人に抜かされる。いずれもご近所の方の散歩のようで軽々と上って
行かれた。我々は久しぶりの山歩きに足が重く度々立ち止まって休む。
大文字の要である大師堂の前まで来た。ご近所の方々の多くは此処を
終点として、おしゃべりタイムに入られる。空身で山頂へ向かう人も
いらっしゃる。我々は邪魔にならないよう大文字の一番上まで行こう。
高曇りの京都市街。そんなにスッキリ見えないが、吉田山、京都御苑、
愛宕山と同定していくと話題は尽きない。左大文字もよく見えている。
頂上へ向かった人が早くも降りて来た。20分弱で往復されたようだ。
我々は汗が引いた後も、涼しい風に吹かれて全く動く気がしなかった。
気が付くと1時間も休んでいた。7時になったので流石に降りようか。
大文字第三画を下って行く、火床の消炭はほとんど残っていなかった。
台地から鹿ヶ谷への下り口で少し迷った。あまり人が通らないのかな。
見所はないが三条方面へはこの登山口が一番近い。丸太町通を西進し、
河原町通辺りから通勤の人に混じりつつジグザグに烏丸御池を目指す。
この山行の記事を書いていると、セルジオ・メンデスの訃報が入った。
83才であったという。物心のついた時から聞いた事のある人ながら、
さして自分と年の変らないことに驚く。なので今日のBGMは此の曲。
題は直訳すると「丘の上の愚か者」ビートルズの曲のカヴァーである。
みんな彼をただの馬鹿だと思っている。今日の我々にピッタリな歌詞。
そもそも大ヒットした「マシュ・ケ・ナダ」もカヴァー曲だったそう。