「永遠のザ・フォーク・クルセダーズ 若い加藤和彦のように」(田家秀樹) (original) (raw)
天才、**加藤和彦が世を去って、15年にもなるね。吉田拓郎の師匠ともいうべき加藤和彦。日本人ではじめてMartinD-45を手にしたという加藤和彦。北山修の『25 ばあすでいこんさあと』のテープは、何十回聴いたかわからない加藤和彦との『あの素晴しい愛をもう一度』**は圧巻だよね。
「**加藤和彦の追悼の本とも言える。9人賢者が語り継ぐことにより、ザ・フォーク・クルセダーズならびに加藤和彦ときたやまおさむの偉大なる足跡を今に伝える」そのエッセンス**を紹介しよう。
・もっと語られるべきことがあるのではないだろうかー。**加藤和彦さんの音楽人生を振り返って、改めて深くそう思う。それは、彼が亡くなる前から感じていたことでもある。1967年、ザ・フォーク・クルセダーズで衝撃的に登場して以来、彼の行動は時代の動向をいち早く察知する感受性とオリジナリティに溢れ、一周遅れのトラックや隣のグランドをもたもたと歩いている僕らを刺激し続けてくれた。**
・こんなに自由でいいんだ、こんなに好き勝手なことが許されるんだ。彼らを通して音楽に目覚めたという人がどのくらいいたことだろう。その音楽的自由さの根源になっていたのが、**加藤和彦であり、盟友、きたやまおさむ**だった。ともに京都の学生だった二人が、あの時代に与えた影響の大きさと運命的な関係の劇的さだけでもまだまだ語るべきことがあるように思う。
・彼は多くを語らなかった。終わったことには未練を見せず、新しい冒険に身を投じていく。音楽よりもファッションや料理や趣味に蘊蓄を傾ける。あの時どうだったのか、あそこで何があったのか。 語ることのないまま、2009年、自らこの世を去ってしまった。この本は、そんな彼の軌跡を改めて辿ろうと企画されたラジオ番組が元になっている。音楽を取り巻く環境が激変し、団塊の世代が古希になろうとする今、彼の軌跡がどんなふうに語り継がれていくのか。語らなければいけないこと、伝えておかないといけないことがまだまだある。この本が、そのささやかな契機になれば、と願ってやまない。
・“若い”というのはふたつ意味があるんだけど、ひとつは**坂崎幸之助の声を聞いていると“若い加藤和彦”そっくり。だから、彼の声のこともいっている。僕は思いとしては「地の底まで落とされても、地獄の底まで落とされても、這い上がってくる加藤和彦」**を描きたいわけです。
・私たちはお互いが面白ければそれでいい、それでよかった。これはフォーク・クルセダーズの大事なところ。今の作詞家はどうだろうか。一人の誰かのために作ってないだろう。みんなのために作っている曲があまりに多すぎる。「俺たちは知らんよ、みんなのことなんか」っていうような世界を加藤和彦とは共有していました。それはすごく大事なことかもしれない。いつもそう。僕は今、田家さんと会っていることが面白い、しゃべっていることが。
いいなあ。ここから日本のフォーク、ニューミュージックが始まったんだね。加藤和彦は偉大だ。音楽ファン必読。オススメです。(^^)