便利な道具に囲まれて、何もできない自分に罪悪感を覚える日々 (original) (raw)

便利な道具に囲まれて、何もできない自分に罪悪感を覚える日々

現代に生きる私は、非常に恵まれた環境にいます。

インターネットの普及により、情報の流通が非常に容易になり、学びや発信もPCとインターネットさえあれば、一人の人間でも無限とも思える可能性を得られる時代となりました。

しかしその中でわたしは、何もできない日々に罪悪感を感じています。

具体例

音楽制作

私の音楽制作環境には、Studio One ProfessionalやKomplete Standard、iZotopeのバンドルなど、さまざまなソフトウェアが揃っています。ハードウェア面でも、YAMAHA MSP5やMDR-CD900STといったモニタースピーカー、microkey2-49といったMIDIキーボードを持っています。

情報はYouTubeやオンラインコミュニティから学べ、CymaticsやSpliceなどの無料または低価格のサンプルパックやプラグインも利用可能です。作品を作ればYouTubeで全世界に公開でき、さらに他のアーティストの作品もYouTubeSpotifyで簡単にアクセスできます。特に私はSoundCloudのリミックス文化が素晴らしいと感じており、SoundCloudが無料で無制限に利用でき、広告が一切ないことには驚きを覚えます。

イラスト制作

手元にはWacom製のペンタブレットクリップスタジオといったツールがあり、インターネットでチュートリアルやリファレンスを簡単に見つけることができます。また、PixivやX、Pinterestなどで他のアーティストの作品を無料で無制限に閲覧することもできます。

小説執筆

小説を書くための環境も整っています。スマートフォンがあれば、いつでも執筆を始めることができ、小説家になろうハーメルン、Pixivなどで作品を読んだり公開したりできます。また、図書館を活用すれば無数の本を無料で読むことができます。

3DCG制作

強力なPCとソフトウェアが揃っており、3DCG制作も可能です。Blenderのような無料ツールや数多くのチュートリアル、コミュニティのサポートも利用できます。Blenderオープンソースで無料ながら、プロ仕様のMayaに匹敵する機能と操作性を備えており、実際に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』でも一部のCGがBlenderで制作されたそうです。また、Blenderはスカルプトモデリング機能を使って有機物のモデリングも可能です。

プログラミング

プログラミングに関しても、無数のリソースが無料で提供されており、GitHubなどのコミュニティが助けてくれます。特にプログラミングはオープン文化が強く根付いており、高品質なツールや情報が大量に無償で公開されています。機械学習の分野でも、オープンソースのライブラリやコードが充実しており、論文はarXivで公開され、スタンフォード大学ハーバード大学の講義が無償で公開されています。AnacondaやDockerなど、便利な環境構築ツールあります。ChatGPTは本当に便利です。

さらに、KaggleやSignateのようなコンペティションサイトで無料で実践を積むことができ、Google ColabやKaggle Notebookでは無償でGPUを利用することができます。複雑な環境構築も不要で、すぐに始められる点も魅力的です。また、情報発信の手段も豊富で、GitHubにコードをアップロードしたり、ブログにまとめたり、SNSで発信することが可能です。私自身も、PCがあればコードを書き、テストし、デプロイまで行える環境が整っています。

無力感

このように多くの可能性に囲まれながらも、私はほとんど行動できていません。今年に入ってからの成果として、音楽は6曲、イラストは0枚、小説は短編1作、プログラミングのレポジトリは1つ、ブログの記事は4つと、芳しくない状況です。

現在、比較的時間に余裕がありますが、それでこの成果では、今後に不安を感じます。また、自分の作品を自信を持って公開できるかと問われると、自信がありません。私は作品を適当に作る癖があり、他人がどう思うかに関係なく「自分は好きだ」と言い切ることができるようになることは、まだできていません。

最近、さまざまな作品に触れる中で、自分の才能では決して到達できない場所があることに不安を感じるようになりました。どこかで居場所を見つけることもできず、秀でた能力もないまま、自分を表現する言葉を持たないまま終わるのではないかという考えが頭をよぎります。

私もどこかに居場所を見つけ、細くとも定期的にアウトプットを続け、自分の成果物に誇りを持てるようになりたいです……。

落ちはありません。