2024年富士Sの考察と予想_府中牝馬Sに続き新潟で快勝の2頭を穴に推奨! (original) (raw)
今秋の東京競馬場の馬場
今年の第4回東京開催はやや不思議な始まり方をした。初週のJRAの馬場情報で野芝10~12㎝、洋芝10~14㎝との発表があった。開催初週の洋芝は12~16㎝で開始するのが通例でこれは9月初旬に撒いた洋芝の育成が進まないことを意味する。逆に言えば、例年以上に野芝の育成が進む。土曜日は雨の影響で脚を取られる馬場だったが、翌日は晴模様で翌週も天気が良く新潟で好走したシンティレーションが2着に激走。普段以上に野芝の育成が進んでしまい東京に野芝オンリーの新潟みがプラスされてしまっているのだ。そりゃ例年好走してる母方欧州系じゃスピードが足りんでしょ…。Storm CatやDubawiやGone Westは合うので積極的に狙っていきたいですね。
そして今週も続く暑さ。例年なら10月後半には野芝が休眠というところですがまだまだ高まってしまうのでは?ちなみに去年までの東京の10月平均気温は18度前後で今年は21度。9月の気温もここ2年は26度と例年を上回る残暑が続いています。京都もクソ暑いのでとても野芝がいい状況で迎えられていますが…。野芝オンリーで好走した馬は10月中猛威を振るう可能性が高いのであと2週ですが注意したいですね。
さて、富士Sですが野芝の新潟で重賞を勝った馬が1頭いますね。セリフォスですね、はい。また前走OPでレコードの**クルゼイロドスル。関屋記念3着のアルナシームは同組の次走を考えるとメンバーレベルが疑問。米子Sかな?関越組の方が次走の成績いいですしね。**
出走馬の評価
アルナシーム 血統:D 調教:B 評価:D+
モーリス×ジュベルアリ(母父:ディープインパクト)
ドバイマジェスティの牝系なのでアルアインやシャフリヤールの甥。いつもの東京ならすっごく合うが…。しかもモーリスは在来牝系で今年はさすがにスピードが足らなそう。開催が進んだ小倉で差し切っても正直ね。RivermanにHis Majestyなら京都が最良というイメージも…。 追切は坂路主体だったものをここ2走CW中心に切り替えて今回もそのパターン。それはとてもいいが…。
エアロロノア 血統:D 調教:C 評価:D+
キングカメハメハ×エアワンピース(母父:ロックオブジブラルタル)
キンカメ×Giant's Causewayでいかにも道悪で良さそうだが、好走は近年パワーのいる冬馬場に偏っており推しずらい。エアデジャブーの牝系ではどうしても東京ではワンパンチ足りないところがある。
調教は京都金杯2着時と同じ終いのみ12秒でまとめた時計でややタイムが物足りないが、この馬なりに走れる状態には近づいている。状態はいいがここではないという感じが拭えないが…。
クルゼイロドスル 血統:A 調教:A 評価:A
ファインニードル×スタリア(母父:アルカセット)
牝系には中距離の活躍馬が多いが、スタリアの半姉クエルクスからはファルコンS3着の ローゼンクリーガー がいる。こちらは父アルカセット。JCレコードでハーツクライを下した名馬であり、母はドイツ1000ギニー馬とスピードに優れた血であり母方に入るとこのスピードが出てくる。父母父ともに晩成の色がありここまでかかってしまったが、近走の充実度は確実で本格化したといってもいいのではないか。
先週も前走記録したベストタイムを坂路で刻んで好調を維持している。
コムストックロード 血統:E 調教:D 評価:E+
シルバーステート×ニシノムーンライト(母父:Diesis)
さすがにこの牝系で東京はスピード不足。シルバーステート産駒ながら冬馬場が合う。追切は美浦の坂路で未勝利やダリア賞以来と悪くはなさそうだが、近走は美浦南Wでの追切で好結果を残しているので今回はどうだろうか。
ゴンバデカーブース 血統:C 調教:B 評価:C+
ブリックスアンドモルタル×アッフィラート(母父:ディープインパクト)
ブリモリのStorm Birdクロスのせいで伸びきれなさがあるが、ディープでどうにかしてる節はある。Loup Solitaireのスタミナがあるから本質的には中距離の方が合いそうだが、気性的にマイルというタイプ。1800辺りがベストなのでペースは流れてもいい。
調教は新馬戦、サウジRCの頃と同じ最終南Wでの追切。ただ、1勝馬相手に一杯に追っている所が気になる。まだ態勢万全ではなさそうだしそこは次走への上積み。
ジェイパームス 血統:C 調教:C 評価:C
ジャスタウェイ×キラーグレイシス(母父:Congaree)
兄エフフォーリアは早期から活躍できたが、こちらは4歳以降3戦3勝。兄が使い減りしてしまったのもありかなり慎重なローテーションを組んでいるが、今回騙馬になっており馬体重は気をつけたいところ。ジャスタウェイにWild Againのクロスのせいで晩成気味に出てしまったのもありそうだが、東京適性は高く心配なのは初マイルであることくらいだろう。
日曜の坂路時計が地味なのはマイナス。追切も5F追いでこちらの堀厩舎も態勢が整っているのかは疑問。
ジュンブロッサム 血統:D 調教:C 評価:D+
ワールドエース×エンプレスティアラ(母父:クロフネ)
ワールドエース×母父クロフネが嫌な感じ。道悪の方がいいだろうし、祖母譲りのスピードがあっても新潟で勝ちきれないのはそのあたりか。関屋記念すら届いていないのにこの東京で届くわけない。なんならもっと長い距離でもいい。追切はこの馬なりにそこそこの時計で十分か。
セリフォス 血統:B 調教:A 評価:B+
ダイワメジャー×シーフロント(母父:Le Havre)
ダイワメジャーにNothern Dancerクロスでキレを補強。Red GodにSecretariatとスピードに富んだ母系で直線の長い東京よりも瞬発力が必要な阪神のマイルCSは好舞台だった。近親にイエローゴッドがいる牝系なら先行力を生かしたいが、近走どうしてもゲートが合わない。どちらの競馬もできるだけにどちら付かずな結果になってしまっているが…。藤岡Jだからおそらく後ろから。
最終追切の終い11秒でしっかりと加速ラップを刻んでいるのは新馬戦と3歳の時の富士Sのみで2戦2勝。調子はいい。
ソウルラッシュ 血統:B 調教:B 評価:B
ルーラーシップ×エターナルブーケ(母父:マンハッタンカフェ)
母父マンハッタンカフェにStorm Catと東京を走る下地もあるがほかの馬に比べるとキレがどうしても下回ってしまうので、どちらかと言えば京都の下り坂をうまく使いたいタイプ。安田記念2着の際のように馬場が渋り中間が緩む展開が理想。
輸送があるとはいえ、最終時計は61.9‐45.6‐29.1‐13.8と遅い時計で月曜日に好時計はあるが普段の調整と異なってしまうのが少しマイナス。
タイムトゥヘヴン 血統:D 調教:C 評価:D+
ロードカナロア×キストゥヘヴン(母父:アドマイヤベガ)
カナデアンガールから続く在来牝系にアドマイヤベガ。アドマイヤベガはAlmahmoudのクロスを持ち柔らかさのある血統で3歳でこなしたように東京も悪くないが、もう6歳でロードカナロアのパワーに寄って行っている感もある。最善は中山なのは間違いなくここでは評価が下がる。追切自体は問題なく消化していて可もなく不可もなく。
バスラットレオン 血統:E 調教:C 評価:E+
キズナ×バスラットアマル(母父:New Approach)
母系が愛国系で日本の馬場ではどうしても重さを感じてしまう血統。好走歴も冬馬場に集中していてこの季節では買いにくい。かといって上級条件でダートをこなせるわけでもなく、どっちつかずになってしまっている。京都金杯くらいで狙いたいが。追切自体はいい。
パラレルヴィジョン 血統:E 調教:D 評価:E
キズナ×アールブリュット(母父:マクフィ)
多分今の季節の新潟は合うだろうなあという血統。ダートを使ったり3勝クラス以降は冬馬場・道悪のみで勝利というのはこういうこと。国枝さんなのに馬なりじゃないのも少し気になるところ。時計は見た目通りいいが。
バルサムノート 血統:B 調教:A 評価:B+
モーリス×エピセアローム(母父:ダイワメジャー)
栗毛の一族で黒鹿毛で出たのはメジロフランシスの影響が強そうでそこがどこかジリっっぽさに繋がっている所だろうか。ただその牝系のスタミナで前走押し切ったように前目の競馬が板についてきてくれば怖い存在。東京をこなすスピードは在りそうだし今の東京に前走の先行力はプラスだ。今回は先行場が少なくチャンスではあるか。
高野厩舎で56秒終いだけ12.0とかなり加速しているが、ナミュールの例もありかなり怖い調教。
ミシシッピテソーロ 血統:C 調教:C 評価:C
ダノンバラード×ハピネスフォーユー(母父:A.P. Indy)
新潟に強いダノンバラードにA.P.Indy。ぜひ来年のアイビスSDに!!!母系も欧州色つよく今の東京はどうか。東京自体は悪くないのだがもう少しパワーのいる馬場状況ならいいかも。畠山厩舎でこれだけ時計出せてれば名馬定期。NHKマイルで夢を見たのが懐かしいな。
メイショウシンタケ 血統:E 調教:B 評価:E+
ワールドエース×アドマイヤビアン(母父:アドマイヤコジーン)
Be My Guestのクロスは渋すぎる…。ワールドエースときてアドマイヤコジーンがスピード要素。アスコット走らせてみたいが。近走は上り芸人と化していてそれはたぶん欧州みが強すぎるせいで適性からやや外れるから。雨降ったらね。調教はこの馬なりに良い。
レッドモンレーヴ 血統:B 調教:B 評価:B
ロードカナロア×ラストグルーヴ(母父:ディープインパクト)
エアグルーヴの牝系でディープ、いかにも東京の瞬発力勝負に強そうな血統だがロードカナロアが若干素軽さを打ち消していて、G1を取るイメージは一切わかないので狙うならここという印象。能力も脚質も十分噛み合う舞台だが、去年ほど流れる競馬になりそうにもなくギリギリ届かなそうな感じも。追切は好時計をこなしており今回も力を発揮できる態勢。
ロジリオン 血統:C 調教:B 評価:C+
リオンディーズ×ビービーバーレル(母父:パイロ)
牝系はRaise a Nativeが入る快速米国血統でリオンディーズの緩め感を補っている。NHKマイル3着のように東京だとキレ負け感がどうしてもある馬でスピードで押し切れる1400mの方が合っていそうだしなんならスプリントも試してみれば面白そう。ここではさすがに。