「愛の兵士」大阪アジアン映画祭のSPオープニング飾る (original) (raw)

「愛の兵士」大阪アジアン映画祭OP飾る、ファルハット・シャリポフ「大きな愛がテーマ」

2025年3月20日 14:00 2

カザフスタンのミュージカル映画「愛の兵士」(英題「Soldier of Love」)が第20回大阪アジアン映画祭(OAFF2025)のスペシャルオープニング作品として昨日3月19日に日本初上映され、大阪・ABCホールで行われたトークイベントに監督のファルハット・シャリポフが登壇した。

「愛の兵士」は1990年代に一世を風靡し、今なお第一線で活躍するカザフスタンの国民的人気グループ「A'Studio」をフィーチャーした作品。妻と子を持つ若き音楽家・ベイブトが、魅力的なダンサーに惹かれていく姿が、Q-POP(カザフスタンポップ)をふんだんに盛り込み描かれる。

ファルハット・シャリポフは「A'Studioから映画を作りたいという話があったのがこの作品を作るきっかけです。そこから彼らの楽曲を使ってどのように映画にしていくかを考え始めました。劇中に登場するほぼすべての歌が愛の歌。ですから作品も大きな愛がテーマとなっています。歌詞が素晴らしいので、それが主人公の内面を表すものになるよう作っていきました」と語る。司会を務めた加藤るみから「終盤に登場する楽曲の『ディギダイ、ディギダイ』という歌詞はどんな意味なのでしょうか?」と問われると、ファルハット・シャリポフは「翻訳者の間でもどう訳すか議論になったところなんです。ディギダイは古い言葉で現在のカザフスタンでは使われていない言葉。観客の方の解釈に委ねられれば」とほほえむ。これを受けた加藤は「私は深い愛の意味があって、2人だけのメッセージ的な言葉なのかなと思って観ていました」と伝えた。

イベント中盤には作中に登場する土笛に話が及ぶ場面も。観客から「ひょっとしたらあの笛はお父さんが作ったものかなと、主人公の心の故郷に関する楽器なのかなと思いました」と感想が飛ぶと、ファルハット・シャリポフは「その解釈で正しいです!」と返し、「親と子供というものもこの作品の重要なテーマだったんです。あの土笛はサズスルナイといって、カザフスタンの民族楽器なんですが、両親から主人公に吹き込まれる魂を表しています。そして親から子供に吹き込まれたその魂が、最後に音色を奏で出すというのがこの作品の重要なポイントでした」と明かした。

第20回大阪アジアン映画祭は3月23日まで大阪・ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館にて開催。「愛の兵士」は3月23日にも上映される。

映画「愛の兵士」 予告編

第20回大阪アジアン映画祭(OAFF2025)

2025年3月14日(金)~23日(日)大阪府 ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館

スペシャル・オープニング作品

コンペティション部門

特別注視部門

インディ・フォーラム部門

特集企画<タイ・シネマ・カレイドスコープ 2025>

特集企画<台湾:電影ルネッサンス 2025>

特集企画<Special Focus on Hong Kong 2025>

特別招待作品部門

芳泉文化財団協賛企画《映像研究助成》

泉文化財団協賛企画《映像研究表彰》

特別上映 《VIPO Film Award の成果》

クロージング作品

今週公開の新作映画(3月20日付)

開始5秒で心をつかまれた「ロッキー」

「劇場版 呪術廻戦 0」がTVerで無料配信、“0巻”をもとにした前日譚

「iCarly(i カーリー)」リブート版の配信スタート日決定、ドタバタ劇はまだまだ続く

2

Nissyは魔法使いのエンタテイナー、2度目の6大ドームツアーで描いた壮大なストーリー

5

Adoが尊敬するりぶの新アルバムに参加、米津玄師のハチ時代楽曲「マトリョシカ」をコラボ歌唱

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。加藤るみ の最新情報はリンク先をご覧ください。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。